パリ・LA MAISON DE L’ALSACE
やれやれ、やっとパリに到着しました。時計の針は夕方5時を指しています。でも太陽は高く、まだ真昼のようです。『So far, so good!』ですね。普通なら市内への交通費をケチッてバスか電車を探すところなのですが、今回はとにかく『時は金なり!』です。迷わずタクシー乗り場へと急ぎます。シャルル・ド・ゴール空港から市内へはバスだと40フラン程度ですが、タクシーだと300フラン近くかかります。そのせいかタクシー乗り場は閑散としていて、運転手さんらしき数人のおじさんと案内の係りらしい女性が談笑しています。タクシーに近づきますと、その係りの女性の方がドアを開けてくれます。『サンキュー』と言おうとしたら、案内の係りと思しき女性が運転席に乗り込みます。何と、このタクシーの運転手さんだったようです。早速、バウチャーを取り出し、ホテルの名前と住所、それに地図を示します。なかなかのベテラン運転手らしく、直ぐにホテルの場所が分かったようです。タクシーはフルスピードで走り出しました。そうなんです、フルスピードで。。。私は今までにこんなにスピードを出すタクシーに乗ったことがありません。恐る恐るスピード・メーターを覗き込んでみますと、メーターの針は160kmを上下しています。ちょうど夕方のラッシュ時にあたり、高速道路とは云ってもあちこちで渋滞しています。タクシーはそんな渋滞を縫うように飛ばしていくものですから乗っている方はヒヤヒヤものです。壮絶なカーレースを繰り広げているうちに、突然運転席の携帯電話が鳴り出しました。運転手さんは片手で受話器をとり、何やら個人的な内容の話を始めました。もう、ハラハラ・ドキドキです。タクシーがパリの市街に入りますと、さすがに渋滞もピークに達しスピードは出せません。パリの空はどんよりと曇っていましたが、目抜き通りには人々が溢れています。どうもパレード見物帰りのようです。運転手さんは機転をきかせて裏通りをグルグル回ります。何処を走っているのだかサッパリ分からないうちにタクシーはホテルの前に横付けされました。時計を見ましたら空港から20分位でホテルに着いたようです。この運転手さん、来年はF1デビューするかもね。。。
ホテルでチェックインを済ませますと部屋に案内されます。とにかく今夜は泊まるだけなので、豪華さは二の次です。でも、クーラーがない。。。外の景色が見えない。。。部屋が狭い。。。なんてことはどうでもいいですから、早速外に出掛けます。ちなみに、このホテルは各地にチェーン店があり、一種のビジネスホテルのような印象を受けました。まあ、ロケーションが抜群にいいですから便利と云えば便利ですが。。。
左側のお店はお惣菜屋さん兼ワイン屋さんでした。右側手前の建物がホテルです。何となく裏通りのような感じがしますね。
とりあえず、目と鼻の先にあるシャンゼリゼ通りに出ます。1年ぶりですが、昨年はパリ祭が終わった後でしたのでこれほどの華やかさは感じませんでした。何が華やかかと云いますと、通りの両側にフランス国旗が延々と掲げられているのです。今年のマリ・クレール祭りのパンフレットで見た光景と全く同じです(ここをご覧下さい)。ズラリと掲げられた国旗の先には凱旋門がそびえています。やはり凱旋門はパリのシンボルですね。何かの本で読んだのですが、凱旋門の中を通って屋上に出られるらしいのです。屋上からの眺めはさぞかし素晴らしいに違いありません。早速登ってみましょう!
凱旋門はパリ市街を放射状に貫く大通りの起点となる場所にあります。巨大なロータリーの中の離れ小島のようなところに建っていますので、地上からは直接行けず、地下道を通って行きます。やはりパリ祭のせいか人出も多いようです。凱旋門の屋上には階段を登っていく方法とエレベーターを使って行く方法とがあります。大した高さではありませんし、いつも混んでいる訳でもありませんから階段を利用しても大丈夫です。エレベーターに乗る場合は40フラン出してチケットを買い求めます。チケットを買いましたら階段を上がって凱旋門の真下に出ます。ここからエレベーターに乗るのですが、見上げますと巨大なフランス国旗がはためいています。殆ど凱旋門を塞ぐ位ですから、その大きさが如何ばかりのものか想像できることでしょう。
エレベーターに乗り込みますとアッと云う間に屋上の下にある展示室に到着です。大した資料はありませんが、興味のある人には面白いかもしれません。ここから屋上までは階段を登って直ぐです。この日は天候のせいもあったのでしょうけど、7月と思えない冷たい風が吹いていました。Tシャツでは寒いくらいです。屋上に立ちますと、そこは大パノラマの世界です。近くに眺望を妨げる高い建物がありませんので、360度パリ市内が眺められます。息を呑む素晴らしさですね!特に、モンマルトルの丘の上に建つサクレ・クール寺院が印象的です。パリにやって来たという実感が湧いてきます。
モンマルトルの丘は、実際はもっと近くに見えたのですけどねぇ。。。
反対側を見ますと、エッフェル塔が見えます。何となくくすんだ茶色をしていますが、やはりパリには欠かせない風景です。昨年の大晦日にテレビで観たミレニアム2000の大きな電光掲示板が見えます(写真では分かりませんが)。今夜はエッフェル塔をバックに花火を楽しもうと期待ワクワクです。。。おっと、その前にディナーを頂きましょう!何しろ明日の朝はもうマドリッドに向けて出発ですからね。豪華ディナーを。。。
『2000年』の電光掲示板が見えますかね?
今回は時間がありませんでしたので、パリの有名なレストランを予約していません。本来ならば『マキシム・ド・パリ』あたりに繰り出したいところですが、普通のレストランで頂くことにします。シャンゼリゼ通りを戻って行きますと、歩道に沿って沢山のカフェが並んでいます。カフェでも食事はできますが、出来ることならちゃんとしたレストランがいいですね。暫く歩きますと、ちょっとハイソなカフェに出会いました。お客さんの身なりもきちんとしているようですし、メニューを見ても300フラン程度のコース・ディナーが用意されています。何でも、アランドロンやジャンギャバンを始め、映画界の大スターがよくお忍びでこのお店に来るそうです。お店の名前は『F’s(フーケ)』と云いますが、店内にはそれらの映画スターが座った席にネームプレートが飾られているとか。。。ちょっと気が引かれます。でも何となくコース・メニューというのがイマイチな感じです。もっと面白いお店はないものでしょうか?
この短パンのおじさんはアランドロンではありませんよぉ。。。
更に歩きますと、とあるお店の前に長ーーーい行列ができています。行列の出来るお店には何かしら名物料理があるものです。テーブルを覗き込んでみますと、巨大なソーセージとキャベツらしき添え物の入った大きなお鍋がテーブルの上にデーーーンと座っています。別のテーブルでは、一抱えもあるこれまた巨大なガラスの器に盛られた氷の上に新鮮な魚介類がこれでもかと並べられています。お値段が幾らか知りませんが、こうなったら食べるしかありませんね。でもって、長ーーーい行列の最後尾に並びます。何時間待ったら入れるのでしょうかね?花火には間に合うのかしらん。。。と心配になってきます。
ちょうどタイミングが良かったのか、割と早く順番が回ってきました。さして広くない店内には小さなテーブルがぎっしりと詰まっています。私はあの巨大なソーセージと魚介類の盛り合わせを頂きたかったのですが、ウエイターさんに食べきれないからと窘められました。そうなるとやはり魚介類の盛り合わせですね!飲み物は?最初はビール、そのあと勿論白ワイン。。。ちょっと気取ってミネラル・ウォーターも。。。ビールを飲んでいるうちにお給仕のお兄さんが山盛りの氷と魚介類が並べられた巨大な器を抱えてやってきます。巨・巨・巨大ですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。。。
この蟹、結構大きいのですよ!ですから、器の大きさが分かるでしょう?
先ずは豪快に海老から頂きましょう!日本の伊勢海老を半分にカットしたような感じですが、殻の中は海老の身が詰まっています。凄いボリュームです。こういう時はチマチマ食べないでガヴァッとかぶりつくに限ります。『ア・・・ムッ・・・』、もう口の中は海老のプリプリした身で溢れんばかりです。時々白ワインを補給しながらやっと海老を食べ終わりました。いやーーー、満足ですね!
さあ、頂きますよん!
後はご覧の通り。。。ひとかけらの身も残っていません。。。
次は蟹に挑戦です。私は蟹が苦手で、自分から進んで食べることはないのですが盛り合わせで出てきたら仕方ありません。専用の殻割りと引っかき棒(正式には何と云うのでしょうね?)で甲羅からミソを取り出します。うーーーん、おいぴい!
ヒラメなら猫も寄り付かない程きれいに食べれるのですが、蟹はどうも。。。
盛り合わせの中には白い中くらいの大きさの海老が混じっていましたが、これがなかなかに美味ぴいのです(イカン、口の中に殻が刺さった)。夢中で食べている間に、何だかお腹の底からズンと突き上げてくるものがあります。地震かな?と最初は思っていたのですが、そのうちにドッカーーーン!という音も聞こえてきます。。。あ、ヤバイッ!!!時計を見ますと11時近くになっています。どうやらパリ祭を締めくくる花火が始まったようです。こりゃいかん。。。とお食事を終わろうかと思いますが、魚介類もワインもミネラル・ウォーターも沢山残っています。慌てて出ていくお客さんもいないし、未だ暫く大丈夫かな?とまた残りを食べ始めます。でも、ズンズン・ドッカーーーン。。。気が気ではありません。ようやっと食べ終わりました。急いでお勘定を済ませて外に出ます。入り口には未だ行列している人がいます。外に出ますとビルに遮られて何処で花火が上がっているのか見当がつきません。ウロウロと歩き回っていましたら、大勢の人達がゾロゾロ歩いてきます。そういえば、先ほどまで聞こえていた花火の音がしませんねぇ。。。とい云うことは、つまりですね、あのーーー、花火は終わってしまったということなのでしょうか。。。、と云う訳で、パリ祭の夜はあっけなく終わってしまいました。
旅の2日目になりました。今日からいよいよスペインです。その前に腹ごしらえをしておきましょう。ここのホテルは朝食込みになっていますので、レストランでビュッフェ・スタイルの朝食を頂きます。ホリディ・インほど豪華ではありませんが、結構な種類のメニューが用意されています。ついハムやベーコン、それにオムレツに手が出てしまいます。いいんですかぁ、そんなに頂いて。。。
今朝もタクシーでシャルル・ド・ゴール空港に向かいます。今度の運転手さんは男の方でしたが、そんなにスピードは出しません。それでも余裕タップリに空港に到着しました。チェックインしようとしましたら、早過ぎて未だカウンターは開いていません。こういう時の時間の潰し方は結構難しいものがあります。売店を見て回ってもこれから旅する身に必要なものは何もありません。ひとつ前のフライトに代えてもらおうとしたら満席でお断り。。。ま、先は長いし慌てることはありません。予定通りに行きましょう。。。
シャルル・ド・ゴール空港の待合室はいつ見ても超モダンですね。総ガラス張りですので昼間はとても明るく気分もウキウキします。
さあ、2時間半待っていよいよマドリッド行きの飛行機に乗り込みます。150人乗り位の中型のジェット機ですが、ラッキーにも窓際に座れました。お天気もいいし、暫しスペインまでの空の旅が楽しめそうです。。。
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (白) フランス: VIN D'ALSACE PINOT BLANC 1998
- 特に解説はありません。
『Vin D’Alsace』とありますから、レストラン特製のワインなのでしょう。注文する時には全く気にしていませんでしたが、お店の名前が入っているとなるとラベルの希少価値もグーーーンと上がります。あたりの視線も気にせず、ラベルを剥がしにかかります。ワインクーラーで冷やされていただけあって、ラベルは簡単にしかも綺麗に剥がれました。よちよち。。。
取り立ててどうのという味ではありませんが、何しろ豪華な魚介類と一緒に頂くのですから美味しくない筈はありません。でも、海老や蟹の身を取り出すのに夢中になってしまいますので、ワインの味は二の次になってしまうようです。
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