自由が丘・O’CAROLAN’S IRISH PUB
『O'Carolan』は、アイルランド人なら誰でも知っているといわれる17世紀のハーピスト(アイルランドではハーパーと言います)の名前にちなんでいます。O'Carolanは18才で失明してからハープを学び、その明るい人柄で人々に愛されながら多くの作品を残しました。大変お酒を愛した人でもあったそうです。O'Carolanのように「O'何々」というのは、McNamaraに代表されるような「Mc何々」と並ぶアイリッシュネームの典型です。
自由が丘には昼間っから開いているパブがあります。以前ご紹介しましたが(ここをご覧下さい)、ただのパブだと思っていましたらワインも売っているそうです。そういえば、お店の中に小さなコーナーがあって何種類かのワインが並んでいましたね。ちょうどお店の前を通りかかりますと、中世アイルランドのケルティック・ハープのアフタヌーン・コンサートをやるとのこと。お食事付きで2、500円ということなので昼下がりのリッチな時間を過ごそうと3階にあるお店に続く階段を登って行きます。階段を上がった2階にはグルメ雑誌などでもよく紹介される香港レストランがあります。その上の3階にこのアイリッシュパブがある訳です。これはあまり知られていないのですが、この2階と3階の間に中2階があって、秘密の扉を開けるとそこも飲み屋さんになっているとのことです。でも普通はそんな扉があるとは気がつきません。私も未だにどこに扉があるのか分かりません。
パブの内部は結構広く(何でもアイリッシュパブとしては日本で2番目に広いのだとか)、片方がカウンターとテーブル席、残りがソファー付きのラウンジといった格好です。入り口の横には物置場みたいな狭いスペースがあります。ここではワインや小物が売られていますが、事務所兼用らしくパソコンも置いてあります。ワインを見たいとマスターにお願いして中に入れてもらいましたら、ちょうどこのお店のHPをメンテナンスしているところらしく、画面にはカラフルなHPが表示されていました(ちなみにこのお店のHPのアドレスは、ここをご覧下さい)。
私がお店に入ったのはコンサートが始まる直前でした。既にテーブル席には30人位の人達がおとなしく座っていました。食事付きなので一応予約する必要があるらしいのですが、飛び込みでも入れてくれます。受付の紙に名前と住所を書くのですが、予約済みの方は大半が地元以外のところから来られているようです。結構熱心なファンがいらっしゃるようですね。楽器のハープといいますと、人間の背丈程もある大きなものが多いのですが、今日の楽器のケルティック・ハープは子供の背丈程の大きさです。演奏される方はケルティック・ハープの第一人者として知られる坂上真清さんです。今回演奏される曲目は殆どが15世紀の曲ということで、私には全く馴染みのないメロディーでした。楽器の音色は非常に艶やかで、大きさの割にはとても豊かな音を奏でます。この楽器に合う曲が何かあったなーーーと思い出そうとしましたが出てきません。
そのうちに、私が知っているメロディーが一曲だけ出てきました。サイモンとガーファンクルの『スカボローフェア』です。あのメロディーをこの古代ケルティック・ハープで奏でると実に合っているのです。それもそのはず、『スカボロー・フェア』はポール・サイモンの作曲となっていますが、本当はイングランドの民謡だそうです。昼下がりのひととき、イギリスの土臭いビールを飲みながらスカボローフェアの旋律をハープで聞く。。。リッチなひとときです。ちなみに、お食事は田舎風野菜の煮込み、パン3切れ、トマト半分という軽い内容ですので、あんまり期待して行かない方がいいと思います。それに暖房があんまり効いていませんので、ビールは程々に。。。
尚、このお店では、日曜日のアフタヌーン・コンサートの他に平日の夜もいろんなコンサートが開かれているそうですからチェックしてみられては如何でしょうか?
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (赤) フランス: CHATEAU MARIS MINERVOIS (1995)
- Fifty five hectares of vines ranging from 2-80yrs old helps to provide the complexity of Chateau Maris wines. The rocky, clay/limestone hillsides of La Liviniere add the character and elegance. [http://www.ComteCathare.com]
普通、パブなんかでワインを飲みますと結構高くつくものですが、ここのワインのお値段はボトルで頂くととてもリーゾナブルです。しかも、居酒屋などでお目にかかるありふれたワインではなく、直輸入物と思われる本格的なワインが多いのです。事務所兼用のワイン棚には更に素晴らしいワインが並べられています。幾つかの種類にはコメントとお値段が書いてあります。一流のお店にも負けないような確かな品揃えのようです。このワインはその中でも一番安かったのですが、あまり聞いたこともない『MINERVOIS』という地方で造られたもののようです。なかなか良さそうで楽しみです。
ちょっと不可思議なワインでしたので、余計な干渉を避けるためブルーチーズだけで飲んでみました。ロックフォールで贅沢に。。。とも思ったのですが、結局ニュージーランドのこれも不可思議なブルーチーズがお相手となりました。このブルーチーズ、新鮮さとはほど遠く、熟成したスチルトンチーズのような殆ど干からびたような外観をしていました。そのせいか、枯れた味といいますか、クリーミィではあるのですが、100年前の風味がして何とも曰く言い難い味でした。ワインの方は、ちょっと辛めながら、しっかりとした味わいの本格的な赤ワインだったと思います。なかなか美味しかったです。
この紋は何でしょうか?
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