荻窪・THE GARDEN荻窪ルミネ店





お花見のシーズンですね。杉の花は死んでも見たくはありませんが、梅と桜は春と初夏の季節の到来を感じて気持ちまでウキウキさせます。毎年この季節になると都内の桜の名所を見て回りますが、桜の花は儚い命。。。咲いたと思ったら無情の雨で直ぐに散ってしまいます。見頃の時期は一週間と続かないので、土・日を逃したら通勤途中の一本桜をチラッと眺めてお終いになってしまいます。という訳で、今年はちょっと早めにお花見ツアーを開始しました。

先ずは井の頭公園です。ここは繁華街に近いのでアクセスは抜群なのですが、桜の季節でなくても何時も混んでいるのが難点です。その上、公園の中央に大きな池があり、そのまわりを囲むように通路が設けてありますので、敷物を広げてお弁当でも食べようとすると場所取りが大変です。ピーク時などは、池の岸の狭い斜面に窮屈な思いをしながら座って、片手でワインの瓶を支えながらもう一方の手でお握りを食べるということになります。目の前には沢山のボートが行き交い、後ろにはぞろぞろと歩行者が歩いていますので落ち着きません。

今回は未だ寒い上にお弁当も持ってないので、『いせや』でお花見をすることにしました。『いせや』は、吉祥寺駅から一見してそれと分かるお花見客の後ろについて行けば間違いなく辿り着ける井の頭公園の入り口にあります。昔からの名物焼き鳥屋さんで、お花見のシーズンに限らず、何時の季節もお客さんで一杯です。ちょっと場末の焼き鳥屋さんといった感じもしないではないのですが、入ってみますと。。。それ以下です。ま、そこを我慢すれば焼き鳥に限らずお料理は激安だし(焼き鳥などはスーパーより安い!)、運良く窓際に座れれば桜も見ることができます(生憎未だ一枝も咲いていませんでしたが)。その上、雨が降っていてもまた違った風情の桜を眺めながら飲んでいればいいのです。

というのが先週のお花見でしたが、やっぱり本格的に行かねばと思ってちょっと遠出をしてみました。インターネットで調べてみますと、『国営昭和記念公園』が桜の木が沢山あって見ごたえがありそうです。昭和記念公園は、JR青梅線の西立川駅の改札口から直結していてお花見の荷物を持って行くにはすこぶる便利です。西立川駅は、生まれて始めて乗った青梅線で立川から一駅のところにあります。運が良ければ都心から中央線の直通電車に乗ってそのまま行くことができます。さあ、着いた!と公園の入り口まで歩きますと、何と入場料が400円なりなのです。ゲートを入ってみますと、未だお花の季節には早いせいか、ちょっと寂しい風景です。ここでのお花見のポイントは『桜の園』というところだそうです。そういえば、チェーホフが書いたそんなタイトルの小説がありましたね。ロシアにも桜が咲くのでしょうか?

それにしても、桜の園は遠いですね。入り口からたっぷり10分は歩きます。運が良ければトラムカーに乗ることが出来ますが、そうでなければ歩け歩けです。歩き疲れた頃『みんなの原っぱ』という広場に出ます。広い原っぱなのですが、桜の木が沢山あるせいか、あちこちで敷物を広げてお弁当を食べている家族連れが見られます。一休みしてお弁当を食べることにしましょう。。。パクパク、モグモグ、ゴクゴク。。。今日のお弁当は?磯辺風お握りと特製パテ入りサンドイッチです。では作り方をご説明致しましょう。

磯辺風お握り

年季の入ったプロのお握りは三角形をしていますが、普通の家庭のお握りは丸い形のものが多いですね。お握りがご飯だけで作られるのであればどっちの形でも大して違いはありません。問題は中に梅干しとかタラコなどの具を詰めることにあります。丸い形は比較的具を包み込み易いのですが、三角形のお握りの中に形良く具を入れるのはかなりな熟練を要します。では、丸い形も握れなかったら?簡単な方法は、ぐにゃっと握ったお握りの原形を磯辺餅の要領で両方から板海苔半枚で押さえつけ、両端を重ねて四角い形にするのです。こうするとアッという間に握れますし、少々具がはみ出しても海苔で包まれますから見かけは奇麗です。その上、三角形や丸いお握りは上品な女性や子供の口に入りきらない位大きいので食べずらいのですが、平べったく四角い形だととても食べやすいのです。一度試してみられては如何でしょうか?私は合理的だと思っているのですが。。。

特製パテ入りサンドイッチ

サンドイッチの具としては、ハム、レタスやトマトなどの野菜、ゆで卵、ツナなどが定番ですね。それだけでは物足りないので特製のパテを挟み込むことにします。先ず、地鶏のレバーを400g用意します。これを水洗いしてキレイキレイした後お鍋に入れて赤ワインだけで煮詰めます。20−30分で殆ど汁気がなくなったところでお皿に引き上げて冷まします。次に鰻の肝10本を用意します。これをオーブンで8分焼いて同じように冷まします。フードプロセッサーにレバーと鰻肝とブルーチーズとパセリを入れ30秒ほどガアッと回します。あんまり沢山入れますと大変なことになりますから、4回位に分けると良いでしょう。後は容器に移して冷蔵庫で一晩冷やすと出来上がりです。濃厚なパテの味はワインと良く合いますし、材料を代えるとまた違った味のパテが楽しめます。嫌いな方もいらっしゃると思いますので、あんまりお勧めはしませんけど。。。


食べている間に少し風が出てきたせいか、結構冷えてきました。それに場所が東京の西部に位置するせいか、花粉が凄い!お弁当を半分も食べないうちに目も鼻も喉も悲惨な状態になり、折角遠くまでお花見にやって来たのに早々に退散してしました。帰りに立川の酒屋さんに立ち寄りたかったのですけど。。。

で、荻窪の駅ビルの地下が最近すっかり様変わりしたというので覗いてみました。以前は地下のお店は、洋装品とか小間物など昔の商店街の雰囲気があったのですが、改装後は有名なケーキ屋さんとか高級お惣菜のお店が沢山入り、押すな押すなの大盛況になっています。その奥には高級スーパーマーケットの『ザ・ガーデン』が新しく開店しています。当然、ワインも売られています。ちょっと種類が物足りないのですが、そこそこ魅力のある品が並んでいます。中でも千円近辺のボルドーワインが良さそうです。買っていきましょう。

私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(赤) フランス: CHATEAU CARIGNAN (1996)

『シャトー・カリニャン』は、澄み輝くルビー色で、品種の個性を良く表わす極めて魅力的な香りを持ちます。柔らかな印象を与える繊細でしなやかなワインですが、充分なコクも合わせ持ちます。プルミエール・コート・ド・ボルドー産で、メルロー種、カベルネ・ソーヴィニヨン種、カベルネ・フラン種から造られたフルボディの赤ワインです。『シャトー・カリニャン』は、その優れた風味をより活かすためにろ過を抑えて瓶詰めしております。よって、ワイン中の自然の成分が『酒石』となって瓶底に沈殿する場合がありますが、品質的には何ら問題ありません。直射日光を避け、涼しいところで横にして保管して下さい。

ワイン売り場はオープンなお店の入り口にあるのですが(実際、お惣菜屋さんとの境界がはっきりしていない)、このお店のワインコーナーは手前の木箱に並べられたお薦めの品と後方の棚に並べられた普通のワインとで構成されています。そんなに本数はないのですが、やはり手前の棚にデイリーな種類が多いようです。その中でも、この赤ワインはちょっと目を引く存在でした。本当はもちょっと高いのでしょうけど、私にでも手の届く範囲のお値段です。カムカム。。。

これはいける!と思っていたのですが、期待が大き過ぎた分ちょっと物足りない気がしないでもありません。かなり本格的な渋味があって色も濃いのですが、未だ充分なコクに育っていないように思います。1996年産ですから、そんなに若いということでもないのですが、あと数年は寝かせたら素晴らしいワインになるのではないでしょうか。そこまでいかないうちに私なんぞに飲まれてしまったとはちょっと惜しかったですね。





ちなみに付け合わせは田園調布のPrecceで買い込んだローストビーフです。たっぷりの生姜とポン酢で頂きますと赤ワインがより引き立ちます。でも、どっちかと言うと牛肉のタタキの方が合っているかもしれません。









(赤) フランス: CHATEAU DE TERREFORT-QUANCARD (1997)

『シャトー・ド・テレフォール・カンカール』は、ボルドーの伝統的な方法に基づき、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン種の葡萄を丹念に醸造して造られました。深いルビー色を呈し、デリケートなカシスや苺の香りと、丸みがあって優しい味わいの絶妙なハーモニーを楽しんで頂けます。室温よりやや低めの温度で、鶏肉のお料理やステーキ、バーベキュー、チーズなどと一緒にお召し上がり下さい。若いうちでも熟成させてからでも非常に美味しいワインです。テレフォールのシャトーは、16世紀に建てられたもので、19世紀末からはずっとカンカール家の居城となっています。

ボルドーの赤ということもあったのですが、丁寧な解説文と私の好きなセピア色で描かれた古風なシャトーのラベルでもう決まりです。味の方も重厚な予感がします。さて、どんなものでしょうか?

とても好きなラベルで味の方もそれなりに。。。と思ったのですが、意外と軽い感じでした。ボルドーにもいろんなタイプがありますから、軽いからどうのとは言えませんが、私としてはもう少し濃くて深みのある味が好みです。でも軽い味を好まれる方でしたら気に入って頂けるかもしれませんね。





(白) フランス: LES COMTES DE JONQUEYRES BLANC (1998)

『レコン・ド・ジョンキエール』は、ボルドーのポムロール地区で近年急成長を遂げ、品質の高さにおいて世界中のワイン愛好家にその名が知られる『シャトー・クリネ』のオーナー醸造家により、ソーヴィニヨン・ブラン種およびセミヨン種を主体に造られた白ワインです。フルーティな香りと後味の爽やかな酸味を持つ辛口白ワインをお楽しみ下さい。

ボルドーの白はあんまし飲んだことはありませんが、世界中の白ワイン好きの方が最後に到達する最高峰のブランドだと思っています。だとすれば、なるべく最後までとっておきたいのが人情というものです。

これは非常に洗練された白ワインです。とりあえず造った白とは違い、何がしかの風格が感じられます。余計な味がしなくて、最初から最後までスッキリした透明な味わいを楽しめます。ボルドーの白としては下のクラスでしょうけど、普段飲むワインとしては上等なランクに入るのではないのでしょうか。





(白) フランス: CHATEAU LES MURAILLES (1998)

ボルドーワインの特色は、土質に合った葡萄品種を数種ブレンドし、バランスのとれたワイン造りを行っています。『シャトー・レ・ミュレイユ』は、軽やかでフルーティな口当たりの辛口白ワインをお楽しみ下さい。セミヨン種が90%、ソーヴィニヨンブラン種が10%で構成されています。魚介類、サラダ等と合います。6−10℃でお召し上がり下さい。

これは超安いワインでした。単体で買うにはちょと気が引けますが、手頃なワインを2−3本買い込んだ時にはその内の一本を安いワインにしますとそんなに目立たないものです。ま、そこまで気を遣わなくてもいいのでしょうけど。。。

同じボルドーの白でも値段によって随分と味が違います。この白ワインはちょっと酸味がきつく、味の深みもイマイチといった感じがします。まあ、お値段がお値段なので贅沢は言いませんけど、デイリーワインとしてはお手頃ではないでしょうか。





(赤) フランス: CHATEAU VILLEROUGE LA CREMADE (1997)

『シャトー・ヴィルルージュ ラ・クレマッド』は、フランスのラングドック・ルーション地方のブトナック地区産のコルビエールAC格付ワインです。カリニャン、グルナッシュ、シラーの葡萄から造られ、豊かな果実の風味が印象的です。ふくよかな口当たりと、力強くしっかりとした味わいを誇るバランスのとれた南仏のフルボディのワインです。

開店当初は入口の横にあったお酒の売り場が、何時の間にかお店の中ほどの奥に引っ込んでしまいました。その他の食品は以前と同じ場所に置かれていますので、ワインの売れ行きが芳しくなかったのかもしれません。ちょっと寂しいことですが、それでもワインの品揃えはさすがにザ・ガーデンさんです。中でも、木箱に入ったワインはお得です。これなどは家庭で飲むにはちょうど手頃で、お値段もそこそこ。。。嬉しいですね!

ラングドック地方産のワインらしく、若々しくて果実味が溢れているのですが、味は非常に濃かったですね。コクがあるというよりも、辛さと渋みが特徴のようです。しっかりとしたお食事とは良く合うと思います。1997年産ですから結構若いのですが、ボトルの底には酒石が溜まっていました。いつもの癖でグラスに最後の一滴まで注ぎテレビを観ながら飲んでいたら、何やら口の中がザラザラしている。。。ふとグラスを見ますと、内側に酒石がこびりついています。この酒石がワインの濃さを証明しているんですね。















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