自由が丘・Marie Claire Festival 2000
自由が丘の2大イベントといえば、秋口に開かれる『自由が丘女神祭り』と5月最後の週末に開かれる『マリ・クレール祭り』でしょう。女神祭りでは街全体がワインの香りと肉を焼くもうもうたる煙につつまれますが、マリ・クレール祭りは駅南口のマリ・クレール通りと緑道(別名オープン・テラス)を中心にした一画で開催されます。このあたりにはLLビーンズを始めとして、高級なブティックが軒を連ねています。私には縁がないので普段は殆ど寄り付きませんが、このお祭りの期間中だけは別です。今年は3日連続して出掛けたもので、ついにはワインコーナーのおじさんに顔を覚えられてしまいました。『おや、こんにちは!(またいらしたのですかぁ?)』と声を掛けられるのが何とも気恥ずかしくて。。。
『Rue de xxxx』とは、『xxxx通り』という意味で、フランスでは街角で必ず見かける表示です。
オープン・テラスには舞台が設けられ、シャンソンのコンサートもあります。
昨年のテーマは『南仏プロヴァンス』ということで現地からもアルルの民族衣装に着飾った沢山のゲストの方が来られ、素晴らしいお天気とも相まって大変に盛り上がりました。私はその時までプロヴァンスが何処に位置するのかさえ知らなかったのですが、それがきっかけとなって夏休みに南仏を回るワイン探訪の旅に出かけた次第です。今年は、自由が丘がエクス・アン・プロヴァンスと姉妹都市になったとかで、これがテーマになりました。エクスは昨年の旅行でも訪れましたが、画家セザンヌも愛したプロヴァンス地方の『首都』として知られています。至る所に文化の香りが立ち込め、プラタナスの並木道を始め緑多い素晴らしい街並みです。街角のカフェはお店の前にテーブルを並べ、人々は大木の下でお食事や飲み物でゆったりと時間を過ごします。
今年は週末にお天気が崩れるとの予報でしたので、思い切って金曜日にお休みを頂いて昼間っからワインを楽しむことにしました。でも一人ではちょっと気がひけますね。こういう時はお友達を引き込んで少しでも罪悪感を軽くするようにしましょう。。。という訳で、犠牲になったのはフランスに駐在されたことのあるプロヴァンス大好きのご夫妻です。仕事が忙しいから。。。と躊躇するご主人を説き伏せて金曜日の1時に待ち合わせることにしました。平日だから空いているだろうと思っていたら、これが結構な人出でビックリ。運良くテーブルに座れましたが、皆さんお仕事はどうされているのでしょうかね?
蚤の市の先、緑道と交わる角には昨年と同じように三笠屋さんのワインの屋台がしつられてあります。凄い種類ですね。フランス産だけでなく、世界各国のワインが並べられています。屋台の下では沢山のワインが氷で冷やされていますが、並べられたワインは次々と訪れるお客さんで見る間に空になっていきます。グラスで買い求める人が多いのですが、グループの人達でしょうか丸ごと一本(いや、2本。。。)のワインを求める方も少なくありません。では、私達も早速始めましょうか。。。
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (シャンパン) フランス: CHAMPAGNE TAITTINGER BRUT RESERVE
- 『テタンジェ』は、『貴族のシャンパン、シャンパンの貴族』と呼ばれるエレガントで軽やかなアロマに満ちたシャンパーニュです。シャルドネ種とピノノワール種の葡萄から造られています。
さあて、大ワイン会のオープニングは。。。やっぱりシャンパンですね。一人ならスパークリングワインでつつましく始めるところですが、お世話になったご夫妻であれば、多少見栄を張ってでもちょといいシャンパンを買い求めたいと思うのが人情でしょう。テタンジュは、私は知らなかったのですが、モエにも匹敵する(ちょっと落ちるかな?)高級ワインです(私にとっては)。気前良くお札を並べて先ずは一本。。。
屋台で売っている割には良く冷えたシャンパンでした。取りあえずお店で頂いたプラスチックのグラスに並々とシャンパンを注いで乾杯ーーーっ!ぐぐっと飲み干しますと、シャンパンが爽やかな泡となって喉を通り抜けていきます。木陰のテーブルに陣取り、快晴の空と緑の木々を眺めながらのシャンパンはもう最高ですね。3人共、一気に飲み干してしまったもので、ささ2杯目。。。と思ったらもう殆ど残っていなかったぁ。。。このグラス、やけに大きいですねぇ。。。
- (白) フランス: LA FOLIETTE CLOS DE LA FONTAINE (1998)
- 『ラ・フォリエット クロ・ドゥ・ラ・フォンテーヌ』もうお馴染みのミュスカデです。古樹ならではのエレガントさと、シュールリーによる味わい深い辛口の白ワインです。ムロン・ド・ブルゴーニュ種の葡萄から造られています。
あまりに早くシャンパンが空き過ぎたもので、次は少しランクを落しましょう。今度は白ワインといきましょう。やはり爽やか系でミュスカデのワインにします。ラベルが何となく優雅なフランス風でしたのでこれにしました。ついでにおつまみも買い求めましょう。自由が丘のレストランのシェフが本格的に作るプロヴァンス風野菜の煮込みです。ちょっとサフランの効いた味で、中にはライスが入ってとてもコクがあり美味しいです。ワインのお相手にはピッタリですね。
これもスッキリした味の美味しいワインでした。今度はシャンパン程は一気飲みしないで、おつまみと一緒にゆっくりと飲みます。ようやっとお互いのプロヴァンスの旅のお話ができるようになりました。『いやーーー、私達が6月に行った時にはプロヴァンス名物のミストラル(本当は冬の時期に吹くのだそうですが)が吹いてね、女房なんか飛ばされそうになって一歩も前に進めないような状態だったのですよぉ!』。『ええっ、私が7月に行った時には風なんかそよとも吹いていませんでしたよぉ?』。どうも話がチグハグですが、心地よい皐月の風に吹かれて真偽の程はどうでもよくなります。
- (赤) フランス: DOMAINE ALYSSES COTEAUX VAROIS (1994)
- [仏語]: Ce vin est issu de vignes cultivees sans engrais chimiques ni herbicides ni insecticides de synthese. Il peut laisser apparaitre un leger depot.
[英語]: Our wine is produced from vines cultivated without chemical herbicides, insecticides or fertilizers. A slight deposit in the bottle is natural.
[独語]: Dieser Wein stammt aus Weinbergen die ohne chemische Dungemittel, ohne synthetische Insektizide und Herbizide bearbeitet werden. Ein leichtes "Depot" ist ein Zeichen naturlicher Wein bereitung.
『ドメーヌ・アリゼ コトー・デュ・ヴァロア』は、プロヴァンス地方のトゥーロンの北にあたるこの地区の産です。有機栽培を厳格に実践し、複雑で力強く重厚なワインになっています。シラーズ種、カベルネ・ソーヴィニヨン種、それにグルナッシュ種の葡萄から造られています。
次は?やっぱし赤ですね。プロヴァンスのロゼもあったのですが、やはり赤ワインが飲みたい気分です。おつまみはチーズにしましょう。こちらもちょっと奮発してブルーチーズの王様であるロックフォールを買い求めます。おや、鴨(だったかな?)のレバーのパテもありますねぇ。しかも安いっ!赤ワインにはパテが最高に合います。昨年、ナポレオン街道で買ったアヒルのレバーの濃厚で野性的な味を思い出しつつ、夢よもう一度。。。と念じつつゲット!
ワインはそこそこでしたが、パテは最高の味でした。アヒルのパテには敵いませんが、赤ワインの友としてはメチャ美味しいです。本来ならばフランスパンと一緒に味わいたいところですが、おまけで頂いた薄いクラッカーに乗せて食べました。うん、超美味しい。。。
- (赤) フランス: CHATEAU MONTUS MADIRAN (1996)
- 『シャトー・モンチェス』は、タナという品種で造られる、色が濃く力強い赤ワインです。森のアロマと新樽によるしっかりしたボディを持ち、
トム・クルーズ愛用のワインです。
大分気分が良くなってきました。そろそろ仕上げに本格的な赤ワインを頂きましょう。何回もワインコーナーに立ち寄ったので、お店のおじさんに顔を覚えられてしまいました。おじさん曰く、『この赤はお勧めだよん。。。』、私も何となくこの赤が気になっていましたので、それ。。。お値段は相当に高かったのですが(あれ、誰が払ったんだっけ?)、テーブルにゲット!
既にテーブルの上には3本の空きボトルが並び、さすがに奥様の方はそろそろ限界のようでしたが、ご主人と一緒に飲みましたらこの赤ワイン、今回飲んだ中では一番重くてコクがあって美味しかったです。そろそろ日も傾きかけて、太陽の眩しい光がまともに顔に当たります。そろそろお暇しましょうかね。いや、ちょっとコーヒーでも飲んでいきましょうか?
- (ロゼ) フランス: CHATEAU BARBEBELLE COTEAUX D'AIX EN PROVENCE (1998)
-
『シャトー・バルブベル コート・ディクサン・プロヴァンス』は、透明感と輝きを持つ薔薇の花びらのような綺麗な色合いです。ラズベリーやスグリの実の繊細な香りが楽しめ、すがすがしくフルーティで爽やかなやや辛口のロゼワインです。グルナッシュ種から造られています。7℃ー8℃が飲み頃です。
最終日の夕方またまたやってきました。前日の暴風雨がウソのように収まり、再び素晴らしいお天気になりました。今日は最終日ということで、オープンテラスは人・人・人(何匹か犬もいましたが)で溢れ返っています。このワインだけはどうしてもゲットしたいっ。。。と思っていたプロヴァンスのロゼを1本買い求め、空いていた椅子に腰を下ろします。あっ、おつまみが。。。と思いましたが、マリ・クレール祭りの最後を飾るシャンソン・コンサートが始まるところでしたので、うっかり席を立つ訳にもいきません。空きっ腹にロゼ・ワインをガボガボ流し込んでは直ぐに酔いが回ってしまいます。シャンソンを聞きながら飲んでいきますが、やはり一人で何にもなしにワイン1本とはなかなか辛いものがあります。最後まで飲み切りましたが、家路に着く頃には相当にいい気分になっていました。マリ・クレール祭りを締めくくるには何となく寂しいものがありましたねぇ。
そういう訳で、取り立てて美味しいという感じもなかったのですが、やはりエクスをテーマにしたお祭りですからこれを飲まなくっちゃぁね。。。さあ、ちょっと気は早いですが、今年の『女神祭り』はどんな趣向になるのでしょうかね?
『Jean−Luc POUTEAU Collection』は、1983年度世界ソムリエ・コンクールの初代優勝者であるジャン・リュック・プロー氏お勧めのワインです。
戻る