バロセロナ・スペイン村
スペイン村
1929年の万博のためにつくられた、スペイン各地にある歴史的な建築物を集めたテーマパークです。マドリッドのマヨール広場やコルドバのパティオなど、各地方の名所が再現されています。ミニチュアでなく、家屋、路地、広場など、殆どが実物大の大きさです。各地方の特産品を売る店では、手作りの工芸品が実演販売されていますので、買い忘れたお土産をここで求めるのもいいでしょう。また、毎月内容が変わるアトラクションが日曜日に行われる他、オーディオ・ビジュアルで『バロセロナの体験』もできます。
昨日はガウディの足跡を辿って、バロセロナの名所であるグエル公園とサグラダ・ファミリア聖堂を見学することができました。それに、本場の闘牛を堪能した上に、ディナーでは超美味しいパエリアに舌鼓を打ち、大満足の一日でした。疲れましたが、その分よく眠れたせいか目覚めはスッキリ爽やかです。今日は特にこれといった予定もありませんので、『地球の歩き方』を参考にしながらバロセロナの街をゆっくり回ろうと思います。おっと、その前にブレックファスト。。。いや、デサユーノを頂きませんとね!
朝食はホテルのレストランで頂きます。ブッフェ・スタイルですが、パラドールのメニューと比べますと豪華さの点では少し見劣りします。でも、そこは山・野・海の幸が豊富なカタルーニャのこと、素材は新鮮この上なく、どのお料理も超美味しそうです。それに、巨大な焼きプリンなどカタルーニャの名物料理もあります。いつものように生ハムから始まり、オムレツとかソーセージとか、ガバァチョとお皿に盛り、積み木崩しの要領でパクパク片付けていきます。
果物・野菜も新鮮で美味しそうです。二皿目は少し控えめに盛り、野菜・果物を別の皿に盛ります。これで今日一日のエネルギーは充分に補給されました。さあ、出発しましょう。
スイカの手前の焼きプリンが窮屈そうです。。。
ホテルから一歩外に出ますと、夏の強い日差しに一瞬たじろぎます。ですが、ランブラス大通りの中央にある歩道を歩きますと、さしもの日差しも木々の緑で遮られ、むしろ心地よく感じられます。ランブラス大通りには、バロセロナっ子の胃袋であるサン・ジュセップ市場とかチャンピオンというスーパーがあります。食料品やワインを調達してもいいですし、その必要がなかったら覗いてみるだけでも楽しいひとときが過ごせます。
ランブラス大通り
ランブラス大通りは、バルセロナ市の中心であるカタルーニャ広場と港に面するコロンブスの塔を結ぶ目抜き通りです。辞書には『水の流れ跡』と出ていますが、この通りの下にはかって旧市街に水を供給した水路があったということです。通りの両側には名物の花屋や本屋の他に、南国から来た珍しい小鳥や小動物を売る店やロテリア(宝くじ)の売店などが軒を連ね、道行く人の足を止めさせます。幾度か繰り返された戦争の只中でもこの通りから花と本が消えることはなかったということがバロセロナっ子の誇りです。少々歩き疲れたら、通りの脇に置かれたベンチに腰をかけて道行く人を眺めるのもランブラス通りの味わいのひとつです。パリのシャンゼリゼ通りを歩く通行人のようにとりすますこともなく、思い思いに散歩を楽しんでいます。土曜日・日曜日ともなりますと、民芸品を売る店や大道芸人達が集まってきて、ますます賑やかになります。観光客や家族連れ、老人、学生、失業者、ジプシー、それにスリやかっぱらいのたぐい。。。まるで人間の見本を見ているようです。この賑わいは夏なら深夜過ぎまで続きます。この通りは買い物をするというより、そぞろ歩きを楽しむのに適しています。ランブラス大通りに面したBARやレストラン、衣料品店や土産物屋などは他の場所に比べますと概して割高です。
ランブラス大通りを海岸の方角に向かって真っ直ぐに歩きますと、港の入り口に巨大なロータリーがあり、その真中に鉛筆を立てたような細長い塔があります。これがバロセロナの名物であるコロンブスの塔です。その先には遊覧船の船着場があります。また、船着場の横の長い桟橋を進みますと、ショッピングセンターやレストランの入った大きなビルがあります。港を行き交う船を見ながら、ここのレストランでランチを頂くのもいいですね。
コロンブスの塔
コロンブスの塔は、ランブラス通りの終点となる大きなロータリーの中心に立っています。高さ50mの塔のてっぺんには、コロンブスの像が立っていて、左手にはアメリカ土産のパイプが握られています。1888年にバロセロナ万博を記念して建てられたものです。塔内にはエレベーターがあり、上に登りますとバロセロナ港やランブラス通りを見渡せるようになっています。
でも、『地球の歩き方』によりますと、遊覧船で堤防の先まで行けば美味しいシーフードのレストランがあるそうです。地中海を眺めながらの新鮮な海の幸のランチに白ワイン!これは何が何でも行かねばなりますまい。。。
ゴロンドリーナ号
コロンブスの塔の前にある船着場から『ツバメ号』という名前の船が20分おきに出ています。堤防にあるシーフード・レストランまで行きますので、のんびりと食事を楽しむのもいいでしょう。また、『ゴロンドリーナ・ティマール号』という遊覧船もあり、こちらは1時間20分かけてオリンピック港、ボガデル海岸、マルベーリャ海岸を巡ります。潮風に吹かれながら、バロセロナの街を海から眺めるのもまたおつなものです。
今日は月曜日ですので遊覧船は空いているかと思ったら、殆ど満席でした。2階にあるデッキ席に腰を下ろします。何だかやけに子供が多いですね。どうも小学校の課外授業のようです。生徒達は開放感で好き勝手に動き回り、頭にスカーフを巻いた先生は秩序を保とうと声を枯らします。それでも子供達はキャアーキャアー、ワーワー大変な騒ぎです。やがて遊覧船は岸を離れ、港内を巡るミニツアーに出発します。港には地中海観光クルーズの豪華客船が錨を下ろしています。船は10階建てのビルにも相当する大きさです。コンテナ埠頭には日本の貨物船も停泊しています。穏やかな海風が心地よく、つい眠ってしまいそうになります。30分ほど経ったでしょうか、遊覧船は堤防横の小さな船着場に接岸します。堤防の上には茶色の建物が見えます。あれがシーフードのレストランなのでしょうか?でも、あんまりきれいではないですね。。。それに、ランチ時なのにここで下船する人も殆どいません。ヘンだなぁ。。。とは思いましたが、シーフードの魅力には勝てません。『降ろして下さーーーい!』
一緒に船から降りた乗客はほんの数人です。なんだか不安ですねぇ。こんなところに島流し(堤防ですから一応陸続きですが)にされたのではたまったものではありません。念のために船員さんに次の船は何時来るのか訊いてみます。1時間後だそうです。ふひょーーー。。。でも、シーフードの魅力には勝てません。船着場から堤防の上に上がります。レストランまでは50m位の距離なのですが、遠目に見ても人影がまばらです。何だかヤナ予感がしますねぇ。。。
レストランに近づいていきますと、そこには猫1匹いません。。。と云いたいところですが、何故か4−5匹の猫ちゃん達がたむろしています。一見して野良猫のようです。そこにオートバイに乗ったおじさんがやって来ました。手には何か袋を持っています。おじさんは猫ちゃん達のところに行き、袋の中の残飯を猫ちゃん専用の食器に入れます。どうやら、『バロセロナ野良猫を救う会』のメンバー(会長?)のようです。それはどうでもいいのですが、よく見ますとレストランへの階段にはフェンスで囲いがしてあります。2階の窓の様子を見ても人気(ひとけ)がありません。レストランならとっくに開店している時刻です。もう間違いありません。もうこのレストランは営業していないのです。はぷーーー。。。
さて、どうひまひょう。。。次の遊覧船が来るまで50分近く待つのは時間が勿体ないですね。タクシーでも来てくれればと思いますが、何もないこんな堤防の先まで来る筈もないしな。。。と半ば諦めていましたら、向こうからタクシーが。。。天の助けとはこのことです。タクシーの乗客が降りるのを待ちかねて運転手さんに声をかけます。『あそこのロープウエイの乗り場までいってくれませんか?(←単に指差しただけですけど)』。ラッキーなことに、運転手さんは簡単にOKしてくれました。『あそこね?』、『そうそう』。運悪く、ロープウエイの乗り場と同じ方角に先ほど遊覧船から見た地中海観光クルーズの豪華客船が停泊しています。タクシーはロープウエイの乗り場の手前で大きく方角を変え、豪華客船の方に向かって走っていきます。『運転手さん、違うってば。。。』。結局、大回りしてロープウエイの乗り場に着きました。それにしても、高い塔ですねぇ。。。
ロープウェイ
遊覧船乗り場から港へと歩いて行きますと、『Torre de Jaume T』という塔が立っています。この塔は、バロセロネータとモンジュイックの丘にあるミラマール展望台を結ぶロープウエイの中間点になります。この塔からは、片方に地中海、もう片方にはバロセロナの街が見下ろせ、特に日没時には最高の眺めとなります。
遊覧船でさえあんなに込んでいたのだから、ロープウエイも押すな押すなの盛況だろうと思っていましたら、乗客はドイツから観光に来たという若者が4−5人いるだけです。行列どころか、待つこともなく乗り込めます。それにしてもこのロープウエイ、何だか安定が悪いですねぇ。。。ゆらゆら揺れながら進みだします。ひよ〜〜〜、高い!ロープウエイは風の強い日には運休するそうですが、この不安定さと高さを考えたら当然でしょう。チョー怖。。。
ビルの隣に建っている塔が中間点の『Torre de Jaume T』です。その先に見える丘が『モンジュイックの丘』になります。
窓から下を見ますとコロンブスの塔が見えます。その先にはバロセロナの市街が広がっています。サグラダ・ファミリア聖堂の塔も見えますね。いやーーー、凄い眺めですねぇ。
7−8分でしょうか、空の散歩を楽しんだ後でモンジュイックの丘の中腹にあるミラマール展望台に到着します。ここの展望台も素晴らしい眺めなのですが、どうせなら丘のてっぺんまで登りたいですね。ちょうど通りかかったお巡りさんに、丘の頂上へ行くゴンドラの乗り場を訊ねます。何でも、700mばかし離れたところにゴンドラの発着所があるそうです。暑い中大変ですが歩いていきましょう。。。
歩けど歩けど目指す発着所は見当たりません。そのうちにあたりの様子は段々と下町っぽい雰囲気になってきます。人通りも少なくなり、ちょっと不安になってきます。ちょうどその時、坂の上から仲の悪そうなご夫婦が下りてきました。この際相手のことは構っていられません。『スミマセーーーン、丘の頂上に登るゴンドラの発着所はどこにあるのですかぁ?』。私はこの時まで、ロープウエイとゴンドラとケーブルカーの違いがよく認識できていませんでした。運悪く、ちょうどこの近くにその3つの乗り物があったのです。スペイン語でこの3つをどのように言うのかわかりませんでしたが、ご主人の方は奥様をほったらかしにして一生懸命説明しようとしています(ちょうどいいタイミングだったかもね)。辛抱強く聞いているうちに、この坂を登ったところに発着所があるらしいということが分かりました。お礼を言って早速坂を登り始めます。あの後、ご夫婦はどうなったのでしょうか。。。
急な坂道を登っていきますと、寂しい公園のようなところに出ます。ますます不安になりながらも更に登りますと、突然視界が開けて大きな通りに出ます。やっと車が行き交うようになりました。ちょっと離れたところにゴンドラの発着所が見えます。ヤレヤレ。。。(尚、地下鉄2号線と3号線のPALAL−LEL駅からモンジュイックの丘へ登るケーブルカー(フニクラ)が出ています。5分位でゴンドラの発着所まで行きますから、ロープウエイを使わなければこちらの方が余程便利なようです。)ゴンドラは4人乗りの小さなカプセルになっています。向かい側の乗客と膝がくっつきそうになりますが、この際お互い我慢しましょう。でも、このゴンドラもかなり不安定ですね。不安定な上に高度も結構あります。足元に木々のてっぺんが見え、何となく足の裏がムズムズする感じです。
ゴンドラに乗ったまま途中の中継所で向きを変え、やがてモンジュイックの丘のてっぺんに到着します。丘の上は広場になっていて、あちこちに展望スポットがあります。お天気もいいし、バロセロナの市街と地中海が全て見渡せます。その中でもサグラダ・ファミリア聖堂は異彩を放ちます。やっぱり、サグラダ・ファミリア聖堂はバロセロナのシンボルですね。
広場の中央には要塞のような巨大な建物があります。昔はお城だったらしいのですが、今では軍事博物館になっています。面白そうなので中に入ってみようとしましたが、何処にも入口が見つかりません。どうも月曜日は休肝日。。。じゃなくて、休館日のようですね。最初で最後になるであろうバロセロナ市街の眺望を充分に堪能した後で再びゴンドラに乗って丘を下ります。先ほどの大通りに出ましたら向こうからバスがやってきます。バスに乗るのも面白いですね。運行図をチェックしますとスペイン村まで行けそうです。ラッキー!早速バスに乗り込みます。えーーーと、8つ目の停留所ね。。。
バスはガラ空きということはありません。停留所に停まるたびに何人かが乗り降りします。バスの運賃は地下鉄とほぼ同じですから、バロセロナの市民にとっても日常の交通手段として欠かせない存在になっているようです。バスはモンジュイックの丘をぐるりと回るようにして市街地に下りていきます。何しろ、スペイン村がどんなところか皆目見当がつきませんので、バスが停留所を通る度に『ひとーーーつ、ふたーーーつ、。。。』と数えていきます。モンジュイックの丘には、1992年に開かれたバロセロナ・オリンピックのメイン・スタジアムがあります。そういう訳で、このあたり一帯は大規模な公園のような雰囲気です。おっと、スタジアムを通り過ぎたところでスペイン村が見えてきました。何故スペイン村と分かるかといいますと、入口があのアビラの城壁(ここをご覧下さい)を模しているからです。
スペイン村は、愛知県・犬山市にある明治村のような感じだと思えばいいでしょう。スペイン各地にある様々な建物が全部で100以上復元されています。明治村と違うところは、やたらとレストランやBARが多いことです。勿論、スペイン各地の名産品が売られていたり、工芸品の実演などがあったりしますので、こういう方面に興味のある方にとっては面白いかもしれません。私?例によってワイン探しです。どうせならスペイン中のワインを揃えて頂きたいものだと、場内を歩き回ってようやく小さなワイン屋さんを見付けました。でも、あんまり珍しい銘柄はありません。止むなく、かなり割高だったのですが、日本でもよく見かけるトーラスワインを買い込みました。もう私のバッグははちきれんばかりに膨らんでいますので、このワインが入るかどうか心配です。ま、そんなことを考えても仕方ないし、ホテルに戻ることにしましょう。
スペイン村から最寄の地下鉄駅エスパニア駅までは10分ほど歩きます。バロセロナの旧市街地とは違って、ひどく斬新なデザインのホテルやお役所やコンベンション・センターなどの建物が溢れています。その中でひときわ異彩を放っているのがカタルーニャ美術館です。私はいい加減疲れていましたので地球の歩き方で確かめなかったのですが、結構素晴らしい美術品が展示されていたようです。ワイン博物館なら立ち寄ったのでしょうけど。。。
カタルーニャ美術館
モンジュイック丘の正面に堂々と建つのがカタルーニャ美術館です。中世のキリスト教美術と聞くとちょっと敬遠したくなる人にもとにかく訪れて欲しい場所です。といいますのも、このように沢山の中世美術の傑作を一度に見ることのできる美術館は、世界中どこを探しても見つからないでしょう。なかでも注目したいのは、カタルーニャ地方に発達したロマネスク美術の作品です。ピレネー山麓各地に点在する小聖堂から集められた壁画が何室にもわたって展示されています。しかも、各部屋には作品が残されていた元の教会内部が再現されていて、本来こうした壁画は神の栄光を称えるために描かれたことを実感させてくれます。タウイのサン・クリメン聖堂の『全能のキリスト』やサンタ・マリア聖堂の『聖母子』の壁画はとりわけ重要です。壁画の外にも、祭壇画、あるいは木彫りの聖母子像や磔刑像のコレクションがあり、これも見逃すことはできません。素朴ながら強い表現性を感じさせてくれる作品ばかりです。
さて、地下鉄に乗ってホテルに戻りましょう。時刻は夕方の4時を回っていますが、まだまだ日は高く、ディナーまでにはもう少し遊べそうです。何処に行きましょうかね?
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (赤) スペイン: TORRES CORONAS (1998)
- Gastronomia: Servir a 17 - 18℃. Ideal para acompanar las carnes, los estofados, las albondigas y la tradicional paella. Insustituible con los quesos cremosos.
Variedades: Tempranillo (86%) y Cabernet Sauvignon (14%).
Nota de cata: Color cereza bien cubierto con suaves tonos teja. Elegante aroma con buen equilibrio entre las notas frutales de pequenas bayas negras (arandanos), un atisbo de regaliz y los clasicos matices especiados del roble. Paladar de agradable estructura, con nobles taninos varietales. El vino evolucionara favorablemente en botella en los proximos anos; aunque ya se aprecia la fina sedosidad adquirida a lo largo de su crianza.
Crianza: Despues de su elaboracion ha permanecido alrededor de 12 meses en barricas de roble americano.
Origen: El nombre de la familia Torres aparece en la historia del Penedes desde el siglo XVII. Nuestros vinedos ocupan hoy 1300 ha, seleccionadas entre los mejores pagos y climas de la region.
石造りの狭い建物の中に、そんなに数は多くありませんがワインが並べられていました。なるべくカタルーニャ地方のワインと思ってラベルをチェックしていましたら、どうもこのワインはバロセロナの近郊で造られたようです。日本でもよく見かけるポピュラーな銘柄ですが、ここはひとつ記念に買っていきましょう。
私は平凡な味を期待していたのですが、このワインは濃厚なコクと深い味わいでビックリする位の美味しさでした。カタルーニャのワインは殆ど飲んだことはありませんでしたが、このようなワインであればもっともっと試してみたいものです。それとも、1万kmを大事に大事に持ち帰りましたので、私の愛着がこのワインの味を変えてしまったのでしょうか。。。
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