ネルハ・MESON LA CORNA





エステポナを出ますと、あたりの風景はいよいよコスタ・デル・ソルらしくなってきます。町には人が溢れ、道路もあちこちで渋滞しています。コスタ・デル・ソルと云いますと、白い砂浜の続く海岸と紺碧の海を思い浮かべますが、海岸だけが売り物ではありません。あちこちに超豪華なゴルフ場が点在しています。この暑さの中でゴルフをする人の気がしれませんが、ゴルフの好きな人には天国のようなところです。

エステポナから20分ほどでマルベーリャに到着です。マルベーリャは、東のトレモリーノスと並ぶコスタ・デル・ソルの2大リゾート地だそうです。確かに山裾を走る高速道路から見ますと、海辺に沿ってマンション風の高層ビルが林立しています。今日は頑張ってネルハまで行こうと思いますのでマルベーリャはパスします。今日の最初の訪問地であるミハスは、マルベーリャから更に20kmほど先のフエンヒローラから山道を登って行くのだそうです。とりあえず、フエンヒローラでN340を降ります。私には別にフエンヒローラで何か見たいとかいう気持ちはサラサラなく、単にミハスへ通じる道がここから出ているということで来ただけなのです。ところがこの町は道路が狭い上に人も車も異様に多いのです。たちまち車は町中の渋滞に嵌ってしまいました。方向転換もままならず、標識を辿ってようやくミハスへの道路を見つけたのは1時間も後のことでした。後から思うに、N340ではなく並行して山側を通るE15にしていたら簡単にミハスへの道に入れたのではないかと思いますが。。。

ミハスへ通じる道路に入りますと後は迷うことはありません。一本道なのです。ですが、結構急な坂道ですのでスピードはガタ落ちになります。後続の車にはせかされますが、シフトダウンしてもなかなかスピードが上がりません。あんまりアクセルを踏み込んだものでエンストを繰り返し、やっとのことでミハスの町の入り口に辿り着いたのはお昼を大分過ぎていました。ここがミハスかぁ。。。と、あたりを見渡しますが何となく観光地らしからぬ家並みです。どこが白い村なんでしょう。。。狭い道ですが、もう少し奥に進んでみます。おや、馬車がやってきます。段々と観光客っぽい人達も見えてきました。ミハスの白い家は村の奥の方にあるようです。大した距離は走らなかったのですが、ちょっと疲れました。車を適当な場所に停めてBARでちょっと一休みします。



BARで新鮮なオレンジジュースを飲みましたら元気が出てきました。さあ、観光しましょう。ちょっと歩きますと急に家並みがきれいになります。住宅もお店も真新しくて飾り付けにもセンスが感じられます。小さなスーパーを覗き込みましたら、ワインが棚に山のように並んでいます。きっとミハスワインなるものもあるかもしれない。。。と、期待に胸膨らませて帰りに寄ることにします。他の国ならそれでもよかったのですけどね。。。

ミハスの名物は、馬車とロバに乗っての観光です。といっても、乗っている時間は大したことはありません。通りを100mほど往復するだけのものですが、やはり観光客には人気があるようです。私も乗ろうと思いますが、なかなか空いている馬車が見つかりません。道が狭い上に、シエスタ(!?)のために自宅へ戻る人達の車でさながらラッシュ状態です。と。。。、すぐ近くで悲鳴と叫び声が聞こえました。何だろうと振り向きますと、路上に子供を抱えたおじさんが倒れています。その先をロバが脱兎の如く走り去っていきます。ロバ引きのお兄さんが慌てて追いかけましたが、ロバも必死です。お兄さんが懸命に手綱を引いてやっと止まりました。路上に倒れたおじさんと子供は幸いかすり傷で済んだようですが、子供の顔は恐怖で引きつっています。ロバといっても馬上。。。ではなくロバ上(何となくしっくりこない)からアスファルトの堅い路面に叩きつけられたのですから無理もありません。最初はロバに乗っての観光もいいかなぁ。。。と思っていましたが、こんなところで落馬。。。でなく落ロバ(何となくしっくりこない)して車を運転できなくなっては大変です。ここはおとなしく馬車に乗ることにします。



馬車に乗ってトコトコ進みますと、やがて広場に着きます。ここがミハスの村の中心(村心と云うのでしょうか?)のようです。広場の周りにはお土産物屋さんが軒を並べています。でも白い家並みは見えませんね。おっと、馬車はまたもと来た道を戻っていきます。ここで下ろしてよぉ!と言いたいところですが、馬車代の高さを思うと勿体なくて言えません。また元の場所に戻って今度は歩いて先ほどの広場に向かいます。そこまでしなくってもねぇ。。。



広場から小さな階段を上がったところに住宅地に抜ける路地があります。ここに来ますと家々の壁が何となく白くなってきます。ブティックとか観光地には似つかわしくないお店の並んだ通りを抜けますと、ようやく真っ白な家並みの続く場所に着きます。



単に白い家並みであれば、スペイン各地に見られます。その中でミハスが特に有名なのは、白い家々が坂道に沿って並んだ美しさにあるのではないかと思います。どの家も新しいということはないのですが、よく手入れがされているのです。真っ白い壁に掛けられた南国の赤い花籠が強い日差しで更に鮮やかさを増しています。ちょうどシエスタ時なのか、通りを歩いているのは観光客だけのようです。ふと見上げますと、両手に袋を下げたおばあさんが白壁の間の長い石段をゆっくりと登っていきます。写真でもよく紹介される『ミハスの白い村』の風景です。長い石段の先には緑の山と青い空が迫っています。白と緑と青、そして鮮やかなコントラストをなす赤い花。。。この世にこれ以上の美しさがあるのでしょうか。。。



石段の先は天国。。。ではありません。


石段を登って上から見下ろしますと白い村の印象はまるで違ってきます。どうも感激が生まれないのです。やはり、ミハスでは石段の下から白い家並みを見上げるに限ります。



何かゴチャゴチャしている。。。


ミハスは山の中腹にある村ですので、高台の建物からはフエンヒローラの町と紺碧の地中海を眼下に見ることができます。バルコニーから地中海を眺めながら、キンキンに冷やしたセルベッソや白ワインをグイッと飲むのも最高でしょうねぇっ。。。と想像していたら急に喉が渇いてきました。何しろ暑い!



ミハスの村の不動産屋さんで物件リストを見たら写真のような豪邸でも日本より遥かに安いのです。おまけにプールも付いている。。。


さてっと、さっき目をつけておいたスーパーに寄ってミハスワインでも買おうかなと思っていましたら何とお店が閉まっている!どうもシエスタの時間になったようです。ヒエーーーッ、残念!。。。



野菜屋さんは開いていたのですけど、カボチャを買ってもねぇ。。。


今回のスペイン旅行で一番楽しみにしていたミハスの白い村に行けて超ハッピーです。さてと、次は何処に寄りましょうかね?山道を下って今度はE15にすんなり入ることができました。ここからコスタ・デル・ソルの東の中心地トレモリーノスまでは20kmほどの道程です。N340に入っていたらトレモリーノスの町中に入って、そのまま泊まってしまったかもしれませんが、E15は少し山側を通っていますのでどうしようかなぁ。。。と考えているうちにそのまま通り過ぎてしまいます。次はコスタ・デル・ソルで一番の大都市マラガです。ここを通り過ぎますとネルハまでめぼしい町はありません。E15を下りてマラガの町に入っていきます。海岸沿いはまた違うのでしょうけど、町中はちょっと古めかしく感じます。交通量も多いので何となく長居は無用とばかり、ネルハへの一本道であるN340に入ります。マラガからは、E15とN340が合流したり分かれたりしますが、どっちにしてもネルハで一緒になりますのであまり気にする必要はありません。暫く山の中を走ります。ネルハまでは70km位でしょうか。。。

マラガまではコスタ・デル・ソルらしい観光地特有の華やかさが感じられましたが、マラガからネルハまでの道程はかなり単調なドライブになります。海岸沿いには小さな町が点在していて、沿道の風景はそれなりに変化に富んでいるのですが、疲れもあって楽しむ余裕がなくなってきたのでしょう。それに、マラガからネルハまでの道路にはサービスエリアが殆どありません。起伏に富んだ道をひたすら走るのみです。そうこうしているうちに、ようやく海岸の先にネルハの町が見えてきました。

ネルハは『ユーロッパのバルコニー』と呼ばれているそうです。町の中心が海に突き出た岩場の上にありますので、海を臨むバルコニーに例えたのでしょう。N340からネルハの町に入りますと、急にゴチャゴチャとした道になります。標識もよく分からず、町中をグルグルと回ってしまいます。ネルハには、『パラドール・デ・ネルハ』と『バルコン・デ・エウロパ』という2軒の3つ星ホテルがあります。パラドールにも気が引かれたのですが、明日はグラナダのアルハンブラ宮殿内にある豪華パラドールに泊まりますので、今夜は普通のホテルにしたいですね。という訳で、『バルコン・デ・エウロパ』を探すことにします。これ以上立て込んだ路地はない!と思えるような細い道を海岸の方向に進んでいるうちに、『バルコン・デ・エウロパ』の標識を見つけました!標識に従って車を進めて行きますと、何と地下の駐車場に入っていきます。どうみてもホテルの駐車場とは思えません。。。

しょうがない、車を降りてホテルの場所を確かめることにします。車のドアを開けますと外は猛烈な熱気です。ひーーーっ、暑いっ!地上に出てみますと、あたりは再開発地なのかどうか知りませんがおよそ観光地らしからぬ殺風景な光景です。勿論それらしきホテルも見当たりません。それでも少し歩きますと小さな通りにでます。通りの両側にはお店が並んでいます。これは期待できるかも。。。と更に進みますと広場に出ます。いろんな人がぞろぞろ歩いていますね。どうやらこの周辺はあまりにも道が狭いので車が通れないようになっているらしいです。それで車は先ほどの駐車場に置いて、そこから先は歩くしかないということです。



広場の横に超キレイなホテルがあります。これが『バルコン・デ・エウロパ』なのです。なかなか素晴らしいホテルですねぇ。。。空いてる部屋はあるかな?と多少不安な気持ちでフロントに行きますと、何と空いてる部屋があるんですね!間抜けな質問だとは思いましたが、『部屋にエアコンはありますぅ?』と聞きますと、わざわざ部屋まで案内して下さいます。ピッカピッカの廊下を進んで最上階の角部屋に案内されます。勿論エアコンは気持ち良く効いています。



部屋の窓からは紺碧の地中海を占有しているかのようなホテルのプライベートビーチでゆったりと寛ぐ人達が見えます。ひーーーん!あそこで泳げるっ!



左手には椰子の木に覆われた先ほどの広場と、遥か彼方まで続く海岸線が一望のもとです。ノー・プロブレムですね!早速泊まることにします。荷物?ちゃんとボーイさんが車からキャリアで運んで下さいますので心配ありません。



早速海水着に着替えてホテルのプライベートビーチで地中海の初泳ぎを楽しむことにします。昨年は海水着を持参しなかったばかりに、せっかくカンヌ・モナコ・ニースと云ったコート・ダジュールの最高のホテルに泊まりながら一度も泳ぐことはありませんでした。今年はちゃんと海水着を持ってきたおかげで、プールではありましたがトレドでもカルモナでも泳ぐことができました。でも、今度は地中海です!ホテルの部屋からはロビーを通らずに専用のエレベータで崖下の浜辺まで降りられます。バルコン・デ・エウロパは、ネルハの浜辺の一番グッドなところをプライベートビーチにしています。ちょうど湾曲した浜辺で、両側が岩場で囲まれていますので泳いでいる人は宿泊客だけということになります。浜辺には椅子とタイルが用意されていて自由に使うことができます。BARも勿論ありますので、喉が渇いたらよく冷えたセルベッソで潤すこともできます。テラスの先は直ぐ砂浜になっていますので、海に入るのに大して歩く必要もありません。では、早速海に入りましょう。チョト冷たいですね。。。



海は緩やかに深くなっていますので、岸辺から少し離れても大丈夫です。思い切って肩まで海に浸かります。そんなに冷たくないですね。海に入りますと、目の位置が水平線と同じになります。超キモチいいですねぇ!海ですから当然波があります。プールほどは泳ぎやすくありませんが、しばしゆらゆらと波に乗って浮かびます。コスタ・デル・ソルの海岸で泳ぐことは夢のまた夢でしたが、今こうやって泳いでいると思うと感無量ですね!岩場の方を見ますと、子供達が元気良く海に飛び込んでいます。どこの国でも子供は元気ですね。



地中海での初泳ぎを楽しんだ後はディナータイムです。早速町に繰り出します。バルコン・デ・エウロパにも地中海を一望できる素晴らしいレストランがあるのですが、たまには町のグッドなレストランでその土地の名物料理を食べてみたいですからね。



バルコン・デ・エウロパの外観です。アーチ形の窓のところがホテルのレストランになっています。なかなか眺めの良さそうなレストランでしょう!


駐車場から出て来るときに見つけた通りを歩いていきます。通りの両側にはいろんなお店が並んでいます。地元の方の日々の生活を賄うお店が多いのですが、観光客相手の露店も結構並んでいます。日も落ちて暑さもちょっとはしのぎやすくなったためか、親子連れも多いようです。日本だと晩御飯の後のお散歩になるのでしょうが、スペインではこれから今日何回目かのお食事タイムになる訳です。何を買うでもなくいろんなお店を覗いていきます。こういうのが一番楽しいですね。



この通りでは、毎日が縁日なのでしょう。


通りにはレストランも何軒かありましたが、あまり魅力のあるお店は見当たりません。ネルハあたりまで来ますと、そろそろ本物のパエーリャを食べたくなります。本当はパエーリャのお店はホテルの周辺に沢山あったのですが、せっかくなら本格的なレストランで頂こうと思った次第。。。そうこうするうちに通りに面した小さなレストランを見つけました。お店の入り口に置かれたメニューには確かにパエーリャの文字が見えます。なかなか雰囲気の良さそうなお店です。テラス席もありますので、賑やかな通りを眺めながらのディナーといきましょう!



隣のレストランも家族連れで一杯ですね。


『すみませーーーん、注文をお願いしますぅ!』『ハイハイ、何に致しましょう?』『えーーーと、パエーリャでしょう、それから。。。』『あのぉ、パエーリャは昼だけのメニューなんですよぉ。。。』『えっ。。。』今更お店を変える訳にもいかず、ここは早く済ませて2軒目を探そうと心に決めます。なるべく軽いお料理を。。。と思ったのですが、悲しいかなメニューが読めません。とりあえずスープと舌平目のムニエルを注文します(変だな、どうして注文できたのだろう?)。お魚料理ならカヴァか白ワインといきたいですね。ワインリストをチェックして、スペインでは珍しいのですがお値段も手頃なシャルドネを注文します(ワインリストなら読めるもんね!)。最初に出てきたのは『Sopa de ajo(ソパ・デ・アホ)』という名前の、ニンニクと溶き卵とパンのスープのようです。勿論、オリーブ油もたっぷりと入っているのでしょう、結構ギトギトした感じのスープです。でも『アホのスープ』とは読んでも私のことではありませんよ!



アッチッチ!郷ひろみさんもビックリ!これが煮えたぎった油のような状態で出されるものだから熱いの何の。フーフー。。。


次は舌平目のムニエルです。日本でしたら高級なお料理なんでしょうけど、ここでは単なる雑魚みたいに安いですね。舌平目とは云っても、とても肉厚で食べ応えがあります。でも、フライドポテトはちょっと合いませんねぇ。。。



お隣のテーブルではお子さん連れのご夫婦がディナーを楽しんでおられます。と。。。何やら真っ黒なお皿がテーブルに置かれます。湯気が立ち昇ってニンニクのかぐわしい香りが漂ってきます。おいちそう!早速お店の方に『アレ頂戴っ』と追加オーダーを出します。ほどなく私の席にも黒い貝を山のように盛ったお皿がきました。ムール貝をオリーブ油とニンニクで炒めたシンプルなお料理のようです。普通、ムール貝は冬場のメニューに載りますが、ここでは真夏でも頂けるようです。もう舌平目はそっちのけにしてムール貝にかぶりつきます。おや、お隣のお父さんはムール貝の殻を外して、それをスプーン代わりにして器用に中身を取り出しています。私も真似してみまするに、とても簡単にしかもきれいに貝柱と身がとれます。それを貝殻のスプーンにのせて口のところに持っていき、ツルリと飲み込むのです。手はベタベタになりますが、ニンニクの香りの効いたムール貝は最高の味です。もうシャルドネがいけるいける。。。



手を洗ってから撮らなくていいの?


結局、スープと舌平目とムール貝を食べたらお腹が一杯になってきました。ちょっと腹ごなしにと、またまたお店を覗きながらホテルの方に戻っていきます。確かにホテルの周辺にはパエーリャを売り物にしたレストランが多いようです。もう11時近くになっていますが、どこも満席の盛況です。やっと席を見つけて座りましたらパエーリャの注文は締め切ったとか。。。

私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(白) スペイン: JAUME SERRA CHARDONNAY (1999)

CHARDONNAY de nuestros vinedos de la finca Santsuies de La Juncosa de Montmell y fermentado en barricas bordolesas nuevas de roble americano durante 20 dias a 18℃, con una crianza de 4 meses sobre sus propias lias y posterior envejecimiento en botella.

NOTA DE CATA: Color amarillo pajizo brillante con aromas de frutas tropicales, vainilla y humo. En boca es balsamico, amielado, armonioso y, redondo y con un final de boca largo y muy persistente.

ここは軽く済まそうと思っていましたので、メニューの一番最初に出ていたお手頃な値段のシャルドネを選びました。

スペインにシャルドネはあまり似合いませんね。私はスペイン産のシャルドネは殆ど飲んだことがありませんが、確かにカタルーニャ産のワインとあります。でも、スペイン的な特徴はあんまり感じませんでした。。。











戻る