20.砂町葛西瑞江コース





『砂町葛西瑞江コース』は、地下鉄東西線の南砂町駅を起点にして、葛西橋を渡り、西葛西四丁目に至ります。ここから2つのコースに分岐し、一方は新中川を渡って都営新宿線の瑞江駅に至り、もう一方はJR京葉線の葛西臨海公園駅に至る14.9kmに及ぶコースです。コース一帯は、江戸時代の埋立地でした。かつては水路が縦横に走り、一面に水田が広がっていたと云われています。行船公園付近でコースは二手に分かれ、一方は葛西臨海公園のあるウォーターフロントへ、もう一方は古川親水公園を経て瑞江駅に至ります。

このコースは、次の4つの区間に分かれています。

  1. 砂町しおかぜ散歩 (南砂町駅−西葛西四丁目: 4.4km)

    砂町はかつて海に浮かぶ一島にすぎませんでしたが、江戸時代の埋立で、砂町新田として開拓されたところです。仙台堀川公園を経て、八幡神社へ向います。江戸時代、ここから南には海が広がり、神社は行楽地として賑わいました。葛西橋で荒川を渡り、江戸川区に入ります。コース沿いの行船公園には、平成元年3月、江戸川平成庭園が完成しました。東京湾の潮の干満にあわせて水位の変化する潮入りの池が話題を呼んでいます。

  2. 葛西さざなみ散歩 (西葛西四丁目−葛西臨海公園: 2.9km)

    西葛西四丁目から南に、左近川沿いの緑道を経て、JR京葉線に至ります。その先に広がるのが平成元年6月にオープンした葛西臨海公園です。巨大なガラス張りドームの水族園を中心に、海へのプロムナードや人工渚などが近未来的なイメージで造形されたウォーターフロントの新名所です。水族園の呼び物は、世界初のマグロの群泳です。水上バスに乗れば、日の出桟橋までの遊覧も楽しめます。

  3. 古川せせらぎ散歩 (西葛西四丁目−瑞江大橋: 4.1km)

    西葛西四丁目から、古川親水公園沿いに歩きます。全長1.2kmの古川親水公園は、昭和49年の完成です。親水公園の元祖です。公園沿いの二之江神社は、旧二之江村の鎮守でした。境内には樹齢500年以上といわれるケヤキの古木があります。妙勝寺、蓮華寺を過ぎて、古川を離れ、新中川に架かる瑞江大橋に至ります。

  4. 一之江名主屋敷散歩 (瑞江大橋−瑞江駅: 3.5km)

    明和橋で新中川を越え、大雲寺へ向います。大雲寺は、江戸時代から役者寺と呼ばれ、市村羽左衛門、尾上菊五郎、中村勘三郎、松本幸四郎など歌舞伎界名門家の墓があります。その先の一之江名主屋敷は、旧一之江新田を開拓し、その後も代々名主を務めた田島家の屋敷でした。現在の建物は安永3年(1774年)に再建されたもので、江戸中期の名主屋敷の造りをよく伝えていると云われています。その田島家の菩提寺、城立寺をめぐり、終点の都営新宿線瑞江駅へ向います。



暖冬といわれていますが、師走も段々と押し詰まってきますと寒い日が多くなってきます。今日も北風が強く、晴れてはいるものの体感温度はかなり低く感じます。でも。。。ですね、あと4コースに迫った『東京歴史と文化の散歩道』を年内完歩すべく、今日も挑戦です。『砂町葛西瑞江コース』は残りのコースの中で一番長い距離ですが、頑張って歩きましょう!このコースはT字型に枝分かれした歩きづらいコースで、総距離は15km近くあります。単純に歩いても4時間はかかりますから、かなり早めにスタートする必要があります。ということで、10時半頃に地下鉄東西線の西葛西駅に到着しました。晴れた風の強い寒い日には、北から南に向って歩くのが得策です。北風は背中でカットし、南の地平線近くまで沈み込んだ太陽の陽射しを体一杯に浴びるのが冬のお散歩の鉄則だからです。でも曇っていますねぇ。。。最近歩き過ぎで足にマメが出来かかっていて15kmを完歩する自信はないし、西葛西駅から直接瑞江駅に行くバス便もないし、とりあえず手短な葛西臨海公園から西葛西駅までを歩くことにします。マメが潰れたらお散歩を中断して、西葛西駅から電車で帰ることにしましょう。まず、駅前からバスで葛西臨海公園に向います。大した距離ではないのですが、バス代は200円かかります。お散歩といってもお金がかかるものです。。。

西葛西は新しい街のせいか、駅の北側は住宅や商店がゴチャゴチャと入り組んだ住宅地になっています。でも南側は大団地とかオフィスとかが整然と立ち並び、その中に公園とか道路が配置されています。交通量は多いのですが、あまり渋滞するネックがないのでバスはスムーズに走ります。西葛西駅から葛西臨海公園までは結構停留所はあるものの、意外と時間はかかりませんでした。バスは公園の入り口にあるJR京葉線の葛西臨海公園駅前の広場に着きました。時刻は10時55分です。万歩計をリセットします。それにしても広い公園です。昔は東京湾の底だったのでしょうが、今では埋め立てによって様変わりです。超巨大な空中観覧車とか水族館とかが威容を誇っています。空中観覧車にも惹かれましたが、今日のような曇った日に乗っても景色は期待できないし、一周するのに時間がかかりそうだしでパスします。マグロの遊泳が売り物の葛西臨海水族館を見ようと歩き出しましたが、建物ははるか先に見えます。入場料もかかるだろうし。。。と、途中で気分が変わり引き返します。京葉線の高架に沿って歩き、物流の大動脈である湾岸道路を跨ぐ臨海橋に向います。よく整備された道ですね。中央線が引かれていない舗装道は、まるでニュルブルリンクのサーキットコースみたいです。

臨海橋は、片道4車線の湾岸道路と、その両側を走る一般道を跨ぐように架けられた歩道橋です。湾岸道路は、京葉工業地帯・成田空港と都心・羽田空港・京浜地区を結ぶ都内でも屈指の大動脈ですので、交通量の多さは勿論のこと、行きかう車の種類も様々です。それはさておき、この臨海橋はただの歩道橋とは違います。横幅が広い上に、遊歩道のような造りになっているのです。臨海橋は、西葛西駅に通じる緑道とつながっています。この緑道も良く整備されていて、左側には施設の上に広大な運動場が併設された下水処理場(最近では下水再生センターとも呼ぶようですが)、右側には建設資材の工場があるものの、遊歩道の両側には豊かな植樹がなされています。散策に通勤・通学にと、地域の住民にも大いに活用されているようです。清掃とか木々の手入れも行き届いているし、江戸川区の力の入れようが分かるというものです。昼前の暖かい陽射しを受け、背中がポカポカしてきます。やっぱり逆の方向に歩くんだったぁ。。。

やがて遊歩道は広い道路によって一旦分断されます。道路を渡った先に新左近川が流れています。と云っても、流れがあまりないために堀のような感じです。新左近川は荒川に合流していますので、川に架かる橋の左手には沢山のヨットが係留されています。まるで湘南のヨットハーバーのようです。橋の右手は新左近川親水公園になっていて、遊覧ボートが浮かんでいます。橋を越えてもなお遊歩道は続きます。今度は高層アパートが林立する大団地が現れます。このあたりになりますと、遊歩道というよりかは生活の道といった方が当たっています。おや、ネコもいますね。何を食べて生きているのでしょうか?ようやく大団地が途切れた先に、もうひとつの広い道路が通っています。入り組んだ路地を抜けると再び西葛西駅の南口広場に出ます。時刻は11時45分です。万歩計は4、458歩を指しています。西葛西駅の周辺には沢山の飲食店があり、平日のお昼時ということもあってどこのお店でもランチサービスが花盛りです。ぐぐっときますが、お散歩を続行します。

私は、『葛西さざなみ散歩』はてっきり西葛西駅が終点(本当は始点)だと思っていたのですが、本当は駅から更に500mほど北上したダイエー近くの西葛西四丁目の交差点あたりだったのです。その時は気がつきませんでしたので、西葛西駅から次のコースをどう歩くか思案します。足のマメも痛くなったし、お天気も良くないので弱気の心が支配的となります。都営新宿線の瑞江駅または東西線の南砂町まで歩いて電車で帰るのが無理のないコースです。どちらも残りは後日に回すことになります。強気の虫が叱咤します。今日歩かなかったら年内全コース制覇は無理だよ!強気の虫が弱気の虫を制しました。瑞江駅にバスで行き、そこから南葛西駅まで歩けばいいのです。西葛西駅から瑞江駅までの直通バスはありませんので、先ず船堀駅までバスで行き、そこから都営新宿線で瑞江駅まで行きます。なんともお金のかかるお散歩です。

瑞江駅に降り立ったのは初めてですが、駅前広場は工事用のクレーンが据えられていて落ち着いた雰囲気ではありません。ランチ抜きで12kmの長距離を一気に歩きます。バスと地下鉄の連絡が良かったので、時刻はまだ12時15分です。先ず駅から北上し、首都高速七号線を越えて城立寺を目指します。ここは23区内とはいっても空間が広く感じられ、何となく郊外のような感じです。七号線の高架下を過ぎて住宅地を左手に入ったところに城立寺があります。路地が入り組んでいて、入り口を見つけるのに大回りします。お寺は比較的小さく墓地も大して広くはありませんが、昔の名主様の菩提寺ということで、今でも手入れが行き届いています。続いて一之江名主屋敷跡に向います。一之江名主屋敷は代々名主を務めた田島家の屋敷だったところを史跡として整備したものです。母屋には昔の農機具なども展示してあり、当時の生活ぶりが偲ばれます。



名主屋敷から大雲寺に向います。この道路の両側には椿の並木が続いています。風情がありますね。暫く歩きますと、道路の右手に良く手入れされた広大な緑の敷地が広がります。建物がまばらに散在していて、アメリカの高級住宅地の雰囲気です。何だろうと思って入り口の門柱を見ましたら、『東京都堀江葬儀所』と書いてありました。。。大雲寺はその斜め前にあり、なかなか立派な門構えです。歌舞伎役者のお墓が多くあり、昔から役者寺と呼ばれていたそうです。案内板にも、市村羽左衛門(初代から十六代)、尾上菊五郎(初代・五代)、坂東彦三郎(三代から六代)、瀬川菊之丞(初代−六代)、中村勘三郎(初代から十三代)、松本幸四郎(四代から六代)などのお墓があると書いてありましたが、墓地には何の標識もなく、結局どれが誰のお墓だか全くわかりませんでした。。。



大雲寺から明和橋通りを歩き、新中川に至ります。新中川は浦安で旧江戸川と合流し、東京湾に注ぎます。そんなに大きな川ではありませんが、屋形船やヨットなどが係留されていたり、巨大な水門なんかもあったりしてそれなりの役割を果たしているようです。川岸に沿って南下します。明和橋のひとつ先にあるのが堀江大橋です。ここで『一之江名主屋敷散歩』は終わりとなります。時刻は1時半になっています。万歩計は10、966歩を指していますが、未だ足のマメは潰れていませんので更にお散歩を続行します。堀江大橋から新今井橋を通って瑞穂大橋まで川沿いを歩きます。瑞穂大橋から新中川を離れ、古川親水公園を目指します。古川親水公園は道路の真ん中に人工の川が流れていて、それに沿って『健康の道』と名付けられた遊歩道が1kmほど続いています。途中の環七でちょっと途切れますが、沿道の妙勝寺・蓮華寺などのお寺や欅の古木のある二之江神社巡りもできて、なかなか風情のある散歩道です。ちなみに親水公園とは、下水道の整備とともに不用になった河川を水と親しめる公園によみがえらせたもので、古川親水公園が発祥の地となったそうです。



古川親水公園から新川を渡って西葛西駅に向かいます。ここから何故か『コ』の字型に大回りをして(宇喜田東公園を通るためでしょうか?)、葛西橋通りを横断します。少し歩いた先の通りに『葛西親水四季の道』があります。歩道の脇に小さな堀が割ってあり、中では鯉などが泳いでいます。葛西はなかなかに潤いのある水の街のようです。本来はここから西葛西四丁目を経由して行船公園に向えばいいのですが、最初の道で西葛西駅までしか歩かなかったのでちょっと遠回りをします。東西線まで出て、高架下の西葛西メトロセンターを通ります。一番街・二番街とショッピングモールを歩きますと、両側にはたくさんのお店が入っています。焼肉店が結構ありますね。西葛西にはインドの方が多く住んでおられるそうですが、それにしてはカレー屋さんは少ないようです。再び駅前広場に出て、西葛西四丁目交差点まで歩きます。確かに、ダイエーに面した交差点の脇に『歴史と文化の散歩道』の標識がありました。ここから南砂町まで歩けば『砂町葛西瑞江コース』は完歩できます。時刻は3時20分、万歩計は19、171歩を示しています。あと4.4kmですから日没までにはなんとか間に合うでしょう。でも、足のマメは限界に近付いており、もはやビッコを引いている状態です。ツラぴ。。。

行船公園に来たのは初めてですが、入場無料の市民公園の割には施設が充実しています。昭和の初期に地元の方が寄贈された3万平方メートルの敷地に、庭園や動物園が併設されています。動物の餌代や施設の管理費も少なからず要しているのではないかと思いますが、江戸川区としてもよく維持できるものです。



レッサーパンダの兄弟(?)がじゃれあっていました。睨み合っているようにも見えますが。。。


行船公園を出ますと、長大な葛西橋を渡って江東区に入ります。葛西橋の両側には歩道が併設されていますが、夕暮れの冷たい川風をまともに浴びて体感温度は一気に下がります。太陽は殆ど地平線に沈みかけ、川面にも夕闇が迫っています。橋を渡り終えますと、葛西橋通りから一旦南下して砂町史跡散歩道を通るのが本来のコースです。でも、それと気づいたのは八幡神社手前の標識を確認した後でした。今更コースを戻る気力もなく、トピレックプラザの前から仙台堀川公園に向います。夕闇に包まれた公園の中を歩くのは気持ちのいいものではありません。サッサと公園を抜け出し、南砂町に急ぎます。南砂三丁目公園を抜けた先に東西線の南砂町駅の入り口が見えました。あたりはもう真っ暗で、勤め帰りの人たちも見受けられます。ようやっと駅の入り口に辿り着いたのは4時45分でした。疲れましたが、何とか14.9kmを歩き通しました。足のマメはもう限界です。今晩はゆっくり休むことにしましょう。。。


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万歩計の記録によりますと、『砂町葛西瑞江コース』の歩数は、25、718歩でした。
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