日向和田・酒のバイゴー吉野店
毎年2月になりますと、早春の風物詩である観梅に行きたくなります。寒さ厳しき折の一輪の梅の花は可憐でもあり、また暖かい春の訪れが近いことを人々に予感させてくれます。首都圏で梅の名所といえば、熱海の梅林と水戸の偕楽園ですね。特に、水戸の偕楽園にはもう何年も行きたいと思い続けていたのですが、なかなか機会がなく果たせませんでした。今年こそ。。。と思ったものの、ちょうど偕楽園の梅祭りの時期にバンコク出張となり、結局今年も空振りに終わりました。そうこうしているうちに3月になり、偕楽園の梅も見頃を過ぎたとかで今年もとうとう行くことは叶いませんでした。
たまたま拾い読みした雑誌の中に梅の名所特集があり、よくよく読んでみますと3月から梅祭りが始まったところもあります。近場では青梅の梅林が有名だそうです。何でも1万本の梅の木があるとか。青梅ねぇ。。。今まで一度も行ったことはありませんが、都内である分偕楽園よりは近い筈です。思い立ったが吉日!早速行ってみることにします。風は強いものの、快晴の素晴らしいお天気です。土曜日のお昼前にJRの青梅特別快速(略して青梅特快)に乗り込みます。車両はガラ空きかと思いきや、立っている乗客も多く結構混んでいます。電車は立川駅から青梅線に入り、後はトロトロと進んで行きます。周辺には小高い山々が迫ってきます。都内にもこんな自然が残っていたのですね。
青梅駅で更に電車を乗り継ぎ、沢井駅を目指します。何でも、日本酒の澤乃井ブランドで有名な小澤酒造さんの酒蔵が沢井駅近くにあり、試飲とお食事が出来るのだそうです。ワインではないのですが、日本酒の試飲もなかなかに興味があります。また、『澤乃井ままごと屋』というお豆腐をメインにした懐石料理を出すお食事処が同じ敷地内にあるそうですので、観梅の前に先ずお酒とお食事を頂こうという算段です。うまい具合に電車を乗り継いだためか、お昼過ぎに沢井駅に着くことができました。ちょうどお腹の空き具合も頃合だし、お豆腐懐石料理に期待が胸高鳴ります。ところがこのままごと屋さんは普段でも人気のお店で、予約をしないとなかなか入れません。この日もお昼は予約で一杯とかで、お豆腐と大吟醸酒の取り合わせはあえなくチョン。。。となりました。
では試飲だけでも。。。と思いましたら、残念ながら『12月より3月までは酒蔵改装中につき試飲は休止!』との貼り紙がしてあります。おやおや、試飲もダメかぁ。。。とちょっと残念です。仕方がないので、ままごと屋さんに隣接する澤乃井園という庭園でお昼を頂くことにします。この庭園は、直ぐ脇を流れる多摩川の清流と対岸の遊歩道が一望でき、なかなかに素晴らしいところです。但し、寒くなければ。。。の話ですけどね。この日は運悪く、午後になって日差しがかげり、しかも風があって寒いのなんの。。。
売店で味噌田楽と冷奴と鮪の佃煮を買い求め、これを肴にして『しぼりたて花見新酒』を頂きます。これが熱燗ならまだしも、普通のお酒なのでなかなか体が温まりません。冷奴は歯に凍みるし、日差しがかげると一層寒さが体に堪えます。ひーーーっ、寒いよぉ。。。
暖かければ、多摩川に架かる吊り橋を渡って対岸の遊歩道を歩いてみるのも面白そうなのですが、この寒さではそんな気力もわきません。帰る前に、もうひとつのお食事処の2階にある『きき酒処』に寄って有料で試飲をさせて頂くことにします。テーブルの上にずらりと並んだ日本酒の中から、お猪口で500円也の最高級日本酒を選びイザ試飲です。日本酒は普段あんまり飲まないせいか、どうもよく味が分かりません。早々に試飲を切り上げて観梅に行くことにしましょう。
青梅の梅林は沢井から少し戻った『日向和田』というところにあります。日向和田駅から15分ほど歩きますと、関東でも有数の規模を誇る『吉野梅郷』という梅林に辿り着きます。でも今年は寒かったせいか、梅のほころび具合がイマイチですね。屋台は一杯出ているのですが、青梅でたこ焼きを食べても仕方ないし、これは退散するしかないですね。
でも手ぶらでは帰らないのが私のモットーです。梅林の入口にあったお酒のディスカウント店に立ち寄って、しっかりワインをゲットしてきました。ついでにピーナツも。。。更におかず海苔も。。。
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (白) 山梨: おうめワイン ボッパルトの雫 (2000)
- 青梅市と姉妹都市であるドイツのボッパルト市より、『友好のシンボル』として1979年に葡萄の苗(リースリング)が青梅市に寄贈されました。その葡萄を青梅市自立センターの葡萄園で大切に育て、『おうめワイン ボッパルトの雫』として生まれ変わりました。ドイツのボッパルト市は中部ライン地方に位置し、古くからリースリング種の葡萄の産地として世界的に有名で、『おうめワイン』もリースリング種を原料として醸造されています。酸味と甘味が絶妙に調和した心地よい口当たりのやや甘口の白ワインです。
このあたりにお住まいの方はあんまりワインを召し上がらないのでしょう。お店は結構大きいのですが、日本酒やビールの品揃えに比べますと、いかにもワインの種類が少ないのです。それも輸入物はあんまりなくて、殆どがポピュラーな国産ワインです。どうせなら。。。と思って青梅の名前の入ったこのワインにしました。でも、産地は山梨県の勝沼らしいのですが。。。
このワインが日本国内で造られたというのは驚きです。飲んでいて、モーゼルワインと何らの違いも感じられないのです。やや酸味を帯びたフルーティな甘味は正にモーゼルワインそのものです。ドイツから贈られたリースリング種を育てたとはいえ、気候条件や土質はドイツと大きく異なる筈です。それに、醸造過程での品質管理にもノウハウが必要でしょう。これは国産の白ワインのイメージを大きく変える画期的なワインと思います。
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