墨田区(曳舟・押上コース)
踏破記
新宿区の次はどの区にしようかと考えたのですが、新宿区で109ケ所もの坂道を巡ったので、一休みの気持ちも込めて坂のない平坦な墨田区を選びました。登録された坂道は僅か3ケ所で、しかもそのうちの2ケ所は人工の坂です。巡る距離も短く、あっという間に終わることでしょう。
墨田区は、戦後の1947年に旧本所区と旧向島区が合併して誕生しました。隅田川・荒川・中川と河川に囲まれ、区全域が海抜の低い低地になっています。江戸時代初期には葦の生い茂る湿地帯に農地が散在する江戸の郊外だったのです。墨田区の西の区境は隅田川、東の区境は荒川と中川に挟まれていて、水の郷百選にも選ばれています。区東部の地域は海抜ゼロメートル地帯となっています。元々坂ができにくい地形なのです。
墨田区の坂道は、殆ど傾斜のない地蔵坂と東京スカイツリータウンに造られたふたつの階段だけです。最初に地蔵坂に向かいます。東武スカイツリーラインの曳舟駅西口からスタートします。
地蔵坂は、水戸街道(国道6号線)の東向島三丁目交差点から墨堤通りとの交差点迄を結ぶ地蔵坂通りのうち、墨堤通り手前の50mほどの区間をいいます。地蔵坂は、明治四十四年に隅田川の堤防(現在の墨堤通り)を盛土した際にできた坂です。当初は傾斜があったのですが、その後の道路改修によって坂の傾斜は殆どなくなり、現在では通りの名前として残っています。「地蔵坂」という坂名は、坂上にある子育地蔵尊に因んでいます。
- 1.地蔵坂
-
地蔵坂は長さが約50mほどの緩やかで殆ど傾斜の感じられない上り坂です。坂というより、かっての坂の痕跡といった方がいいでしょう。
坂名の由来となった子育地蔵尊は墨堤通りとの交差点角にある堂に祀られています。
子育地蔵尊堂の前に立っている案内板には、地蔵坂が造成された経緯についても触れられています。
子育地蔵堂
この御堂に祀られている地蔵菩薩は、文化年間(1804年〜1818年)に行われた隅田川の堤防修築工事の際に土中から発見されたと伝えられています。初めは村の子供たちが、神輿がわりにこの地蔵をかついでいたそうです。この地蔵には、次のような伝承があります。ある日、この地に古くから住む植木屋平作に雇われていた夫婦が川沿いの田地で殺される事件がおきました。犯人はすぐには分かりませんでしたが、この地蔵が村の子どもの口をかりて犯人の名を告げたのだとか。そこで平作は、この地に地蔵を安置して朝夕に供養するようになりました。その後、天保三年(1832年)四月に十一代将軍徳川家斉が鷹狩に来て平作宅にて休憩した際、この地蔵の由来を聞いて参拝しました。平作が、このことを記念して御堂を建てて地蔵を安置すると、人々はこぞって参詣しました。出産・眼病その他諸病の平癒開運を祈ると霊験が現れたそうです。当時は平作地蔵あるいは塩地蔵、また子育地蔵と様々な名前で呼ばれました。御堂前の坂は、明治四十四年(1911年)、堤防工事の土盛り以降、現在まで「地蔵坂」の名で親しまれています。昭和八年(1933年)に建てられた由来碑と御堂建立百年御忌供養塔は、地元出身の書家、西川寧(文化勲章受章者)が揮毫したものです。
子育地蔵堂の向かいには「きびだんご」のお店があります。東京広しといえども、きびだんご専門店はここだけでしょう。どうでもいいのですが、店名の看板には「吉備子屋」と書かれています。「吉備団子屋」の「団」が抜けているような気がするのですけど。
東京スカイツリーに向かいます。この辺りでは、どこからでも間近にスカイツリーが眺められます。
東京スカイツリータウンは、高さ634メートルの電波塔「東京スカイツリー」、300店以上のお店が入居する商業施設「東京ソラマチ」、31階建てのオフィス施設「東京スカイツリーイーストタワー」の3つの施設を中心に、水族館やドームシアターなども併設した広さ約3.69ヘクタールの街の総称です。
- 2.ソラミ坂
-
ソラミ坂は長さが約90mほどあり、複雑に曲がりながら途中に踊り場や広場を挟んで7つに分かれる階段です。東京スカイツリーの東側から東京ソラマチの4階まで上る階段で、合計で約120段あります。階段の横には並行してエスカレーターが併設されています。
ソラミ坂を上ると、東京ソラマチのスカイアリーナがあります。その先にはスカイツリーの展望台へ上るエレベーターの入口ゲートがあります。
スカイツリーを直下から見上げると一段と迫力がありますねぇ。
東京ソラマチの店舗フロアを抜けて西側に出ます。
- 3.ハナミ坂
-
ハナミ坂は東京スカイツリーの西側(すみだ水族館側)からウェストヤードの4階まで上る階段で、長さは約70m(約110段)ほどあります。途中にある踊り場を挟んで8つの階段に分かれています。階段の横には並行してエスカレーターが併設されています。
階段下では、東京スカイツリーの公式キャラクターである、ソラカラちゃんとテッペンペンとスコブルブルがお出迎えしています。
ソラカラちゃんは、そら(空)から東京スカイツリーに降り立った星のカタチの頭をした女の子です。いつも首から下げた望遠鏡を覗いては、初めて出会うものにワクワクしています。ちょっと好奇心旺盛すぎて気持ちが先走ってしまう時もありますが、ステキな発見ができたり嬉しいことがあったりすると、あたまの星がキラキラキラと光ります。
テッペンペンは、ソラカラちゃんが東京スカイツリーではじめて出会ったお友達のひとりです。ちょっとミーハーで、お洒落が大好きな女の子です。ソラカラちゃんにとっては最新の東京を教えてくれる、刺激的なお姉さんみたいな存在です。
スコブルブルも、ソラカラちゃんが東京スカイツリーで出会ったお友達のひとりです。下町の文化に詳しい、生き字引的なおじさん犬です。ソラカラちゃんになんでも教えてくれるおじいちゃんみたいな存在です。
ゴール地点の東京スカイツリー駅に着きました。日本一キラキラした駅です。
ということで、墨田区の坂道を歩き終えました。あまり坂道を巡ったという実感はないのですが、久しぶりに東京スカイツリーに来て懐かしかったです。
戻る