喜多見・Liquor Station 栄屋





小田急線の複々線化工事が始まってからもう随分と月日が経ちますが、住宅地を走る路線のためか、なかなか完成とまではいかないようです。それでも、昔は鄙びた喜多見駅でしたのに、久しぶりに訪れてみますと大変に立派な駅舎になっています。周囲の閑静な住宅地と比べますと、何か場違いな大きさです。普通、私鉄の高架下には同じ系列のスーパーなどが入りますが、喜多見駅ではどういう訳か小田急OXストアでなくスーパーのサミットが入っています。それはどうでもいいのですが、そのサミットの向かいに小さな酒屋さんがあります。遠くから見ますと何の特色もない普通のお店のようです。近づいて入口のガラス戸越しに店内を見ましても、月並みなお酒を扱うどこにでもあるようなお店の雰囲気です。ワインはあるかな。。。と、念のために目を凝らしますと、お店の奥の方にワインのボトルらしきものが並んでいるのが見えます。おや、ちょっとはありそう。。。思い切って中に入っていきます。

お店の入口あたりには日本酒とかビールが沢山置いてあります。でも、奥の方の棚には結構な本数のワインが並んでいます。ほぅ。。。大したもんだなと、ちょっと気合を入れて端から順にワインを見ていきます。既に前のお店でワインを2本買い込んでいるもので、ちょっとバツが悪い感じです。暫くワインをチェックしていましたら、よほどヒマを持て余しておられたのか、レジに座っていた若主人らしきおじさんが近寄って来られます。『ワインはお詳しいのですかぁ?』。ドキッ。。。『いえいえ、そんなぁ。。。』とモゴモゴ言いますと、『私は商売よりも趣味でやっているようなもんですよぉ。。。』とおっしゃいます。『この間、ワインのテイスティング会をやったら300人ほど集まりましてね、ワインも40−50本ばかし並べたんですよ!』。なるほど、壁にはその時の様子を写した写真が張り出されています。『セラーの中にもワインがありますから、どうぞご覧になって下さい。』と、セラーの扉を開けて下さいます。整理されていないものまで含めますと相当な数のボトルが棚と箱に詰め込まれて入っています。これだけのワインがあるところを見ますと、このお店は知る人ぞ知る隠れたワインの名店なのかもしれませんね。

ご主人は結構お話好きなのでしょう、今度は棚のワインを手にとって解説を始められます。私の馴染みのワインもありますが、ご主人がこだわって取り揃えられたような逸品もあるようです。『このアルゼンチンのワインなんかとてもいいですよ。このスペインのワインはナントカカントカ。。。』、さすがにワインのこととなると詳しいですね。そうすると、ちょっと一言くらい返したい気持ちにかられます。『あのぉ、リベラのワインはあるんですかぁ?』、『いやあ、リベラはありませんが、いいワインですねぇ。』。ほぉぉぉ。。。さすがにリベラをご存知ですね。これ以上話すと私もボロが出ますので止めときましたが、ワインに迷った時などはこのご主人に相談されればきっといいアドバイスが頂けるのではないかと思います。それに『リカーステーション和飲倶楽部』の会員募集もやられていますので、これからワインを楽しみたいという方は参加されてみられては如何でしょうか?

私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(赤) フランス: CORDIER MEDOC (1997)

『コーディア メドック』は、カベルネ・ソーヴィニヨン主体の深いルビー色のA.O.C.格付けのフルボディの赤ワインです。豊かな香りとコクがあります。肉料理全般と合い、16℃ー18℃が飲み頃です。

お店のご主人のお勧めのワインです。どういう訳か、このワインはお店のあちこちに大量に置いてありました。ご主人も余程気に入っておられるのでしょう。それでも、『このお値段で売っている酒屋さんはないと思いますよ!』とのことですので、お買い得には違いありません。何にしろ、メドックでカベルネでフルボディとくれば気持ちもググッと惹かれる筈ですね。

ボルドーのメドック地区産でカベルネ主体の赤とくれば、濃厚な味わいと芳醇な香りが楽しめるに決まっています。おまけに栄屋さんのご主人が何十本も仕入れられたのですからね。コスク栓は柔らかくて簡単に抜けます。あれ、ご主人から栓を抜いた後で暫く置いておくように言われたような気がします。ま、ワインを目の前にしてお預けというのも情けないし、妥協して飲んじゃいましょう。コン・コン・コン。。。色はまあまあ濃い方でしょうかね。割と刺激的な香りがします。味は濃厚とまではいきませんが、やや軽くてまろやかな感じです。まずまず宜しいのではないでしょうか。















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