赤坂・ヨモ
地下鉄赤坂見付駅は、昔は乗降客の割に通路は狭かったものの、地上への出口は比較的分かりやすかったように思います。ところが、半蔵門線や有楽町線との接続、ショッピングビルへの新たな通路の新設などの拡張が進められた結果、今では全体が迷路のようになってしまいました。その上、最近外堀通りの下に新しい地下道が開通し、ますます変わっていきます。便利にはなったのでしょうけど、ちょっとご無沙汰するとお上りさん状態になってしまいます。
地下道が開通する前まで使われていた出口側には、青山通りからつながる3本の商店街があります。『田町通り』、『みすじ通り』、それにTBSへ至る『一ツ木通り』です。真ん中の『みすじ通り』は、両側の通りほど知られてはいませんが、結構いろんな特色あるお店が並んでいます。青山通りから入って5分位歩いたところのちょっとした四つ角になにやら派手な文句を書きなぐったお店が見えます。どうもお酒のディスカウント店のようです。一方の入り口から頭を突っ込んでみます。凄い数のビールや日本酒が壁一杯にズラリと並んでいます。なんだ、ワインは置いていないのか。。。と思いつつ、奥の部屋に進みます。おや、少しありました。まあ、こんなものか。。。ふと見ると地下へ続く階段があります。面白そうですね!降りてみましょう。その前に手荷物を階段脇の籠に入れ、手ぶらで地下へ降りていきます。『ひのや』さんのように(ここをご覧下さい)地下牢に閉じ込められないかとの恐怖心はありません。
地下に降り立ってみますと、と、と、と、これは。。。とビックリするような光景です。棚にはありとあらゆる種類のワインが並んでおり、床には木箱やテーブルの上にワインが山積です。カロン・セギュールとか、ウニコとか、ベイシュビルとか高級ワインも無造作に混じっています。棚のワインには一本一本首輪が付けられており、これに値札が付いている訳です。ワインセラーというより、ただの倉庫といった方がいいかもしれません。きっと、赤坂の高級クラブにワインを卸しているのでしょう。一般のお客さんが買うことはあまり想定していないようですが、私はそんなことにお構いなく安いワインを2本ゲットしました。ワインのこととなると、どうしてこんなに心臓が強くなるのでしょうか?でも、久しぶりに感動したお店でした。
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (赤) アルゼンチン: ETCHART CAFAYATE CABERNET SAUVIGNON (1995)
- 『エチャート カファヤテ カベルネ・ソーヴィニョン』は、厳選されたカベルネ・ソーヴィニョン100%を使い、伝統的な醸造法で造りあげた個性溢れるワインです。深い色合い、ふくよかで力強い果実香、コクのある味わい、これら全てが素晴らしい調和を奏でます。肉料理やパスタ、チーズなどに最適です。室温(16℃ー18℃)でお召し上がり下さい。
どうでもいいことですが、私は青い色を使ったワインのボトルはあまり好きではありません。青い色から連想するイメージは、何となく寒々とした人工的な感じでワインの暖かみとか重厚な味わいとかを打ち消してしまうように思えるのです。栓を抜いてしまえばそんなことは気にならないのですけどね。このワインのラベルは、アルゼンチン産としてはちょっと珍しいブルーを基調としたもので、背景の山並みと手前の3本の枝とのコントラストもなかなか面白く、棚に並んだ他のワインを押しのけて私の手の中に入ってしまいました。
予想通りというか、非常に素晴らしい味です。何が素晴らしいかというと、まろやかなコクが際立っているのです。お飲みになれば、最初の一口でウーーーンと納得して頂けます。アルゼンチンのワインは、日本でも最近とみに評価が高くなってきているようですので今後が楽しみです。
深い藍色のきれいな山並みが描かれているのですが、これではまるで闇夜のカラス状態です。
- (赤) フランス: CLASSIC MELODIE CABERNET SAUVIGNON (1996)
- 素晴らしいワインとの出逢い、それは”名曲の旋律”のように深く、私たちの心に響き渡る喜びを与えてくれます。『クラシック メロディー カベルネ・ソーヴィニヨン』は、今日まで脈々と引き継がれてきたフランスワインの伝統的製法とヴィルジーヌ社の近代的な技術によって奏でられた傑作です。芳醇で果実味に富んだカベルネ・ソーヴィニヨンの優雅な調べをお楽しみ下さい。ミディアムタイプで、16℃前後が飲み頃です。
ラベルの解説もここまでくると文学的な詩そのものですねぇ。。。ワインに酔う、というよりも言葉に酔ってしまったような感じです。ラベルに指揮者の絵が描かれていますが、長年受け継がれてきた葡萄品種の優劣だけでなく、土壌・水はけなどの生育環境、それに日照・温度・風などの自然の要素をたくみに調和させ、究極のワインの一滴になるまで醸造し熟成させる技は、正に大オーケストラの指揮者とあい通じるものがあります。さぁ、名曲ならぬ名ワインの芳醇な味わいに酔いましょう。。。
気のせいか、なんとなく全体のバランスが良かったように思います。重くもなく、軽過ぎることもなく、わりとマイルドな味ですが結構コクも深みもあります。赤の苦手な方には丁度いいのではないでしょうか?
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