Q金町・高砂エリア  

コース 踏破記  

今日は葛飾区の「Q金町・高砂エリア」を歩きます。金町駅南口から国道6号水戸街道を横断し、桜並木の続く「ときわ花小路」と「小岩用水緑道」を経て京成高砂駅に至る葛飾区のウォーキングコースの中で最も短いコースです。

Q金町・高砂エリア

「Q金町・高砂エリア」の歩行距離は約2.7km(約3、860歩)、歩行時間は約41分、消費カロリーは約123Kcalです。

スタート地点:金町駅南口
ポイント1 ときわ花小路
四季折々の花と緑がいっぱいの小路。
ポイント2 柴又二丁目公園
ポイント3 小岩用水緑道
ポイント4 高砂商店街

ゴール地点:京成高砂駅北口


スタート地点の金町駅南口から歩き始めます。



駅前広場に面して、葛飾柴又について解説した案内板が立っています。

国選定 重要文化的景観 葛飾柴又の文化的景観

重要文化的景観の特徴

中心部

@帝釈天題経寺
帝釈天題経寺は、庚申信仰により参詣客を集めた江戸近郊の流行寺の一つでした。江戸時代から近代にかけて、 旧堂を改造、移築しながら新堂を加える独特の造営過程によって整えられたものです。境内からは奈良時代の遺構も発見されています。

A帝釈天題経寺門前
帝釈天題経寺の門前は緩やかに湾曲する通りに沿って店頭対面販売形式の店舗が連続しています。周辺農家が副業的に店を営んだことから始まり、その地割や建物形式、販売品目等から、その歴史を読み取ることができます。

周辺部

B国分道(帝釈道)沿い
古来、矢切に向かう街道が通る微高地に、柴又八幡神社、真勝寺や旧家が残り、江戸近郊の農村における居住域であったことを伝えています。

C帝釈天題経寺南方・江戸川河川敷沿い
帝釈天題経寺の南側から江戸川河川敷に沿った微高地に旧家が存在しています。和洋折衷の建物と和風庭園からなる「山本亭」は関東大震災を機に所有者が移り住み造られました。

縁辺部

D柴又用水の受水域
かつて柴又用水やその支流が縦横にめぐっていた農地でした。水路跡に加え、関東大震災を機に移転してきた宝生院を見ることができます。

E金町浄水場と取水塔
微高地の北側に位置する金町浄水場は大正十五年に給水を開始し、拡張を繰り返し今日に至ります。

F江戸川と河川敷
江戸川とその河川敷は近世・近代にかけて改修が重ねられ、江戸川舟運や渡河交通の拠点となっていました。矢切の渡しがその歴史を伝えています。


葛飾柴又の文化的景観とは

柴又の成り立ち
柴又は葛飾区の東部、江戸川右岸の微高地(海抜約2〜3メートルの土地)に位置しています。6世紀以降、標高の高い場所に集落が形成され、現在の柴又八幡神社本殿裏にあたる場所に古墳が造られたと考えられています。古代から近世初頭にかけて柴又八幡神社の前を通る古い街道である国分道は、帝釈道とともに太日川(現在の江戸川)対岸の下総国の渡河地点に繋がり、柴又の南北を走る旧東海道・水戸街道を柴又で繋げる役割を果たしたため、柴又は水陸交通の要衝の地として機能し、多くの人や物資が行き交いました。1629年に帝釈天題経寺が開かれ、1779年に帝釈天板本尊が発見されると参詣が急増します。また、1835年に柴又用水が開削されると農作物の生産量が増え、江戸の食糧供給地として成長を遂げていきました。明治中期以降、帝釈天の参道沿いには近隣農家が副業として煎餅屋や料亭を営み始めます。明治の帝釈人車鉄道の開業、大正の京成電気軌道による鉄道網の整備により多くの人が行き来するようになり、東京近郊の行楽地として今日見られる門前の景観が形成されました。近代、特に関東大震災(1923年)以降の急激な人口増加を背景に、大正時代には金町浄水場の開設、昭和初期には区画整理などが行われました。戦後のさらなる都市化を経て今日に至っています。

重要文化的景観の選定について
文化的景観とは、地域の風土を活かして人々が暮らしの中で作り上げてきた景観のことです。この風土、暮らしに着目すると、葛飾柴又の文化的景観は「中心部」「周辺部」「縁辺部」の3つのエリアとして捉えることができます。江戸川近くで古代から続く人々の生活や往来を基底としながら、近世に開基された帝釈天題経寺と近代になって発展したその門前が「中心部」にあり、その基盤となったかつての農村の様子を伝える「周辺部」がその周囲を包み、さらにその外側を19世紀以降、都市近郊の産業基盤や社会基盤の整備が行われた「縁辺部」が取り囲んでいます。各エリアには、それぞれの特徴を示す帝釈天題経寺や参道店舗、柴又八幡神社をはじめとした社寺、旧家や農地、金町浄水場などが現存するとともに、柴又用水のように機能は失われていても、その痕跡を確認できるものも多くあります。こうした葛飾柴又の文化的景観が評価されるとともに、葛飾区として保存計画を策定し、文化的景観を保存するための取り組みを行っていることが認められ、2018年2月13日に文化的景観のうち特に重要なものであるとされる国の重要文化的景観に選定されました。




駅前広場の脇に京成金町駅があります。京成金町駅は、京成金町駅と京成高砂駅を結ぶ京成金町線の起点・終点であり、JR常磐線金町駅と100mほど離れていますが、相互乗換ができます。営業区間は僅か2.5kmの全線単線の路線で、中間駅は「柴又帝釈天」・「葛飾柴又寅さん記念館」・「矢切の渡し」などの最寄駅の柴又駅のみです。



駅前広場に面して、街の雰囲気とそぐわない高層マンションが聳えています。金町六丁目地区第一種市街地再開発事業で平成二十一年に誕生したヴィナシス金町です。それまで住宅や飲食店が密集していた地区内の環境改善と土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を目的とし、葛飾区画街路第5号線などの公共施設・超高層住宅・快適な商業空間などの複合施設として整備されました。金町駅周辺地区全体の街作りを先導することを目標に掲げた、葛飾区内で初めての組合施行による再開発です。ヴィナシス金町は、敷地面積約9千u・延べ面積8万u、店舗・住宅・駐車場・公益施設が入居する地上41階・高さ138mの建物です。1階と2階がスーパーマーケット・カルチャーセンター・クリニックモール・金融機関などの商業施設、3階が約5千uの広さをもつ区立中央図書館、低層棟の4階〜7階が自走式で256台収容可能の区営駐車場、高層棟の4階〜39階が住宅になっています。また、地下には住宅用の駐車場・駐輪場と店舗用の駐輪場が整備されています。敷地北側にはカリヨン(12鐘)が設置された広場があり、イベントなどが開催できるようになっています。「ヴィナシス金町」の名称の由来ですが、生まれ変わる金町の象徴として、空に輝く一番星の金星(女神ヴィーナス:Venus)のイメージと、水と緑の街・金町に住む人にとっての憩いの場(オアシス:Oasis)となることを期待して、ヴィナシス(VENASIS)と名付けられました。



ヴィナシス金町ブライトコートの3階には、平成二十一年(2009年)10月17日に開館した区立中央図書館があります。ワンフロアでユニバーサルデザインを取り入れ、年末年始も開館しています。蔵書数は、一般書が約34万冊・児童書が約6万5千冊・雑誌が368タイトル・新聞が38紙・CD/DVD/カセット/ビデオが約1万3千点あります。また閲覧座席数は約450席あります。区立中央図書館は、葛飾区で一番大きな図書館です。



駅前広場の一画にとんがり帽子のモニュメントが置かれています。

〜 とんがりぼうしの取水塔 〜 (金町浄水場の第2取水塔)

このベンチは、金町六丁目駅前地区第一種市街地再開発事業の実施に伴い、金町駅前に創出された空間を活用し、憩いの場、待ち合わせの場として、金町駅前の活気とにぎわいづくりを目的に、再開発事業の竣工にあわせて、金町六丁目駅前地区市街地再開発組合が設置した「デザインベンチ」です。デザインベンチに設置された花壇の花の管理は、葛飾区の「花いっぱいのまちづくり」の活動と連携しています。

■とんがりぼうしの取水塔(金町浄水場の第2取水塔)
<実物の大きさ>
基礎の高さ: 12.20m 塔の高さ: 9.40m
【給水区域】
墨田区、江東区、葛飾区、江戸川区、足立区、荒川区、台東区の大部分及びその他23区の一部(※河川の水量などにより、給水区域が変わることもあります。)
【金町浄水場の水】
金町浄水場では、全量を高度浄水処理した安全でおいしい高品質な水道水をお届けしています。

【金町浄水場の取水塔とは】
江戸川の流れにたたずむ煉瓦造りの塔。とんがりぼうしの取水塔(第2取水塔)は、現在2基ある取水塔のうちの一つです。第2取水塔は昭和十六年に造られ、その少し下流には丸帽子の第1取水塔(昭和三十九年造)があり、江戸川の水を浄水場へ送りつつ、江戸川の豊かであたたかみのある風景も演出しています。映画「男はつらいよ」シリーズや、漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の作中にも登場し、その姿は地域のシンボルとして多くの人から親しみを持たれています。(大正十五年の浄水場開設当時にあった第1取水塔は、昭和三十八年から三十九年の拡張工事の際に取り壊されています。)




ポイント1 ときわ花小路

国道6号水戸街道を渡った先から、電柱のないスッキリとした青空の下に、道路の両側に植栽が施された美しい街並が現れます。



小路の由来を記した案内板が建っています。

ときわ花小路

この道路は、地域の皆さんに親しんでいただくため、道路名称を一般募集しました。”ときわ”という名は、とこしえに緑をたたえるという意味から永遠の繁栄を願ったもので、金町村当時の字名でもありました。そして、四季折々の花を植えてあります。電線の地中化により、電柱のないすっきりとした空のもとで、四季の景観をゆっくり楽しめます。道路のあちこちにある青銅色の車止めは、この地域が昔、北条氏と里見氏の合戦の場ということから、かぶとを模して造ったものです。このようにして、ときわ花小路は、地域の皆さんが憩い、ふれあうことのできる道路として生まれ変りました。

地名の由来

金町
大正十五年8月町制が布かれる以前には全町村と称した。古くは金町郷と称し、利根川の流域にそい葛西三十三郷の中心地として栄えたところで、室町あるいはそれ以前からの古い地名である。地名の起源は不明だが、一説に昔この付近は鎌倉から奥州に通ずるいわゆる鎌倉街道に面し、かつ利根川の渡舟場などがあり、町家を形成していたところから金町屋と呼んでいたが、後に金町村に改められたものである。

柴又
柴又という地名はきわめて古く、奈良平安朝時代からつづく、東京都内でもめずらしい存在である。正倉院文書「養老五年下総国葛飾郡大嶋郷戸籍」中に「嶋俣里・・・」とあり、柴又(当時は嶋俣といった)の地名はすでに1200年前立派に存在していたことがわかる。地名の語源については未だ結論はないが、嶋俣の文字や地形から推定すると、往古この辺一帯は入海であり、その中に点々とした島のようなものがいくつか散在し、嶋俣もこの一つであった関係から、後にこの、地名が残ったものではなかろうか。江戸初期のころは、柴俣、芝又、柴亦、紫赤など種々雑多な文字が用いられていたが、現在のように「柴又」の文字に一定されたのは、慶安元年(1648年)の検地以降である。




ポイント2 柴又二丁目公園

柴又二丁目公園は、平成十六年3月31日に開園した面積が909uの小さな公園です。可愛い動物系遊具が多く、幼児サイズの遊具なので子どもと一緒に楽しめます。



公園内には大きめのゲートがあり、中にはパンダとカバのオブジェがある他、ベンチもありますので幼児エリアとして遊べます。



ポイント3 小岩用水緑道

新宿交通公園の手前で左折し、グルメシティ柴又店の脇から小岩用水緑道に入ります。 グルメシティは、かって総合スーパーの王者だったダイエーが手がけた食品に特化したグロッサリーストアで、その後イオンに吸収されています。



小岩用水は、上下之割用水を大堰枠(現在の大堰枠交差点付近)で分水し、新宿(にいじゅく)・高砂・鎌倉・小岩などを経由し、南小岩付近まで延びていました。その跡地を整備したのが小岩用水緑道です。

小岩用水の沿革

小岩用水は、小合溜井(現在の水元公園)を用水源とする上下之割用水の主要分水路です。江戸時代中期の享保十四年(1729年)、八代将軍徳川吉宗の幕府勘定方であった井沢弥惣兵衛は利根川の旧河道を締め切って小合溜井を設け、中川・上下之割用水を整備しました。上下之割用水は東葛西領50余村を潤す灌漑用水で、岩槻橋を経て大堰枠で小岩用水を、新宿村と曲金村境付近で東井堀、さらに細田村と奥戸新田付近で西井堀と中井堀を分流していました。小岩用水は下之割と呼ばれた現在の江戸川区方面への主要用水路でした。当時の葛西領は上下之割用水と西の葛西用水の二大用水の本・支流が縦横無尽に走る水田地帯で、葛西3万石の米どころとなっていました。また畑地では小松菜などの野菜が作られ、大消費地江戸を支える農村地帯として重要な役割を担っていました。近代に入って都市化の進行とともにこれらの用水路は次第にその役割を減じ、戦後は工場や家庭からの排水が流れ込む排水路となっていきました。昭和三十九年(1964年)4月、葛飾区へ移管され、その後下水道の完備とともに緑道として整備されて現在に至っています。




小岩用水緑道(といっても普通の道路ですが)に面して二子山部屋があります。平成二十五年(2013年)3月場所限りで現役を引退した元大関雅山は、十四代二子山を襲名して藤島部屋の部屋付き親方として後進の指導に当たっていましたが、平成三十年(2018年)4月1日付で内弟子6人を連れて藤島部屋から分家独立し、二子山部屋を創設しました。部屋創設当初は埼玉県所沢市に部屋を構えていましたが、令和三年(2021年)5月場所前に同年3月場所を以て閉鎖された東関部屋が使用していた葛飾区柴又の施設に移転しました。尚、土俵の鬼と呼ばれ栃若時代を築いた花籠部屋(二所ノ関一門)の第四十五代横綱だった初代若乃花は、昭和三十七年(1962年)9月2日の引退と同時に年寄二子山を襲名し、8人の内弟子を連れて分家独立して二子山部屋を起こしましたが、その後貴乃花部屋に吸収されて消滅しています。



ポイント4 高砂商店街

高砂商店街は、京成高砂駅の北側に広がる会員数27店のこじんまりとした商店街です。人気の韓国料理店や大衆居酒屋・カフェ・青果店・ダイニングバー・創業50年以上の喫茶店などがお店が並んでいます。また、カウンターがメインの居酒屋などが数店舗出店する小規模な飲食店街があり、ノスタルジックな雰囲気を感じさせてくれます。



ゴール地点の京成高砂駅に着きました。



ということで、葛飾区で十八番目のコースである「Q金町・高砂エリア」を歩き終えました。次は葛飾区で十九番目のコースである「R小菅エリア」を歩きます。




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