16.板橋七福神を歩く

[都心随一の長距離巡拝コース]

コース概要


今日も冬晴れの良いお天気でした。板橋七福神は、都心の七福神巡りの中では一番距離の長いコースと思います。お散歩がてらに七福神を巡るのもいいものです。板橋駅の東口(滝野川)改札からスタートします。駅前広場には、提灯祭りに出されるような巨大な灯篭の飾り付けが置かれていました。お正月に灯篭とは珍しいですね。



東口改札からスタートするのは、この機会を利用して近藤勇の墓所に立ち寄るためです。新撰組隊長だった近藤勇は板橋宿近くで斬首刑にされ、首級は京都に送られ、胴体だけがこの地に埋葬されたそうです。いささか残酷な話です。



板橋郵便局前の横断歩道を渡って、旧中山道の面影が残る仲宿商店街に入ります。旧板橋宿は平尾宿・中宿・上宿から構成され、現在の仲宿という地名はその名残りです。賑やかな仲宿商店街には200店舗ものお店が連なっています。どのお店も激安で、歩いているだけでも楽しい通りです。



最初の観明寺は、仲宿商店街に入った直ぐのところにあります。観明寺は恵比寿様を祀ってありますが、松の内が明けた今でも、まだ七福神詣でをする方を見受けます。観明寺は豊島八十八霊場の第八十八番札所にもなっています。



仲宿商店街の中ほどにある文殊院は、豊島八十八霊場の第十八番札所です。文殊院には、毘沙門天が祀られています。



文殊院を過ぎた直ぐ先の板橋(地名の由来となった橋)で左折し、石神井川を西に向かいます。この辺りは桜の名所ですが、木々の枝は冬籠りの最中です。



風景に見とれてずんずん歩いていると、福禄寿を祀ってある長命寺を通り過ぎてしまいます。長命寺は、環七と川越街道が交差する角にあり、豊島八十八霊場の第二十一番札所でもあります。



次の安養院には弁財天が祀ってあります。また、豊島八十八霊場の第一番札所になっています。



境内には、四国八十八ケ所お砂踏み霊場が設けられていますが、札所の番号が彫られた丸い石板が並べられているだけで、一分で歩き終える霊場巡りは私にはちょっと物足りません。



次の西光寺には布袋尊が祀られています。西光寺は豊島八十八霊場の第八十番札所でもあります。



西光寺の境内には、「大谷口の代(しろ)かき地蔵」も祀られています(代かきとは、田植えの前に田んぼを耕すことです)。



境内の案内板には次のように書かれています。

そのむかし、大谷口村に日頃から仏様を深く信仰していた心やさしいお百姓さんがいました。明日は村中あげて一せいに田植えをすることになっていました。お百姓さんは、明日の田植えに間に合うように、汗を流して一しょうけんめい働きました。しかし、あたりがうす暗くなっても、代かきは半分もできていませんでした。お百姓さんは、あぜに立って、もう暗くなってしまった田んぼを眺めながら、「ああ困った、明日の田植えをどうしよう・・・」と、大ため息をしていると、どこからともなく若いお坊さんがちかよってきて「何かお困りのごようすですネ、代かきが終えなかったんですか・・・」と、やさしく話しかけてくださったかと思うと、いずれへか去っていってしまいました。

一夜あけて、田んぼに来てみると、びっくりしました。さしもの広い田んぼは、きれいに代かきがすまされて、朝日がさんさんと田の面を照らしていました。驚いたお百姓さんは、あたりを見わたすと、田んぼの泥土がてんてんと、田から丘の草原につづいているのに気づきました。泥のあとをたどると、丘の小さなお堂にまでつづいています。不思議に思いながら、お堂のとびらを開けてみますと、中に立っていらっしゃる石のお地蔵さんは、腰のあたりまで泥だらけでした。お百姓さんは、お地蔵さんが一晩のうちに代をかいてくださったにちがいないと思って、涙を流してお礼を申しあげました。お地蔵さんはやさしいお顔をして、お百姓さんをじっと見おろしていました。大谷口村の人びとは、それから後、このお地蔵さんを「代かき地蔵尊」とあがめて、あつくお祀りをいたしました。


曲がりくねった住宅地の路地を抜けますと、広い道路の向こう側に真新しいピッカピカの巨大なドームが見えます。大谷口給水塔というのだそうです(正式には、建て替えられて大谷口給水所となりました)。



西光寺から西光院へは住宅街の中を迷いながら進みます。ようやく辿りついた西光院には大黒天が祀ってあります。また、西光院は豊島八十八霊場の第八十二番札所でもあります。



西光院から最後の能満寺までがまた難ルートです。といっても、楽しみもあります。要町通りを越えた住宅街の中に「ビッグ築地」があります。お魚主体のスーパーですが、巨大お魚屋さんといった感じで、扱う魚介の種類もさることながら、商品のサイズがデカイです。築地の名前を冠するだけのことはあります。年末ともなると、お店の周囲を十重二十重に買い物客が取り囲みます。つい余計に買い過ぎて、冷蔵庫が溢れてしまいますのでご用心!今日は日曜日でお店はお休みでした。残念!



能満寺には寿老人が祀ってありますが、お寺の本堂ではなく、脇の竹塀を抜けた建物に置かれています。なかなか入りづらいですね。



能満寺は豊島八十八霊場の第六十一番札所でもあります。板橋七福神巡りは豊島八十八ケ所巡りとも重なっています。八十八霊場は都内各地にありますが、豊島の霊場も一度巡ってみたいものです。ということで、板橋七福神を歩き終えました。






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