御嶽山・三豊酒店
夏休みシリーズ第十四弾です!今回が最終回です。
新幹線で多摩川を渡って都内に入ると急に工場とか民家が密集してきます。ふと視線を上げると新幹線の線路を跨ぐ格好で小さな駅のホームが見えます。ここが東急池上線の御嶽山駅です。恐らくJR線の駅を除けば新幹線の線路の上に駅のホームがかかっているのはここぐらいのものではないでしょうか。ホームの真下を『のぞみ』が疾走する光景はなかなかの迫力です。
御嶽山と聞けば、『ハアーーー、木曽の御嶽山はユーオ・・・(違ったかな?)』で有名な木曽節を思い出されるでしょうけど、この地名は本物の御嶽山にある『御嶽神社』の分霊を祭ったこの地にある御嶽神社から来ているらしいです(ややこしい。。。)。駅から30秒位歩いたところに、都内とは思えないくらいうっそうとした木々に囲まれた東京版御嶽神社があります。駅名は『おんたけさん』ですが、神社の名前は『みたけ』と読むようです。江戸の天保年間に建てられたらしく、相当に古めかしい神社です。まるで人里離れた山の中の社に迷い込んだような感じがします。蝉時雨の声も喧しく、暫し都会の喧騒を忘れてしまいます。
この御嶽神社の隣にJASCOのお店があります。結構大きくて沢山の買い物客で賑わっています。丁度輸入酒のセールをやっていて、お手頃なワインが並んでいました。常設はしていないようです。JASCOと池上線の踏み切りを挟んだところにちょっとしたスーパーがあります。いかにも地元密着といった感じの庶民的なお店です。名前も横綱でなく『オオゼキ』といいます。生鮮食料品が中心のスーパーですが、どの品物も驚くほどの安さです。そのせいか、家族連れでお買い物に来ている方々が両手に一杯の買い物袋を下げて出てきます。入り口の近くには10種類ほどのワインが並んでいました。ごく普通の銘柄ですが、激安の美味しいおつまみが見つかった時には、お買い物のついでにお求めになるには丁度いいかもしれません。
三豊酒店はホームの裏側にある、ごく普通の酒屋さんです。ウィスキーや日本酒、それにビールが中心ですが、一つの棚の両面に結構面白いワインが並んでいます。どういう訳か、スイスのワインが20本ばかし並んでいました。御嶽山にお住まいの方はスイスのワインがお好きなのでしょうか。。。
そうそう、駅から5分位歩いたところの民家にナント『りんご』が実っていました。それも一つや二つでなく、何十個も!私は、生まれて初めて日本の中で、しかも東京23区の中で本当にりんごが実っている木をみたのです。。。
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (白) 中華人民共和国: DRAGON SEAL 龍微葡萄白酒 (1993)
- 『ドラゴンシール』は、その品質が非常に優れていることにより、1988年および1989年の主要な国際ワインコンペティションにおいて、二度もゴールドメダル受賞の栄に浴しました。ドラゴンシールは、干支の龍の年に生まれました。フランス第一のワインメーカーと中国数千年の伝統のユニークな結合の精華(成果ではない!)がこのドラゴンシールワインです。ワインは中国北部の燕山地区の日当たりのよい斜面で栽培熟成された葡萄の3品種から造られています。ドラゴンシールワインは、中国料理の洗練された香味に最上の伴侶です。メディアムドライの白ワインです。
中国のワインは最近ぼつぼつお店に並ぶようになったのですが、必ずしも安くはありません。もっと大規模なワイナリーが開拓され、更に知名度が上がれば将来日本でも美味しい中国のワインが安く手に入るようになるでしょうけどね。期待しましょう。ちなみに、『Dragon Seal』とは、フランスの『Sino−French』との合弁企業のようです。恐らく、使われたぶどうの木もフランス原産ではないでしょうか。
このワインが1997年ものでしたら、もう少し違った味がしたのではないでしょうか。1993年とはやはり歳をとり過ぎているように思えます。白だから若く、瑞々しくなければならない。。。とは申しませんが、このぶどうにとっては若さが命のように思います。本当のところは保存状態に問題があったように思います。また機会を改めて飲んでみましょう。
- (赤) スペイン: TWELVE APOSTLES ALTAR WINE
- 『12使徒(ミサワイン)』は、スペインのカタルーニャ地方エブロ川流域のテラ、アルタ地帯(高原地帯)でごく少量しか生産できない大変甘いワインです。この甘さは100%ぶどうの自然糖分です。古くから伝統的にミサワインとして使用されてきました。現在もミサワインとして利用されていますが、家庭でもアペリティフ又は食後酒としても消費され、多くのヨーロッパの国々で”ミサワイン”と呼ばれ愛飲されています。冷やしてお飲み下さい。
スペイン語で意味は分かりませんが、次のような解説がしてあります。
VINO DE MISA
Bodegas J. Sarda garantiza que el contenido de esta botella es autentico vino de misa elaborado siguiendo las mas rigurosas normas eclesiasticas.
よくよく見たら、その下に英語訳がありました。。。
ALTAR WINE
Bodegas J. Sarda guarantees that the contents of this bottle is pure and genuine altar wine specially produced following the strict ecclesiastical norms and regulations.
下手な訳ですけどご参考までに。。。
聖餐台(ミサ)ワイン
『Bodegas J. Sarda』社は、このワインが厳格な教会の規範と規制に従って特別に造られた純粋で真正のミサワインであることを保証致します。
私は甘い赤ワインは苦手で、今までに何回か『飲むんじゃなかった。。。』と思った経験がありますが、ミサワインの名前に引かれて買ってしまいました。私はクリスチャンではありませんので、映画などでよく見るミサのときに飲むワインの味を知りません。不謹慎ですが、ちょっと味見してみましょう。それにしても、ミサワインは血のように赤いと聞いていたのですが、殆ど無色をしているみたいですね。グラスに注いでみないと分かりませんが。。。
赤ワインにはどんなお食事が合うのでしょうか?やはりイタリアンでしょうか。イタリアンといえばスパゲッティ!別名パスタですね。それも挽肉のたっぷり入ったソースを絡めて頂くナポリタンは最高でしょう。やはり家で美味しい料理を食べながらワインを楽しむにはそれなりに手間をかけなければいけません。ということで本格的なスパに挑戦してみたいと思います。勿論全てを手作りするのは初めてです。一応、自他共に認めるスパ名人に大体の作り方はお聞きしたのですけど、結構ポイントを忘れてしまっていたりして。。。どうなりますことやら。。。
先ずお料理を始める前に、道具から揃えなければいけません。スパに必須なお道具といえばフードプロセッサーです。なければ。。。買いに行きましょう!余程のお料理名人でない限り、玉葱や人参のみじん切りはなかなかうまく出来ません。特に切れない包丁でゴリゴリと玉葱を切ると悲しくもないのに涙がでてきます(そのうちに本当に悲しくなってきます)。フードプロセッサーには手動式と電動式の2種類がありますが、ここは無理してでも電動式を選びましょう。いろいろな調理が出来て後々まで役に立ちます。
次に材料の買い出しです。先ず挽肉を用意します。スパで使うのは牛の挽肉でしょうか?あるいは豚の挽肉でしょうか?それとも合挽きでしょうか?。。。分かりません(スパ名人に聞くのを忘れました)!こういうときは合挽きにしましょう。牛か豚か、どちらが正解にしても半分は合っている筈ですから。あとはどんな野菜を選んだらよいでしょう?人参は確か聞いたような気がする。。。最近、カリフォルニアから輸入された小指ほどの小さな人参が下ごしらえして袋に入れられて売られています。手間がかからずとても便利です。人参ジュースの材料にも使えそうです。そうそう、林檎なんかいいんじゃないかな?青森産の真っ赤なりんごをすり下ろして使ったらちょっと酸味の利いた味が感じられる筈です。買いましょう!こういうひらめきが(いい意味でも悪い意味でも)独創的なお料理を創り出すのです。。。
そうそう肝心なものを忘れていました。油です。油は勿論『Extra Virgin Olive Oil』を使わなければいけません。無ければサラダ油。。。ではダメです。ちょっと高いですが奮発してお求め下さい。もう一つ、トマトもこだわりをもちましょう。最近はトマトが異常に高いので、生のトマトを使うよりイタリア直輸入のトマトの缶詰を使うほうが経済的です。それに、イタリアン・トマトは独特の形と甘みをもっており、本格的なスパには欠かせません。
それでは下ごしらえを始めましょう。先ず、玉葱をみじん切りにします。フードプロセッサーといっても皮を剥いてくれる訳ではありません。ザク切りにしてフードプロセッサーの中に入れます。後はスイッチを押すだけです。。。と簡単に考えていたら、スイッチをどのタイミングで離すかが肝心らしいのです。私は時間をかければかけるほどいいだろうと思ってじっと待っていたら、そのうちに玉葱がみじん切りを通りこして大根おろしのようになってきました。。。もう少しそのままにしていたら玉葱ジュースになったかもしれません。。。
同様に人参と林檎をみじん切りにします。本当はみじん切りにしたかったのですが、やはり玉葱と同じようにすりおろしになってしまいました。忘れていました!ニンニクです。イタリアンにはニンニクがかかせません。生のニンニクは包丁とかまな板に臭いが付くので、チューブ入りの練りもので代替しても可としましょう。で、玉葱と人参と林檎とニンニクのみじん切り(でなくすりおろし)をボールの中で混ぜ合わせます。結構な量になります。なんだか汁気がおおいなぁ。。。と思いつつ下ごしらえ完了です!
さあ、いいいよお料理開始です。フライパンを取り出して先ず挽肉をじっくり炒めます。。。とやるべきところなのですが、ちょっと疲れてきましたのでいきなり鍋(底はフライパンのようになっていますが)に入れて炒めます。ここまでは順調です(した)。次に、さきほど合わせた野菜のみじん切りを挽肉が炒まった鍋に入れます。これは失敗でした。本当は玉葱のみじん切りをじっくり炒めないと玉葱の甘みが出てこないようなのです。おまけに、すりおろし状態の野菜を入れたので炒めるどころか、煮込みになってしまいました。。。
慣れないお料理で大分疲れてきました。あとはかなりいい加減になってきます。そういえばローレルがあったな。ローレル(LAUREL)つまり月桂樹の葉は、ローリエまたはベイリーブスとも呼ばれます。古来、勝利の栄冠として用いられていた月桂樹は、優雅で上品な香りを持ち、肉や野菜の美味しさを引き立てます。フランス料理や、煮込み料理に用いるブーケガルニ(香草の束)には欠かせないスパイスです。カレー・シチュー・ミートソース・ボルシチ・ポトフなど煮込み料理に葉1−2枚をそのまま入れ、程よく煮込んだ後取り出すと、味と香りが一段と引き立ちます。一年も前に買った袋なので中のローリエは殆ど干からびています。ま、いいでしょう。。。最後に赤ワインをたっぷりと足すと極上のソースになります。。。でも鍋が一杯でせっかく買った赤ワイン(お料理用でなく本物の)を使う事ができませんでした。。。
ソースを煮込んでいる間にパスタを茹でましょう。できれば寸胴のパスタ鍋で茹でるのが一番です。お湯の対流がよく非常に美味しく茹で上がります。でも洗うのが面倒なので普通のお鍋で茹でます。大体250gほど使うと丁度大食いの大人の一人前になります。茹で上がったら先ほどのソースをかけて出来上がりです!アツアツの湯気が立っているうちに、真っ赤なタバスコと刻みパセリを振り掛けて頂きましょう。あっ、パセリを買い忘れました。。。
では肝心の主役のミサワインの栓を抜けましょう。グラスに注ぎますと淡いロゼのような色をしています。シェリー酒にかなり似ています。味を確かめてみますと、甘みはありますがそれ程ベタベタしていません。ホッとしました。手間暇かけて苦労して作ったスパを一口食べてみます!あれっ?なんとソースに味がないのです!あれほど苦労して作ったのにぃ。。。ミサワインはミサに使われるくらいですからコクとか渋味とかいった世俗的な味もないし、スパは単調な味だしぃ。。。フードプロセッサーまで買い込んだので何やかにやで1万円はかかったのですけど。。。やはりお料理は自己流でなく、ちゃんとレシピを勉強してから作るべきですね。
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