愛宕・ワイン&リカーショップあたご小西
もう直ぐ梅雨入りですねぇ。出歩くには億劫な季節です。でも神様の思し召しか、先週の始めから入梅前の最後の晴天が続いています。今日の日曜日なんか素晴らしい青空が広がっています。もともと北半球では、6月は晴れていれば一年で最も過ごしやすい季節なのです。日は長く、暑過ぎず寒過ぎず、カラッとして気持ちまで爽快になります。こういう日はおしゃんぽに限ります。お掃除をしながらどこに行こうかとあれこれ思いを巡らしていたら、いい按配にクーラーが壊れてしまいました。未だ買って新しいのですが、お引越しの時の取り付け方が悪かったようで、室内機がひどく不安定な格好で壁に引っかかっていました。フィルターを掃除しようと前のカバーを開けた途端に遂に空中分解した次第。。。格好だけは元に戻したものの、どうにも不安定でこの夏を乗り切れるかどうか定かではありません。この時期の出費は痛いですけど、買い換えるしかありませんね。お掃除が終わってから、早速有楽町のビックカメラに出かけます。
有楽町の駅を出ますと、ビックカメラの入り口には相変わらずお買い物の人が群がっています。最近発売されたばかりのデジカメの宣伝をやっているようです。私も欲しいですけど、今日はガマンガマンで地下1階の家電売り場に行きます。今の時期はクーラーを買い求める人が多いのか、壁一杯にずらりと取り付けられた2003年モデルのまわりでは、店員さんを捉まえて質問攻めにしている家族連れがあちこちに見られます。未だ生活費の足りないディンクスにとっても、食べ盛りのお子さんをお持ちの中年ファミリーにとっても、年金に頼らざるを得ない老夫婦にとっても、このご時世ではクーラーを買うのは一大決心事と思います。皆さん真剣に選んでいますね。私は性能・見た目・新しさよりかは値札に注目してあれこれ眺めていきます。
『クーラーをお探しでいらっしゃいますかぁ?』とおじさんっぽい店員さんが近寄ってきます。『ハァー、室外機は全く問題ないのですけど、室内機が壊れたもので。。。』。『???』。一瞬不可解な沈黙が流れます。話が続かないもので、『室内機の取替えってできませんかね?』と訊いてみます。『そうですねぇ、今どき部品を取り寄せるのも結構お金がかかりますしねぇ。。。』。店員さんは自分のペースに戻そうと続けます。『どれくらいのお値段のクーラーをお探しで。。。』。一番安いのは3万円を切っていたのですが、さすがに一番安い値段をそのまま言うには恥ずかしいので、とりあえず下から2番目に安いクーラーを指差して『あれくらいの。。。』と答えます。モデルは古かったものの、とりたてて気になる点はありません。ですが、いろいろ話を聞いているうちに、そのクーラーの上にあった2003年モデルに目がとまります。ピカピカの最新式で、機能も豊富で安ぴ。即決っ!ヤレヤレ買ってしまった。。。
思いの他あっけなく決めてしまったので、未だ時計は3時をまわったばかりです。お天気もいいし、家までお散歩を兼ねて歩いて帰りましょうかね。華やかな東京宝塚劇場や有楽町の映画街を抜けて日比谷公園に入ります。週末の午後というのに結構な人出です。高校生とか若い人たちが多いですね。学校の唱歌を歌うグループの人達もいたりして、喧騒というか何というか何となく落ち着きません。更に歩いていきますと、今度は凄まじい音量のロックが響いてきます。野外音楽堂でコンサートでもあるんでしょうかね?反戦と歌声集会の日比谷の杜も変わったものです。
週末で人通りの閑散とした霞ヶ関の官庁街を過ぎて虎ノ門に出ます。暫く歩いていきますと、いつもと違った道に進んだようで標識には愛宕と書いてあります。まわりにはビルが建ち並んでいますが、地形的には山のような感じです。ふ〜〜〜ん、ここが愛宕山かぁ。おや、こんなところにホテルが。。。お馴染みの東急インですね。通りに面したレストランの入り口には、『ビール飲み放題!90分1,200円!』とあります。おっ、喉もかわぴてきたひ、ピルルでも。。。と気分は高揚しますが、残念ながら5時からオープンとのこと。誘惑に打ち勝つのもおしゃんぽの大事な心構えのひとつです。さらに歩いていきます。ふと見上げますと、『田崎眞也のワインサロン』という看板が電柱にかかっています。矢印は横の路地を向いているのですが、小さな道が山の上に続いているだけでお店のある雰囲気ではありません。誘惑に打ち勝って探すのは止め、前方に目をやりますと『小西』というおしゃれな看板が見えます。酒屋さんのようです。今度は誘惑に負けてしまいます。
こちらは外人さん用?
お店は道路から一歩引いたところにあります。その一歩引いたスペースには小さなテーブルが置いてあって、初老のおじさんが悠然と白ワインを傾けています。お客さんですかね。酒屋さんの立ち飲みバーは聞いたことがありますが、屋外のテーブル席は初めてです。お店の外観もブティック風でなかなかお洒落ですね。中に入ってみますと、狭い店内の中央に大きなテーブルが置いてあって、お兄さん・お姉さんがこれまたグラスを傾けています。お客さんが入っても一向に話しを中断する様子はありません。この方たちもお客さんでしょうかね?テーブルがワインの置いてある箱の傍まで迫っているので、なかなか近寄れません。しょうがなく、手前のコーナーを見てみます。ひやぁーーー、ロマネ・コンティ一家が勢ぞろいひていましゅねっ!ラ・ターシュに、リシュブールに、エシェゾーもあるっ!もちろんロマネ・コンティもっ!でも、これが全部空っぽのボトルなんですぅ。。。
いくらロマネ・コンティでも空ボトルでは仕方ありません。今度はやや強引にお店の奥のワイン棚を見にいきます。ボルドーの銘酒が多いですね。ボルドーを代表する一流のシャトーのワインが並んでいます。お店の一番奥には、鍵のかかったワインセラーと小さな小部屋があります。鍵がかかっているのは当然で、ボルドーの超有名シャトーのワインが1960年代から揃っているのです。これだけ年代ものが揃っているお店も珍しいですね!もう目がクラクラします。でも私には手が届きません。諦めて戻ろうとしましたら、ワイン棚の上にパテの瓶が並んでいます。デカイですね!よほどお値段が張るのかと思いきや、これが一瓶で600円。。。しかもフランス直輸入で、あひる(鴨?)とかイノシシとか鹿の内臓から造られたものなんです。5年前にプロヴァンスを旅行した際に、ナポレオン街道の道端で近所の農家の方が造られた自家製のパテを買い込んで、カンヌのホテルで赤ワインと一緒につまんだことがあります。まさに内臓そのものの強烈な味で、プロヴァンスの赤ワインを堪能しました。ひょっとして夢再び。。。と3個も買い込みます。でもワインがないのは片手落ちなので、これまたプロヴァンスの近くのコート・ド・リュベロンの赤ワインを買うことにします。お店で一番安いお買い得品なんですけど。。。
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (赤) フランス: BICHOT MEILLEUR LA BICHETTE COTES DU LUBERON (2001)
- ブルゴーニュの名門アルベール・ビショー社が、今注目の産地であるプロヴァンスの北に位置するコート・ド・リュベロンからお届けする『ビショー メイユール ラ ビシェット コート デュ リュベロン』です。ラ・ビシェットとはフランス語で『小鹿』という意味で、豊潤で程よいコクのある味わいのA.C.格付けの赤ワインです。ミディアムボディで、飲み頃は14℃です。
コート・ド・リュベロンのワインは何度か飲んだことはありますが、わりと軽い淡白な味です。濃厚なパテに合わせるには、ボルドーのシャトー・ラトゥールのような力強い赤ワインがいいのでしょうけど、1本でクーラー1台分に匹敵するようなお値段では買える筈がありません。今夜のところはカンヌの宴会を思い出しながら、あひるのパテと食パンとこの赤ワインで寂しく。。。
飲む前にあんまし冷やさなかったもので、ちょっと中途半端な温度になってしまいました。『お酒は温めの燗をしてぇ〜〜〜』といった感じですが、赤ワインなのでそんなに違和感はありません。飲み始めにちょっと酸味が感じられましたが、むしろパテの脂っこさが和らげられて程よい美味しさです。で、パテは?と申しますと、結構長い間お客さんを待っていたようで、かのナポレオン街道のような作りたてとはいきません。でも、日本でよく見かけるレバーをペースト状にしたような滑らかさではなく、内臓を荒く磨り潰して漬け込んだような野性的な感じです。これをボサボサの硬いパンに塗って赤ワインと一緒に頂いたら美味しいのでしょうけど、柔らかい食パンでは野性味がそがれます。でもなかなかにグーです!無節制に瓶の半分ほど食べたら、後で喉が渇いて渇いて。。。結構塩味がきついんですね。パテを買うんでしたら、麦茶も一緒にパックで買っておくことをお勧めします。。。
こちらは猪(イノシシ)のパテです。
こちらは鹿のパテです。
こちらはあひる(鴨?)のパテです。
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