菊名・鎌倉屋酒店





菊名は、東急東横線から新幹線の新横浜駅を利用する旅行客や、JR横浜線沿線にお住まいの通勤客でいつも混雑しています。そういう訳で、菊名駅の外に出る人は当然のことながら地元の方ということになります。私も随分前に一度駅の近くを通ったように記憶しているのですが、何十年ぶりかで(大袈裟な。。。)駅の外に降り立ちますと、街並みは全く記憶のイメージと異なります。とにかく昔乍らの狭い曲がりくねった路地に肩を寄せ合って佇む地元商店と、無秩序に立てられたマンションとが奇妙な同居をしているのです。このあたりは起伏が激しく、平地に利用出来るスペースに限りがある反面、交通の便がいいので住宅地としての需要が旺盛なのでしょう。どんどん丘(山)の上の方に住宅地が延びていきます。最近引っ越された新住民の方は駅の改札口に隣接した東急ストアで日々のお買い物は済ませられるでしょうし、ちょっと歩けばイトーヨーカ堂やサミットなどの大型店舗も利用できます。

そうはいっても、地元のお店も捨てたものではありません。何よりもお客さんとの触れ合いがあるのです。セルフサービスのスタイルに慣れた新住民にはあまり歓迎されないかもしれませんが、お店の方と遣り取りしながらお買い物をする昔のスタイルも、それはそれで悪くはありません。東急東横線の改札口を出て東口の階段を降りますと、斜め向かいに小さなビルがあり、その1階にこれまた小さな酒屋さんがあります。折角ですから寄ってみましょう。入り口の籠に入っているワインを眺めていますと、お店のおばさんでしょうか私がお店に入るとすかさず話しかけてこられます。余程ヒマなのでしょう、ピッタリと私をマークし離しません。でも、とても愛想がいいのです。お勧めのワインの誉め言葉が一時も途切れることはありません。なかなかの勧め上手ですね。曰く、『このワインはあまりに渋くて暫く空気に触れさせないと飲めない位だった。。。』とか『このワインはお客さんからとても気に入られている。。。』とか。

なにしろお店にワインの種類が大してないもので、ちょろっと見たらもう見終わってしまいました。さあ、どうしようかと思ったのですが、ここまで付き合って頂くとそのままでは帰れません。一番のお勧めの『とても渋い赤。。。』にググッと心は引かれたのですが、つい別のちょっと安めのカリフォルニアの赤にしてしまいました。お勘定時に、『ビーフジャーキーとかっぱ海老煎のどちらをおつけしましょうか?』とのこと。こういうところが最近の酒屋さんと違うところでしょうかね。それにしても、あの渋い赤。。。やっぱりお勧めに従って買えばよかった。。。

私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(赤) カリフォルニア: GLEN ELLEN CABERNET SAUVIGNON (1996)

厳選された最高級の葡萄から造られる『グレン・エレン カベルネ・ソーヴィニヨン』。程よいコクのスパイシーな香りが特徴の中重口の赤ワインです。

以前は、カリフォルニア産のワインというと白ばかり飲んでいたのですが、最近では赤の比重が高くなってきています。それと共にお値段も高くなってきましたね。カリフォルニア・ワインでも、カルロ・ロッシなどは安くてとても美味しいのですが、その上のクラスに手頃なワインが見つけにくいのです。そのせいか、段々とカリフォルニア産のワインを飲まなくなってしまいました。最近、数千円もするカリフォルニア・ワインをよく見かけますが、高過ぎてなかなか手が届きません。この赤ワインは千円チョットなのですが、非常に濃い色をしていて期待を持たせます。カリフォルニア・ワインの復活になればいいのですが。。。

釣り逃がした魚は大魚。。。といいますが、やっぱりお店のおばさんから勧められた赤を買っておけばよかったかなぁ。。。と少々後悔します。このカリフォルニアの赤も決して悪くはないのですが、割とおとなしい味であまり際立った特徴がないようです。ま、安いというだけの理由で選ばれたこのワインもはた迷惑なことでしょうが。。。




(赤) 南アフリカ: CAPE MOUNTAIN CLASSIC RED (1998)

『ケープ・マウンテン クラシック・レッド』は、程よいコクを持った若々しい味わいの南アフリカ産の中重口の赤ワインです。

このワインは店先の籠の中に雑多に詰め込まれていたうちの一本です。私には籠の中のワインだろうと、棚に鎮座するワインだろうと、セラーの中で大事に保管されるワインだろうと関係ありません。むしろ、このように”ぐちゃっ”と詰め込まれたワインの中からお宝を探し出すのが面白いのです。このワインの場合は、棚に置いてもサマになるし、セラーに入れてもちっともおかしくありません。どの場所が一番いいのか、私が判定致しましょうほどに。。。

もちょっと濃いかなぁ。。。と期待していたのですが、ごく普通の味でした。お刺し身と一緒に頂いたので本来の赤の味が感じとれなかったのかもしれません。ま、デイリーなワインとしては無難なところでしょう。で、判定結果は?やはり籠の中でしょうか。。。











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