荏原町・酒のこむろ



東急池上線は、その昔フォークの歌になったこともあるなかなか趣のある路線です。旗の台・荏原中延・戸越銀座などの駅周辺は商店街が大変充実して若い人にも住みやすいところです。昔懐かしい個人商店が殆どでお店の人とのふれあいがあります。池上線は旗の台で東急大井町線と交差していますが、ここから荏原町に至る通りにも長い商店街がありいつもお買い物の人達で賑わっています。

この通りと交わる馬込本通協栄会に向かってしばらく歩くと『酒のこむろ』という酒屋さんがあります(こむろてつやさんとは関係ないと思いますが)。お店の外にも中にもビールが山のように積み上げられていて、いつも大安売りの赤い旗が立っていますので直ぐ分かります。下町の酒屋さんといってもここはとてもワインの品揃えがよいのです。結構安いワインから中位まで揃っていて丹念に見ていくと他のお店では手に入らない珍しいブランドのワインを見つけることができます。城南地区にお住まいの方には絶対のお勧めです。ワインに自信がある方も是非どうぞ。

私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(赤) カナダ: MAPLE VALLEY VINEYARDS CABERNET SAUVIGNON (1996)

ベリー系の芳香が心地よいまろやかな口当たりのカナダ産軽口ワインです。

カナダというとカエデが思い浮かびますが、このワインのラベルもカエデ一色です。まさか楓でワインを作ったのではないでしょうけど。それにしてもカナダ産のワインってあるもんですね。初めて見ました。『メープル・バレー・ビンヤード』というのは、このワインを造った会社の名前だそうです。

メイプル・シロップの甘い香りとまではいきませんが、春のような爽やかさが感じられます。色は重々しい赤でなく、鮮やかなピンク色をしておりロゼに近いようです。グラスの底まではっきり分かるほど澄み切っていて味もすっきりしています。カナダの春もきっとこのような雰囲気なのでしょうね。



(赤) イタリア: PIETRO LAMBRUSCO DELL'EMILIA

ソフトな口当たりの弱発泡性中甘口の赤ワインです。よく冷やしてお飲み下さい。

イタリアでもごく気軽に飲まれるワインと思います。ラベルの風景画がとてもステキです。キャップ式ですのでちょくちょく飲むには最適です。赤ワインで弱ながらも発泡性というのは珍しいのではないでしょうか。南アフリカ産のBERNINIに匹敵する美味しさかもしれません。

残念ながら匹敵しないどころか遠く及びませんでした。赤というよりロゼに近く、アルコール度数が低い(7.5%)上に若干の炭酸が入っているようでちょっと赤ワインとしての期待には応えてくれなかったようです。ついイッキ飲みしてしまい、せっかくのキャップも一度も栓することなく役目を終えてしまいました。暑い乾燥した日にうんと冷やして飲んだらいいかもしれません。

(白) カリフォルニア: SAN FRANCISCO VINTNERS CALIFORNIA WHITE

このワインは、キリン・シーグラム社が日本人の嗜好に合わせて製品開発を行い、カリフォルニアの『デリカート・ヴィンヤーズ』に製造を委託し、品質管理をしたものです。キリッとドライ、しかもフルーティなカリフォルニア産の白ワインです。どんな時にも気軽に飲めるワインです。冷やしてお飲み下さい。

カリフォルニア・ワインはずっと南の方で造られていると思っていましたら意外にもサンフランシスコよりももっと北の方が中心だったのですね。デリカート・ヴィンヤーズ社は、カリフォルニア州のMantecaというところにあるようですが、ナパバレーの近辺でしょうか?テーブルワインというわりにはやや高めですが、『San Francisco』の文字が踊っているラベルに負けました。

これは美味しい!日本人の嗜好に合っているのかもしれませんが、今までに飲んだ白ワインの中では最高ランクに位置する位にマイルドで上品な味です。かなり甘目に感じますが、後に残るようなことはなくとてもさっぱりしています。これをうんと冷やしたらオレゴンの白ワインに近くなるかもしれません。お食事と一緒に頂くと一段と美味しいでしょうけど、ワインだけ飲んでも十分に楽しめます。お値段も手頃ですので是非お試し下さい。



1998年5月20日号の『Hanako』にワインの大特集が組まれています。レストランの紹介の中に、この『San Francisco Vintners』を出している、その名も『San Francisco Crab Restaurant』というところがあります。ご参考までに。。。





(赤) フランス: GEVREY-CHAMBERTIN (1995)

ブルゴーニュの名門、ウージェーヌ・ルブルトン社の『ジュブレイ・シャンベルタン』。透明感が際立つルビー色。ピノ・ノワール種特有の生き生きとしたフルーティな香り。完熟したブドウが持つバランスのとれた深いコクとエキス分に富んだふくよかな味わい。しっかりと力強い厚みを持つワインです。ワインの生産地の記載では、ブルゴーニュ地方のコート・ド・ニュイ地区のジュブレイ・シャンベルタンAOCです。ワインのタイプはフルボディで、シチューや重い肉料理に合います。

このワインと次にご紹介する『ヴォーヌ・ロマネ』はお店の入り口の箱に並べて山積みされていました。シャンベルタンという名前はいい響きだな。。。という位にしか思っていませんでしたが、添え書きに、かのナポレオンが愛したワインとかなんとか書いてありました。まさか、ナポレオンが飲んでいたワインと同じものではないでしょうけど、親類位にはあたるかもしれません。

結構期待して飲んだのですが、これは『通』向きのワインかもしれません。色はどちらかといえば薄めの赤で、味は少し渋めです。ただ、フランスの高級ワインで味わえる奥行きの深さがあまり感じられなかったのは私の経験不足のせいでしょうか。。。



(赤) フランス: VOSNE ROMANEE (1995)

ブルゴーニュの名門、ウージェーヌ・ルブルトン社の『ヴォーヌ・ロマネ』。豊かな芳香としっかりした味わいは、最も偉大なワインを生み出すといわれるヴォーヌ・ロマネ村産ならではのものです。まさにブルゴーニュワインの良さを凝縮した逸品です。ワインの生産地の記載では、ブルゴーニュ地方のコート・ド・ニュイ地区のヴォーヌ・ロマネAOCです。ワインのタイプはフルボディで、肉料理や鳥肉料理に合います。

このワインもお店の入り口の箱に山積みされていました。なかなか格式のあるラベルだなと思ったら、あの『ロマネ・コンティ』の遠ーーーい親類にあたるらしいのです。ロマネ・コンティはテレビでしか見たことはありませんが、一生実物に触ってみることも、ましてや飲むことすらないと思っていた幻のワインの親戚にあたるかもしれないものを頂けるとは幸せでぇーーーす。心して飲みましょう。ちなみに、このワインもピノ・ノアール種だそうです。

で、結果ですが、これはかなり高級感がありました。渋味がほどほどにあり、変な甘さのない乾いた味です。さすがにガブガブ飲むようなタイプではありません。じっくりと味わってみるとピノ・ノワールの風格が感じとれるかもしれませんね。











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