09.東井堀親水緑道
 

東井堀

東井堀は、古くは農業用水や物資の輸送路として利用され、江戸川区民の生活を支えてきました。小合溜井(現在の都立水元公園内)を水源とする、上下之割用水(別名は大用水)は、新宿(葛飾区)で左に小岩用水を振り分け、少し南下した所で東用水(東井堀)を分水していました。東井堀は、松本・鹿骨を貫き谷河内・南篠崎などを流下して、前野から旧江戸川に注いでいました。井堀とは用水路のことで、当時の江戸川区の村々では笹ヶ崎・上篠崎・下篠崎・上鎌田・下鎌田・一之江新田・谷河内・新堀・鹿骨・松本・興之宮・上一色の12ヵ村が利用していたと言われています。用水路としての役目を終えた東井堀は、ほとんどが道路になりましたが、京葉道路から江戸川一丁目までの区間を親水緑道として整備しました。京葉道路から瑞江駅通りまでの区間と篠崎街道から前野排水場までの区間は「水とみどりと彫刻のある散歩道」として、瑞江駅通りから篠崎街道までは「河岸端のあるふれあいの散歩道」として平成十八年に完成しました。
 

コース 踏破記  

今日は江戸川区の「09.東井堀親水緑道」を歩きます。スタート地点の京葉道路と柴又街道の交点から、柴又街道とほぼ平行して緑道を進み、旧江戸川堤防に面する篠崎ポンプ所脇の江戸川一丁目第二児童遊園に至る短いコースです。

スタート地点:京葉道路と柴又街道の交点

ゴール地点:篠崎ポンプ所


スタート地点の京葉道路と柴又街道の交点から歩き始めます。京葉道路は、靖国通りに接続して、墨田区両国の隅田川に架かる両国橋から、江戸川区篠崎町の千葉県境に至る延長12kmの往復4〜6車線の道路です。両国駅から錦糸町駅を経て亀戸駅までの間は京葉道路の北にJR総武線が走っていて、駅周辺では商業集積が京葉道路の沿道まで広がっています。江戸川区の一之江橋からは東日本高速道路(株)が管理する道路となり、千葉県境に近い篠崎ICから有料道路の京葉道路になります。京葉道路は全線が国道14号線です。柴又街道は、葛飾区金町の水戸街道の金町三丁目交差点から、江戸川区江戸川の都道450号線の旧江戸川堤防手前の交差点に至る延長10kmの往復2車線の都道です。柴又帝釈天の参道と交差するほか、JR常磐線の金町駅・北総鉄道の新柴又駅・京成本線の京成小岩駅・JR総武線の小岩駅・都営新宿線の瑞江駅の近くを通ります。歩道の植え込みがかっての水路跡みたいな雰囲気ですね。



江戸川区では、親水公園や新中川の堤防上などに距離表示板を設置し、ウオーキングや散策などが気軽に親しめるように「健康の道」づくりを進めています。東井堀親水緑道は、平成十八年に開通した全長1800メートルに及ぶ緑道です。小川に寄り添うように四季折々の植物を配し、緑と水辺が調和した景観を生み出しています。また、江戸川や新中川の自然水を流しているため、小さな魚や小エビやザリガニなどを見付けることもできます。「井堀」とは用水路を意味していて、東井堀は古くから農業用水や物資の輸送路として利用されてきました。水の流れを眺めながら、江戸川の歴史に思いを馳せて散策できます。



距離の表示は、緑道として整備された区間毎に表示されているようです。



経由地の南篠崎つつじ公園に着きました。5月中旬になろうとしていますが、既に開花のシーズンは終わっているようです。一般的に、ツツジの開花時期は4月中旬から下旬にかけてで、見頃は5月の上旬になります。なので季語は「春」となります。一方、似たような外観のサツキは、ツツジに比べて1ケ月程度遅い5月下旬から6月上旬、つまり旧暦の5月(皐月)の頃に一斉に花が咲き揃うところからその名が付いたといわれているように、季語は「夏」になります。



案内板に、ツツジの豆知識が解説してあります。

南篠崎つつじ公園 ツツジの豆知識

「つつじ」は大和言葉で、「花が群がって咲くさま、花が咲きつづけるさま」を表すとが、「筒咲き」から転じたとされます。ツツジ属ば日本に51種があります。これらの種は交雑しやすく、自然にもかなり多くの変りものがあります。ここでは、代表的な種類を紹介していますが、園内にはこのほかにも多くの種類が植栽されています。みなさんで探してみてはいかがでしょうか。

@クルメツツジ ツツジ科
キリシマツツジ、サタツツジなどをもとに九州の久留米で改良されました。現在約300の園芸品種があります。
開花時期 4月〜5月
Aヒラドツツジ ツツジ科
長崎県の平戸地方を中心に、何種類かのツツジを交配して作出された園芸品種です。大輪で鮮やかな花をつけます。
開花時期 5月
Bサツキ ツツジ科
旧暦の5月に花が咲くことからサツキ(皐月)。野生種は増水すると水をかぶるような岩場に生えています。
開花時期 5月〜6月
Cドウダンツツジ ツツジ科
枝が昔の灯台の脚に似ているのでこの名がついたといわれます。春の白い壺形の花と秋の紅葉が楽しめます。
開花時期 4月〜5月上旬
Dミツバツツジ ツツジ科
葉を3枚ずつ輪生状(葉がつく部分を節と言いますが、普通一節に3枚以上が車輪状になってつくつき方を輪生といいます)につけるのが特徴の落葉性のツツジで、春葉が出る前に紅紫色の花をつけます。
開花時期 4月中旬〜5月中旬
Eキリシマツツジ ツツジ科
鹿児島県に?生するサタツツジを改良して作り出された園芸品種です。紅、赤、白など多くの花色があります。
開花時期 4月〜5月
Fオオムラサキツツジ ツツジ科
常緑で成長が早い大型のツツジです。春に大きな紅紫色の花をつけるので、この名でよばれます。
開花時期 5月
Gレンゲツツジ ツツジ科
花の大きい落葉性のツツジ。キレンゲ、カバレンゲなど、花色が異なる品種があります。
開花時期 5月〜6月
Hリュウキュウツツジ ツツジ科
キシツツジとモチツツジの交雑種。白い大きな花をつけるので、シロリュウキュウとも呼ばれています。
開花時期 5月
Iゲンカイツツジ ツツジ科
屋根の岩場などに自生している高さ2〜4mの落葉低木。花は?紅色か淡紅色です。
開花時期 3月〜4月




噴水もあります。水源は江戸川や新中川の自然水だそうです。



「IBM三番町ビル」と書かれた建物があります。こんなところにIBMのオフィスがあるのかと思いましたが、「国際事務機株式会社」という地元の会社のようです。ちなみに、「IBM」は「International Business Machines Corporation」の略称ですが、この会社の名称は「・・Machine・」と、「s」が付いていません。ま、日本では英語の名称を使うことはあまりないと思いますが。



一般道では、水路は側溝のような感じで流れています。



滝の連鎖です。



住宅に囲まれてトウモロコシ畑があります。



緑道に面して、南篠崎天祖神社があります。南篠崎天祖神社の創建年代は不詳ですが、西光寺住職権大僧都智賢により伊勢神宮の東葛西領上鎌田村の御厨として創建したといわれています。明治六年に社号を神明大神宮から天祖神社へと改称し、上鎌田村の村社に列格しました。境内には、明治十九年(1886年)に築造された「上鎌田の富士塚」と呼ばれる富士塚があり、江戸川区の文化財に登録されています。

史跡

当社は御祭神天照皇太御神を祀り、鎮座年度は不詳でありますが、伊勢神宮の東葛西領上鎌田村の御厨として御鎮座されました。御神殿秘蔵の記録によりますと、文化十四年(1817年)九月に奉納再建し、社名を鎮守神明大神宮と称され、西光寺(当地)住職権大僧都智賢により御遷宮奉斎されたとあります。又古文書には安政四年九月、時の領主源朝臣松平家宗公御代官竹垣三右衛門の時代に、武州国葛飾郡上鎌田村名主芦田平左衛門、年寄芦田一右衛門、同嶋村藤左衛門等により社殿を再興したとあります。明治三年の改正により歴代の神職は、明治五年十一月、東宇喜田村の彦沢詞掌、同六年一月より当地高橋智昭詞掌、高橋喜久社掌、高橋安太郎社掌の親子三代と続き、その後、香取茂世、昭和二十五年十月から西小松川道ヶ嶋香取神社亀井宮司に至りました。明治六年一月、太政官布告により、社号を天祖神社(村社)と改正されました。百六十有余年を経た御神殿でありましたが、老朽甚だしく、昭和四十年十月東京オリンピックを記念に氏子崇敬者の総意により、鉄筋コンクリート神明造りの社殿に改築いたしました。厳かに遷座祭を斎行し、広く町内の崇敬を仰ぐ御社として現在に至りました。




緑道はまだまだ続きます。



江戸川一丁目第二児童遊園に着きました。江戸川一丁目第二児童遊園は、東井堀親水緑道と篠田堀親水緑道の合流地点にある公園です。細長い敷地の園内は、植栽と舗装により綺麗に整備されているため、自然に囲まれながら心地よく散策をすることができます。園内には、90平方メートルほどの小さなじゃぶじゃぶ池があり、夏季開設期間中は池で水遊びを楽しむことができます。



江戸川一丁目第二児童遊園の北東側にはゴール地点の篠崎ポンプ所があります。また、公園の南側は、柴又街道の起点となる都道450号線の旧江戸川堤防手前の交差点に面しています。



ということで、江戸川区で九番目のコースである「09.東井堀親水緑道」を歩き終えました。次は江戸川区で十番目のコースである「10.宿川親水緑道」を歩きます。




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