中野坂上・藤小西





『週刊現代ワイン』シリーズ第二弾です。



中野坂上は地下鉄丸の内線の駅で、方南町方面への乗り換え駅でもあります。最近、都営12号線(光が丘−新宿)が接続するようになり、駅舎もえらく立派になりました。昔の中野坂上駅はちょっと古びたイメージでしたが、今はとにかく豪華な駅舎になっています。但し、立派になったのは都営線の駅舎で、丸の内線の方は何も変わっていないので相対的にますます古びた感じがします。中野坂上は、青梅街道と山手通りが交差し、また新宿も直ぐ目と鼻の先なので、現在大規模な再開発が行われています。既に付近の家並みを圧倒するかのように高層ビルが立ち並び(といっても未だ2棟だけですが)、将来的にはオフィス街になっていくのでしょう。

そんな一面とは裏腹に、このあたりには昔の下町の面影が色濃く残っています。通りから一歩入ると、そこはもう20−30年前の東京のイメージです。複雑に入り組んだ狭い道路、密集した住宅、小さなお店など、何故かしらホッとする雰囲気です。でもちょっとした空き地には、狭い敷地を最大限活用した建て売り住宅が新しい住民を待っていて、この下町の雰囲気も長くは続きそうにありません。

中野坂上駅には2方向の出口があり、山手通りの方の出口に行くとワインハンティングならぬ下町タウンウオッチングをする破目になってしまいます。一方、青梅街道沿いには道の両側に沢山のお店があり結構賑わっています。スーパーのオリンピックもあり、日々のお買い物には事欠きません。『藤小西』さんはそんな通りにお店を構えています。インターネットにも非常に意欲的に取り組んでおられ、HPにはお店が次のように紹介されています。

[沿革]

大正11年10月、戸谷幸明(明治34年7月22日生まれ、長野市問御所町出身)は銀座藤小西本店勤務十年の後のれん分けを受け、四谷区新宿2丁目に独立、酒類販売業を行う(22歳)。太平洋戦争中の区画整理で一時営業不能となったが、昭和23年より新宿歌舞伎町で営業。25年4月に至って、ようやく酒類販売を再開した。新宿歌舞伎町界隈の急速な発展により、旧店舗にテナントビル建築を計画。昭和50年1月、7階建て本社ビル完成。つづいて昭和52年4月より営業所を中野坂上に新設、酒類販売を続行した。その間、昭和51年9月戸谷幸明死去(75歳)、戸谷登相続、代表となって現在に至る。誠実と感謝を信条とし、ワイン、日本酒を中心の専門店として営業中。


お店の広さはそんなに巨大というほどではありませんが、ワインの種類と質の高さは驚くべきものがあります。安いものもありますが、中級以上の特色あるワインが多いようです。中でも、奥のケースに大事にしまわれているヴィンテージもののワインは大変なものです。私が探し求めていたスペインのベガ・シシリア社のウニコワインも置いてありました。40年ものでも、記念に買っていこうかなと思う程のお値段です。何よりも、保存状態がとてもよく、ワインに対する慈しみが見てとれます。そういう訳で、一般の方だけでなく、ワイン愛好家の方もよく来られるようです。久しぶりに感動したワインショップでした。

私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(赤) フランス: SAINT-EMILION ROSEVILLE

『サンテミリオン・”ローズヴィル”』は、『バラの街』という愛称のコクがあり、重厚なボルドー地方産ワインです。重口です。

このワインは10%引きで売られていましたが、サンテ・ミリオンの名前にひかれて買込みました。でも、バラの街というイメージは過去何度も失敗した何となく甘ったるい味を連想させるのでどうも不安なのですけど。。。

『ウーーーン、マンダム!』ってところですかね。バラの花からイメージさせる甘ったるさなど微塵もありません。素晴らしい本格的な赤です。どこの産だろうと思ってラベルを見直してみたら、やはりというかやっぱしというかボルドーでした。でも、ボルドーの普通の味とはちょっと違うようです。男性的な力強い味より、むしろ女性的な優しさが感じとれます。ボルドーとブルゴーニュを足して平方根をとったようなものです。醤油だれの冷凍の焼き鳥をオーブンでジュウジュウ音がするまで焼き直し、串からほぐした後でたっぷりの七味と山椒をふりかけて頂いたのですが、この赤ワインと妙に合ってついつい飲みすぎてしまいました。グッドなひとときでしたぁ。。。



(赤) カリフォルニア: PALM ESTATE ZINFANDEL (1993)

Palm Estate, a family owned winery, has been producing high-quality premium wines in Californa's Napa Valley since 1947. This medium-bodied dry red wine boasts fragrant, raspberry-like aromas and smooth, zesty flavors. Try it with pizza, pasta or grilled meats.

このワインは藤小西さんご推薦のワインとして週刊現代に次のように書かれていました。

ラズベリーの風味を持ち、色は濃く美しいルビー色。カリフォルニアワイン特有の芳醇なコクがたっぷり味わえるのが、パームエステート ジンファンデル ’93です。定価1,500円のところ、週刊現代の読者のために特別に980円で提供します。3,000円以上の高級ワインと間違えられるほど旨いというこの赤ワインを特別販売してくれるのは『わいんや藤小西(東京・中野区)のご主人。本誌初登場、ワイン通が集う店として定評がある、知る人ぞ知るワインの名店である。

お店のご主人にお伺いしたところ、この記事は多少オーバーに書かれているとのこと。3,000円以上の価値があるかどうかは別にしても、お買い得であることだけは確かなようです。それにしても私の好きなジンファンデルが日本でも徐々浸透してきているようで嬉しいですね。この素晴らしい品種がもっともっとポピュラーになることを願っています。

何故か、欠番。。。











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