モナコ・L’ABONDANCE
今回の旅行では本当にお天気に恵まれました。蒸し暑くて疲れましたが、観光には晴天が何よりです。今日も快晴です。カンヌからモナコへは相変わらず追い抜きされるものの、快調なドライブが続きます。途中、ニースを通過したあたりから、車は山間のトンネルを縫うように走ります。海岸線は近いのですが、結構山が迫っているのです。行先表示盤にはジェノバとかミラノとかもあったように思います。イタリアの国境へも近いようです。
さて、モナコへの出口となるインターに着きました。料金所を出ますと直ぐにトンネルです。やけに暗いですね。トンネルの中は大きなカーヴ。。。でなくカーブが続きます。慎重に車を走らせますと、やがてパッと視界が開け、崖の上に出ます。再び地中海の青い海が見えてきました。ラセンのように曲がりくねった道を降りていきますと、急に道が混んできます。道が狭いのに車が多いのです。今夜はモナコでも一・二を争う超高級ホテルの『Hotel de Paris(オテル・ド・パリ)』に宿泊します。観光地でホテルを予約してある場合は安心は安心なのですが、車だとそこにたどり着くのが一苦労です。オテル・ド・パリはお城のような重厚な建物なので、遠くからでも割と見つけやすいのが利点です。ヨット・ハーバーのあたりまで来たら丘の向こうに丸い屋根が見えました。あれかな?と見当をつけて車を走らせます。狭い道が曲がりくねって更に上り坂になっています。右・左と忙しく目を動かしながらやっとオテル・ド・パリの脇の道に車をつけました。
モナコのような狭い土地では、いかに超一流のホテルといえども地上に贅沢に駐車スペースを確保することは困難です。駐車場が見つからないのでとりあえずホテルの玄関まで歩いて行きます。スッゴイ建物ですねぇ。。。こんなホテルに泊まっていいものでしょうか?
ホテルの入り口付近は一般の車の通行はできませんが、レストランなどを利用する人はホテル前の駐車スペースが使えます。そこに並んだ高級車の数々。。。ロールスロイスにベンツに何だか知りませんけど格好いいスポーツカー、と車好きの方なら思わずタメ息が出そうな名車ばかりです。さすがにホテルの格が違いますねぇ。。。ピシッと制服の決まったホテルマンに駐車場を聞きますと、鍵を預ければ車を移動し、荷物も部屋に入れてくれるとのこと。。。さすがですねぇ。
階段を上ってホテルの中に入ります。豪華絢爛とはこのことを言うのでしょう。広いロビーはまるでベルサイユ宮殿のようです。燦然と輝く巨大なシャンデリア、分厚い絨毯、ふかふかのソファー、などなどまるで夢の中の世界です。オテル・ド・パリでは、フロントでチェックインの受付をするのではなく、旅行相談のようなデスクにお客さんと専任の担当者の方が向かい合って座り、念入りなインタビューを経て手続きが完了するのです。Holiday−Innとは随分違いますね。やっと部屋の鍵をもらって一息つきます。ちょっとロビー内を探検してみましょう。入り口の直ぐ脇には『Le Louis ]X』という名前のレストランがあります。ちょっと覗いただけでも、その格式の高さが分かります。『地球の歩き方』によりますと、アラン・デュカスがこのレストランのシェフになって3つ星を獲得したそうです。ちなみに予約を入れようとしたら満席とのことでした。
モナコといえば、F1グランプリですね。ここオテル・ド・パリはF1観戦のスポットの一つです。なにしろ、ホテル前の小さな広場がF1のコースになりますので、部屋に居ながらにしてレースが一望できるわけです。また、ホテルの窓からは丘に連なるモナコの市街地や海も見えます。そうだ、海に行ってみましょう!
ホテル前の噴水広場です。
ホテルからビーチまでは送迎のマイクロ・バスが出ています。ビーチまでは車で10分位です。このビーチはホテル専用ではありませんが、かなり高級なプライベート・ビーチのようです。駐車場はロールスロイスのオンパレードです。それもただのロールスロイスではありません。こんな車で海水浴に来る人もいるんですね。モナコの住民の計り知れない富を垣間見た思いでした。
正面の車は殆どロールスロイスですよん!
ビーチは海水浴を楽しむ子供たちと、日光浴をしながら寛ぐ年配者のグループで一杯です。
長時間ビーチで過ごすためには専用のスペースを確保しなければなりません。空いているからといって勝手にビーチパラソルの中に入ると怒られます。でも借りるとなると普通のホテル代位はかかりますので、決して安くはありません。
海に入るのが億劫な人ならレストランでのんびりするのもいいですね。軽くビールでも。。。と思ったのですが、メニューにはなかなか美味しそうなお料理が並んでいます。ついでにワインも頂きましょう。
でも最初はやはりビールにしましょう。どうせなら、モナコに因んで『monako』ビールにします。ゴクッ。。。冷たくてとても美味しいです。続いて、魚介類のサラダが出てきます。もう白ワインを飲むしかありませんね。これもよく冷えていて、美味しいです。相変わらずよく食べ、よく飲んだら眠くなってきました。ホテルに戻りましょう。。。
モナコといえばカジノですね。大富豪になるか大貧民に陥るか、人生を賭けてみましょう!何しろホテルの横にグラン・カジノがあるもので、7時過ぎに上着とネクタイを着用してカジノへ行きます。おっと、パスポートを忘れてはいけません。仰々しく受付を済ませ、カメラを取り上げられてから彫刻と絵で飾られた部屋に入ります。ちょっとギャンブルを楽しみたい方にはスロットマシンがあります。でも、日本のゲームセンターやパチンコを見慣れている方にはあまり新鮮味はないかもしれません。。。というか、日本の方が余程ギャンブル性があるようです。カジノは大広間にテーブルを4ー5台並べ、審判長とお客さん一人一人に付いたカジノの従業員の巧みな連携プレーでゲームが進んでいきます。最初はチンプンカンプンでしたが、見ているうちにおぼろげながらルールが分かってきました。要は、ルーレットの玉が入った番号とトランプの色がポイントらしいのです。チップの受け渡しや計算はカジノの方が鮮やかな手さばきでやってくれるからいいのですが、全体の流れの中でやりとりしながらスムーズにゲームを進めるためにはある程度の経験が必要です。結局私は人生を賭けることなく、早々にカジノを退散しました。
大富豪にはなり損ねましたが、大貧民にもならなかったので、今夜はオテル・ド・パリのもう一つのレストラン『Le Grille』でディナーを頂きましょう。ル・グリルは、いわゆるホテルのレストランです。ホテルの最上階にあって、客席は少ないものの従業員はお客さんと同数位はいます。ちょっと立ち寄って一品だけ頂くとか、延々と食べ続けるとか、スタイルはいろいろですが、お客さんは誰もが一見してお金持ちと分かるような服装と顔つきです。ル・グリルはその名の通りグリル料理、つまり焼き物がメインのお料理を出します。それもただ調理場で、焼いて出すというのではなく、小さなコンロに火をおこし、肉をジュウジュウ焼きながらお客さんの目の前まで持っていくのです。なかなかに凝った演出ですが、味の方もさすがに一流です。9時位になりますと、天井の丸屋根がスーット開き、満天の星を仰ぎ見ることができます。また、食事後は外のベランダに出て、宝石を散りばめたようなモナコの夜景を楽しむことも出来ます。とにかく、何もかもが贅沢この上ないホテルです。
大富豪になった夢すら見ずに熟睡してしまいましたが、目が覚めたら今日も良い天気です。コート・ダジュール最後の宿泊地はニースですが、モナコからは大した距離ではありません。午前中はゆっくり観光しましょう。モナコでの楽しみはF1コースを実際に走ってみることです。別にF1のファンということではありませんが、あのアイルトン・セナやシューマッハと同じ道路を走るというのはやはりゾクゾクします。昨日も一部のコースを走った筈なのですが、F1のレースをよく見ていなかったもので、どこがコースなのか分かりませんでした。でも、海岸沿いのトンネルだけは鮮明に覚えています。ホテルをチェックアウトした後、いよいよF1へ挑戦です。ホテルを出て直ぐに、グニャッとしたカーブを降りますと直ぐに海岸線に出ます。あっ、トンネルが見えてきました。出来るだけゆっくり走って先ず入り口をパチリ。。。
続いてテレビでもお馴染みのトンネルの中で更に一枚。。。自分が本当にF1のコースを走っているなんて信じられません!
ノロいスピードでもあっという間にトンネルを出てしまいます。ちょっと物足りないですね。
あと100回位は走りたいとの衝動を押さえ、車をヨットハーバーの駐車場に停めます。モナコにF1グッズのお店があるとのことで、王宮観光のついでに立ち寄ってみることにします。モナコ公国自体がとても狭いので、どんなお店でも探すのは楽です。海岸沿いの道をちょっと上るとお店は簡単に見つかりました。丁度外装工事中でしたが、営業はしていてF1ファンなら興味深いグッズが一杯でした。
よくよく見ますと、F1グッズのお店の一軒隣にワインショップがあるではありませんか!モナコの記念にワインを買っていきましょう。お店の中はそんなに広くはありませんが、丁寧に並べられたワインの数々がお店の雰囲気をあらわしています。いつものように端から順番にワインを見ていきますと、お店のご主人が話しかけてきます。聞くところによりますと、ご主人はボルドーで10年ほどワイン店を経営し、その後モナコに移られたのだそうです。ただ、このお店でもボルドーのワインが主体で、話しぶりからも相当にボルドーに傾倒されているようでした。ご主人の勧められるままボウドーの赤を買いましたが、ご主人は『飲む一時間前に栓を抜いてくように』と何度も繰り返されました。余程自信があるのでしょうね。
思いもかけずモナコでボルドーワインを手に入れた後、王宮の裏側の階段を上っていきます。12時の衛兵交代式を見ようと思ったのです。快晴で超暑い上に、急な階段を登ったので王宮に着いた途端に頭がクラクラしてきました。それにしても凄い人達です。およそ、世界中から観光客が集まっている感じです。押し分けかき分け、押し戻され、交代式の一部始終は見れませんでしたが、なんとか行列の写真を撮ることができました。それにしても、衛兵さんはなかなかハンサムですね。衛兵さんに限らず、モナコの街中に沢山配置されているおまわりさんもアランドロンも顔負けのハンサム揃いです。そういえば、見物の観光客も女性が多かったですね。
帰りに王宮脇の展望台に寄ってモナコの町にお別れです。モナコの展望スポットは多くあるのでしょうけど、ここからの眺めが一番いいようです。誰が撮っても絵葉書用の写真になります。ヨットハーバーと市街地をバックに写真に収まれば、モナコはもうあなたのもの。。。
そろそろモナコを離れましょう。コート・ダジュール最後の訪問地はお隣りのニースです。大した距離ではありません。車は今日ニースで返すつもりなので、これが最後のドライブになります。折角このプジョーにも慣れてきたのに、ちょっと心残りですね。最後まで傷つけないよう走りましょう。。。
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (赤) フランス: RESERVE SPECIALE DMAINES BARONS DE ROTHSCHILD (LAFITE) PAUILLAC (1995)
- 説明はありません。
モナコのワインショップのご主人お勧めのボルドーの赤です。日本でも見かけそうですが、何でもフランス国内で売られているボルドーのワインには防腐剤が入っていないため、とてもすっきりした味が楽しめるとか。。。
これはカンヌのキャビア・ハウスで買ったワインと良く似た味です。同じボルドーの同じクラスなのでしょうけど、栓を開けると醤油蔵のような醸造所のような独特の匂いがします。ウーーーンと言っているうちに無くなってしまいました。ああ、モナコは思い出の中に。。。
- (白) フランス: DOMAINE DE SAINT-SER COTES DE PROVENCE (1997)
- 説明は多分なかったと思います。
モナコのプライベート・ビーチのレストランで魚介類のサラダと一緒に頂いた白ワインです。
そんなに高くはなかったのですが、すっきりとした飲みやすい白でした。魚介類との相性が絶妙でしたね。
- (白) フランス: BLOS VAL BRUYERE CASSIS (1995)
- 説明は多分なかったと思います。
オテル・ド・パリのレストラン『Le Grille』で飲んだ白ワインです。超高級レストランの割には庶民的なお値段でした。
ちょっと辛めでしたが、お料理には良く合いました。どんなレストランでも、ワインは選んでみるものですね。
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