荻窪・さかもと屋



練馬の『きとう』さんを出てさあどうしようかなと思っていたら目の前に荻窪行きのバスが停車していました。そうだバスで帰ろうと思って歩きかけたら無情にもバスは動き出してしまいました。それなら歩いてみようと、練馬と荻窪の距離感覚が分からぬまま、また地図もないのに無謀にも歩きだしました。バスの後を追って千川通りを右に曲がって暫く歩きますと目白通りにでます。こんなところに目白通りがと驚きますが、更にバスの後を追って今度は目白通りに沿って進みます(私がスーパーマンのように速く歩くのではなくてバスが渋滞にはまってなかなか進まなかっただけですけど)。なんだか車の排気ガスを吸うために歩いているようなものです。練馬は区の中心らしく、この通りに沿って区役所とか郵便局とか警察署が並んで建っています。せっかくの秋晴れの太陽の光が建物に遮られ勿体無い感じです。中村橋というところから今度は『中杉通り』に沿って南に下ります。どうやらこの道を真っ直ぐに歩くと阿佐ヶ谷にでるようです。ちょっと背丈の低くなったビルの合間から太陽の眩しい光が眼を射すようになりました。結構歩いたせいか少し汗ばむほどです。それにしてもこの通りには小さなお店が沢山あります。学校帰りの高校生でしょうか、タコ焼き屋さんの店先に行列して他愛も無い話に興じています。GLAYの唄に『グロリアス』というのがありますが、『... 土曜の午後の青空と 生意気な笑顔達 あてのない景色をながめて 同じ地図描いてた 誰ひとり 別々のゴールに向かうこと サヨナラを 言葉にはできず はしゃいでる ...』といった感じがピッタリです。。。

更に歩きますと商店街が賑わいを増してきますが、道は狭くなり車の渋滞もひどくなってきます。西武新宿線の鷺宮駅です。このあたりはもう中野区です。このさきは道路の拡幅工事が予定されているようで、片方の建物は全て新しく、反対側は古いままといったアンバランスな風景です。敷地を削って新しく建て替えた方が幸せなのか、敷地は同じでも古いままの家がいいのかなかなか難しいところです。お役所の鉛筆の線の引き方で住民の生活がまるで変わってしまうのですから、横浜高校の松坂クンと同じで土俵の外で勝負が決まってしまうようなものです。更に進みますと今度は杉並区に入ります。阿佐ヶ谷北六丁目で早稲田通りに交わります。ここで西に進路をとります。相変わらず車が沢山通ります。なんだか西北の方角にすすんでいるようなので南を目指して小さな路地にはいります。いままでの車の騒音がウソのように静かです。曲がりくねった路地を歩いていくうちになかなか素晴らしい住宅地に出合います。清水という町名のようです。さらに下って行きますと段々と通行人も増えてきます。どうやら荻窪駅に近づいてきたようです。ふと見ますと小さな教会があります。『セブンスデー アドベンチスト 天沼教会』とあります。よくは分かりませんが、アドベンチストとは『ADVENTIST』らしく、『キリストの再臨』とかなんとかの意味のようです。間違っていましたらゴメンナサイ。この教会の隣には東京衛生病院があります。あまり聞きなれない名前ですが、教会と関係があるんでしょうか。ちなみにここの路地は『教会通り』という名前になっています。また、天沼教会は『鐘の鳴る教会』としても親しまれているようです。

『教会通り』を抜けますと青梅街道を挟んでようやく荻窪駅北口のバス停に着きます。荻窪は文学の香り高い街ですが、またラーメンのにおいが魅力的な街でもあります。沢山の有名なラーメン屋さんの中で特に有名な『春木屋』さんに入ってみます。普段は行列しないと直ぐには入れないのですが、運良く何人かの人達が食べ終わって入れ替わりに入れました。私は殆ど外食をせず、またラーメンも滅多に食べないのですが話のタネに食してみましょう。ラーメンの種類はあまり多くはありませんし、ラーメンがシンプルな割にはお値段はそんなに安くはありません。とりあえず、中華ソバを注文します。眼の前の巨大な大鍋にお湯がグラグラ煮えたぎっています。その中に生麺が人数分だけ放り込まれます。一瞬だけお湯は収まりますが直ぐにまた沸騰します。すると熟練した職人さんが実にうまくリズムを取りながらザルに一人前をすくい取り丼にいれます。丼にはこれまた巨大な寸胴の鍋で煮えているスープがはられています。このスープが何で出来ているのか分からないところが興味シンシンのところです。ひょっとして豚の頭か。。。と想像しつつ、闇鍋の気分で頂きます。思ったより淡白な味です。麺はかなり固めでさすがにインスタント麺とは違います。ただ私にはこれだけのお客さんがひっきりなしに訪れるのがちょっと驚きでした。若い方は勿論ですが、カップルとかお年寄りの方とかとにかくいろんな人達が次から次ぎへとやってきます。なんだかゆっくりも出来ず、早々に出てしまいました。

お腹四分目くらいのちょっと物足りない気分でこんどは荻窪駅の南口に出ます。この辺りは前に何回もきましたが、環状八号線へ向かうバス通りのIDC大塚家具の裏手に小さな食料品店兼酒屋さんがあります。表側に入り口がないので知らない方は見過ごしてしまうかもしれませんが、そこそこのワインが置いてあります。お店自体がとても綺麗でワインもきちんと並べてあります。奥には冷蔵ケースがあって、安いワインも高いワインも仲良くごっちゃに並んでいます。品数はそれほど多くはありませんが、ちょっと寄り道して買っていく分にはいいかもしれません。レジの横には『フランスワインが好き』という小冊子が置いてありました。『SOPEXA:フランス食品振興会』というところが作成したフランス・ワインのパンフレットですが、非常によくまとまっています。転載禁止なのでここではご紹介できませんが、分かりやすく読んで楽しい冊子です。無料だそうですのでワインを買われたついでに頂いて家で読まれることをお勧めします。でもちょっとだけご紹介しようかな。SOPEXAさん、ゴメンナサイ。



私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(白) ギリシャ: TSANTALIS PEZA (1996)

『ツァンタリ ペーザ』は、ギリシャ南部クレタ島産の中辛口の白ワインです。華やかな香りとキレの良い後味が特徴です。

TSANTALISとは、このワインを造った会社の名前のようです。以前にも同じ名前のついたワインをご紹介しましたが、結構個性の強い味でした。今回はどうでしょうか。ラベルに描かれている神殿の廃虚の挿し絵がなかなかステキです。

これは夏向きの白ではありません。甘さとか爽やかさとかでなく、ちょっと辛目のドライな味です。クイッとは飲めませんが、じっくり飲む分にはいいかもしれません。いかにも古風なギリシャの白ワインといったところでしょうか。。。










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