麻布十番・ツルヤ酒店





麻布十番は青山・広尾・三宿と並んで都内のお洒落なスポットではあったにしろ、交通のアクセスは必ずしも良くはありませんでした。ところが、昨年末に地下鉄大江戸線が開通しますと、一気に南北線と大江戸線の2つの路線が利用出来るようになり、アザブーゼの方のみならず休日の散策を楽しむ若い女性(ばかりではありませんが)にも大変に便利になりました。

地下鉄麻布十番の駅は真新しく、その上入口は総ガラス張りになっています。ビューティフル。。。としか言いようがありません。長いエスカレータを上って地上に出ますと、出口は麻布十番商店街につながっています。さあ、どうぞ。。。といわんばかりです。早速、商店街を歩いてみます。通りの両側にはあまり大きなお店はありませんが、看板からしてその歴史を感じさせる老舗があちこちに見受けられます。どういう訳か食べ物屋さんが多いようです。麻布十番で有名なお店といったら『鯛焼き』ですね。昔、『泳げ鯛焼きクン』が大ヒットした時、そのモデルになったのがこのお店のおじさんだったとか。。。見上げますと、戦前から使われているのか。。。と思えるほどシミのついた古ぼけた暖簾(のれん)が出されています。狭い入口の横には小さな鯛焼き器があって、おじさんならぬ若いお兄さんがせっせと鯛焼きを焼いています。入口の奥にはこれまた狭いテーブル席があって、鯛焼きその他の甘味を食べることができます。日曜日の昼下がりということもあったのでしょうけど、生憎と店内は満員で入れません。しょうがない、一枚買って外で食べようかと思いきや、な、な、何と、焼きあがるまで『1時間30分待ち』とな!まるで東京ディズニーランドか大阪のユニバーサルスタジオの人気アトラクションなみの待ち時間です。止むを得ませんね。今回は諦めましょう。。。

こういった古いお店があるかと思えば、最新の流行を取り入れたナウいカフェなんかもあちこちにあります。さすがにインターナショナルな麻布のこと、カフェでは昼探しのビールを楽しんでいる人も見受けられます。ちょっと裏通りに入りますと、これまたこじゃれな(未だ抜けない。。。)レストランがあちこちに佇んでいます。鯛焼きにもカフェにもレストランにもあぶれた人には、鰻・おでん・焼き鳥・中華饅頭などのテイクアウェイが利用できます。ツルヤ酒店は、そんな裏通りにある小さな酒屋さんです。店内もお酒を並べた棚も古ぼけて、狭くて、ホコリだらけなのですが、どういう訳か結構お客さんが多いですね。さすがに麻布という土地柄なのか、皆さん大らかなのでしょう。。。

私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(赤) イタリア: PIETRO BAROLO (1997)

『ピエトロ バローロ D.O.C.G.』は、アルプスの麓に位置するピエモンテ州で産出されるイタリアワインの王様です。強くしっかりした味わいがあります。フルボディで、16℃−18℃が飲み頃です。

最初はお店の外に出してあった安いワインをまとめて買おうかと思ったのですが、麻布くんだりまでやって来て380円のワインもないでしょう。。。とお店の奥の棚を見て回ります。倉庫か納屋か、はたまた単なる物置か。。。と思えるような狭いゴチャゴチャした店内に入って1本ずつチェックしていきますが、なかなか手頃なワインがありません。これは。。。と思えるようなワインは何となくホコリっぽくて二の足を踏んでしまいます。ならば。。。と、一の橋から飛び降りた気分で(あそこに橋があったかな?)このバローロを買い込みました。やはり私から見れば、イタリアのバローロは憧れのワインには違いありません。もっとも、バローロにもいろんな種類があるのでしょうけど。。。

グラスに注ぐ前は濃くて重い色だと思っていました。おもむろに栓を抜き(だって、高かったんだもん!)ボトルをグラスに傾けますと、サントリーの山崎ウイスキーの如く素晴らしい響きの『コン、コン、コン。。。』という音がします。あれっ、色はそんなに濃くはないですね。。。むしろ薄めの暗い色です。香りを嗅いでもよく分かりません。飲んでみますと、ちょっと酸味のある普通の味です。変だな。。。と思って、滅多にしないことですがグラスを持ってグルグルと回してみます。グラスを口に近づけてみますと、おーーーっ!何という妙なる香りか!高級ワインの試飲会なんかで経験した、あのふくよかで複雑な香りなのです。味の方はそんなに変わりませんでしたが、このワインの命はこの香りにあります。多分、このワインはバローロの下の方のクラスに属するのでしょうけど、この香りだけは本物です。願わくはコモ湖で本物のバローロを飲みたし!







『MESSO IN BOTTIGLIA NELLE NOSTRE CANTINE』と書いてあります。











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