- 新月島川コース
- コース 踏破記
- 隅田川に引き続き、勝どきにある新月島川を歩きます。新月島川は、隅田川の中州を埋め立てによって拡張し、人工的に長方形の形にした土地を真っ直ぐに貫く全長530mの川です。川というより運河といった方がいいかもしれません。隅田川と朝潮運河をつないでいますので、上流・下流の判別はできません。今回は隅田川の支流ということで、始点を朝潮運河との合流点、終点を隅田川との合流点である浜前水門としました。
新月島川
新月島川は中央区を流域とする川です。新月島運河とも呼ばれます。隅田川から浜前水門を経て分流し、朝潮運河へと注ぐ全長530mの小さな川です。新月島川は中央区勝どき五丁目・六丁目と三丁目・四丁目を分けています。全域が運河ルネサンス朝潮地区に指定され、護岸や遊歩道の整備が推進されています。ハゼなど多くの生き物が生息していて、各所で釣りが楽しめます。
先ずは朝潮運河との合流点を目指します。見たところ、清澄通りに架かる新島橋から朝潮運河との合流点までには側道はないようです。そこで、新月島川からひとつ手前の勝どき四丁目の路地を朝潮運河の合流点方向に進もうと思います。と、その路地の入口に十返舎一九墓の案内板があります。江戸時代に十返舎一九がここに住んでいたわけではなく、浅草にあった墓所がお寺ごとこの地に移されたとのことです。
十返舎一九墓
所在地 中央区勝どき四丁目十二番九号 東陽院
江戸時代後期の戯作者として知られる十返舎一九は、本姓を重田といい、明和二年(一七六五年)駿河国(現在の静岡県)に生まれました。その後、江戸に出て日本橋の出版業者・蔦谷重三郎のもとで黄表紙を発表し、以後多くの黄表紙・洒落本を書きました。中でも「東海道中膝栗毛」はよく知られ、主人公の弥次郎兵衛と喜多八が日本橋から東海道を旅し、伊勢参宮の後、京都へたどりつくという旅行記の形式をとる物語です。この作品は続編に続編を重ね、一九の代表作となりました。一九は、天保二年(一八三一年)に没し、浅草永住町(現在の台東区元浅草)の東陽院に葬られました。東陽院は関東大震災後、当地に移転し、墓も移されています。なお、墓石には次の辞世が刻んであります。
此の世をは とりやお暇に 線香の
煙とともに 灰さようなら
一九の墓は、区の歴史や文化に関わりの深いものとして中央区民文化財に登録されています。
路地を進みますと、直ぐに公園の先で工事中の塀に行く手を阻まれます。公園の端っこから朝潮運河との合流点を見つけようとしますが、よく見えません。諦めて川の反対側から合流点を目指します。
再び新島橋に戻って、新月島川と平行して延びる開通したての環状第2号線を朝潮運河との合流点に向って進みます。これも完成したての築地大橋から高架で繋がっていますが、高架部分の側壁は板ガラスになっていて、お洒落な街の雰囲気に溶け込んでいます。高架下の歩道は朝潮運河に向って上り坂になっていて、その先の晴海地区には超高層マンションが林立しています。2020年東京オリンピックの開催で、殺風景な空き地が広がっていた晴海は激変しましたね。
勝どきと晴海の間の朝潮運河には環状2号線を通す黎明大橋が新たに架けられました。黎明という名前は北朝鮮の平壌にある高層住宅街の通りの名称にもなっているそうです。まさかその名称をパクったわけではないでしょうけど。黎明大橋の入口付近がちょうど新月島川と朝潮運河の合流点横になります。朝潮運河には大学の部活でしょうか、一艘のボートが浮かんでいます。艇長の話を聞いているようにも見えます。そんなに密集してコロナは大丈夫なのでしょうか?
ここから新月島川の歩きを始めます。川の向こう側ではマンションか何かの大規模な工事が行なわれています。さっき工事中で行く手を阻まれたところですね。その先には先ほど通った新島橋、更に奥には隅田川との合流点にある浜前水門が見えます。全長が僅か530mというのも頷けますね。
新島橋に戻ってきました。橋の袂には浜前水門まで続く遊歩道が整備されています。路面は板張りでテラスも設けられています。潮の匂いを感じながらの散策は気持ちいいですね。
でも、あっという間に浜前水門に着きました。水門の向こう側は隅田川です。
浜前水門の前には浜前橋が架かっていて、ここが新月島川の事実上の終点になります。橋の内側はマリーナになっていて、ヨットが係留されています。誰が乗るんですかね?
隅田川には真新しい築地大橋が架かっています。隅田川で最も下流に位置する橋で、暫定開業した環状2号線が通っています。勝鬨橋だけに頼っていた晴海地区への交通が格段に便利になりますね。
次の月島川に行く途中の勝どき一丁目の晴海通りに面した勝どきビュータワーの1階に「かねます」という立ち呑み屋さんがあります。知る人ぞ知る名店で、今は休業中の世界一予約が取れないレストランといわれた「エルブリ」のフェラン・アドリアが来日時に立ち寄ったことでも有名なお店です。海鮮料理が中心で、バフンウニと青じその霜降り和牛巻きはウニの濃厚さと霜降り肉のうまみとの相性が抜群です。また、大きめのふわふわあなごに柚子胡椒と一緒に食べるアナゴ焼きも絶品です。せっかくなので立ち寄ってみようと思ったのですが、生憎と今日はお休みでした。残念!
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