- 11.鎌田川親水緑道
鎌田川親水緑道
鎌田川は、昭和二十五年に江戸川用水と結ばれる形で農業用水路として開削された水路です。その後市街化が進む中で、家庭からの排水が流れ込む排水路となり、蓋をかけ歩行者用通路として地域の人たちに利用されてきました。下水道整備に伴い、その役目は終わりましたが、跡地を利用して緑豊かな親水緑道として整備されました。整備に際しては、自然回復を目指し、川床に砂利を敷き、動植物の生息環境に配慮した構造を目指しました。寺院や神社などのある落ち着いた地域特性を生かし、せせらぎのある散策路になっています。平成六年に開通し、総延長は500mあります。
コース 踏破記
今日は江戸川区の「11.鎌田川親水緑道」を歩きます。下鎌田さくら公園から旧江戸川に面した関東造船株式会社前に至る短いコースです。
スタート地点:下鎌田さくら公園
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ゴール地点:関東造船株式会社前
スタート地点の下鎌田さくら公園から歩き始めます。下鎌田さくら公園は、船の形の複合遊具や、くじらやイルカのかたちをモチーフにしたスプリング遊具など、公園全体に「海」にまつわる遊具が沢山設置されています。入り口には波止場のようなモニュメントが並んでいて、特に子ども達に人気なのは、ドクロのマークが印象的な海賊船の遊具です。なんと、舟にはローラーすべり台が付いていて、水色と白で構成されているローラー部分は、海を泳ぐ魚が表現されています。滑る時に、まるで魚と一緒に泳いでいる気分になれます。海賊船には見晴台やターザンロープがあり、舟の横には階段の他、梯子や網目状のロープなどの豊富な登り口があり、錨のマークや船の大きな舵輪が付いていたりと海賊ごっこも楽しめます。船の下の部分は骨組みのようになっていて閉塞感がなく、付き添いの人は子どもが何をしているか見れますので安心です。
下鎌田さくら公園に向かい合って山王神社があります。門前の社号碑には「山王神社」と書かれていますが、大鳥居の扁額には「日枝神社」と「三峯神社」の二社が併記されています。どちらも山の神様です。
舗装された遊歩道は幅広で歩きやすく、街路樹からの木漏れ日を浴びながらくつろいだ時間を過ごすことができます。遊歩道に沿って流れるせせらぎには、小魚やザリガニが生息しています。
車道のある区間では、歩道が緑道になっています。
旧江戸川の堤防沿いを通る都道450号線の手前で緑道は終点となります。水路には結構な水量がありますが、恐らく地下を通って旧江戸川に放流されるのではないかと思います。あるいは、逆に旧江戸川から水を取り込んでいるかも。
ゴール地点の関東造船株式会社前に着きました。道路の向こうに社名の入った看板が掛かっていますが、木々に遮られて建物は見えません。恐らく旧江戸川に面したドッグがあり、そこで小型船の修理などをやっているものと思われます。
帰りのバス停に向かう途中の篠崎街道に面して明福寺があります。明福寺は、嘉禄二年(1226年)に親鸞によって開山されました。親鸞が常陸国茨城郡笠間(現在の茨城県笠間市)から京都に向かう途中、此の地で旱魃に苦しんでいる村人を救うために雨乞いをして雨を降らせたことがきっかけで寺を創建しました。その後の戦乱で廃寺化しましたが、文明年間(1469年〜1487年)に徳誉笈公が中興し、その際に浄土宗に転宗しました。現在の明福寺の宗派は浄土宗になっていますが、境内には今も親鸞が自画像を彫る際に鏡代わりにした「鏡ヶ池」や、その際に袈裟を掛けた「袈裟かけの松」など、親鸞に纏わるものが残されています。また、「親鸞堂」と呼ばれる堂があり、親鸞像が安置されています。
門前には、道祖神を祀った小さな祠が建っています。
史跡 道祖神
古くは祭神として、八衢比古の神、八衢比売の神を祀ったものであるが、後には「どうろくじん」などと呼ばれ、庚申と混同されるようになった。初めは道のほとりや、村境に建立されたと思われるが、現在はお堂や、お宮の中に祀られているものが多い。この神は所によっては「さえの神」ともいわれ、性的神や男女和合縁結びの神とされたりしたが、一般には悪魔の侵入を防ぎ、災いを追い払い、病気をなおす神として崇められ、はたまた、道を守る神という考えから、旅行の安全を祈願する信仰に変わっていった。当道祖神の建立年月は不詳であるが、この辺の人たちの、深い信仰を集めていた神といわれ、屋号を「どうろくじん」と呼ばれる内山家が、大切に保存してきたものである。
篠崎街道の小松川警察署東瑞江交番の隣に地蔵堂が建っています。地蔵堂の扉は閉まっていますが、堂内には珍しい観音庚申塔が祀られているとのことです。
地蔵堂内の観音庚申塔
本地蔵堂内に安置されている観音庚申塔は、享保五年(1720年)に旧下鎌田村の念仏講中三十五名が、秩父三十四箇所観音霊場巡拝の記念として造立した石塔で、碑の高さ119センチメートル、総高147センチメートル、駒型の大きな庚申塔です。本塔の特徴は、観音像三十四体が七段に浮彫りされている点です。最上段に立像四体、二段目からは五体ずつの坐像と立像が交互に配され、八段目には三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)が彫られています。
地蔵堂の門前には、左側にやや小ぶりな2基の庚申塔、右側には大きな庚申塔1基が並んでいます。どちらも駒型の庚申塔で、右側の庚申塔には、日月・青面金剛像・邪鬼・二鶏が彫り込まれていて、台石に三猿が刻まれています。尊像は左手にショケラ(三尸虫)をぶら下げています。庚申塔の造立年は文化元年(1804年)7月で、右側面の年紀の下に「石工 明石幸助」と刻まれています。庚申塔の左にある手水鉢には「地蔵尊水鉢」と書かれ、建立は享保九年(1724年)7月で、施主及川と刻まれています。
左側の2基の庚申塔のうち、右側の庚申塔の造立は延享五年(1748年)2月で、日月・青面金剛像・邪鬼・二鶏・三猿が陽刻され、左手にはショケラを下げています。左側の庚申塔の造立は天保十年(1839年)正月で、日月・青面金剛像・二童子・二邪鬼、そして台石に三猿という珍しい図柄が陽刻され、左手にはショケラを下げています。
ということで、江戸川区で十一番目のコースである「11.鎌田川親水緑道」を歩き終えました。次は江戸川区で十二番目のコースである「12.荒川堤防」を歩きます。
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