麻布十番・ザ・酒ヤ
麻布十番は、外苑東通りによって南北に分断されています。といっても、38度線ではありませんので日本人も外国の方も自由に往き来することができます。そういう訳かどうか知りませんが、麻布十番には外国の方が多く住んでおられるようです。納豆や漬物を好物とし、殆ど日本人に同化してしまったような方は別として、短期駐在の外国の方にとって一番切実な問題は食料品の調達でしょうね。最近では普通のスーパーでも外国の品が多く入っていますが、食べ物となるとまだまだのようです。でもそこは沢山の外国の方がお住まいの麻布十番のこと、青山の紀伊国屋や広尾の明治屋にも負けない高級スーパーがあるのです。名前はニッシンというのだそうですが、外国の方が利用されるスーパーであれば、当然ワインも豊富にある筈。。。前回はニッシンの場所が分からなくて麻布十番商店街の散策に終わってしまったのですが、今回はちゃんと場所を確かめて再挑戦です。
前回はピッカピカの南北線で行ったのですが、今回はバスで行くことにします。都議選のあった日曜日、初めての投票(そうなんです、どういう訳か今まで都議選には縁がなかったのです)を済ませ、近くのバス停でバスを待ちます。ここには等々力始発で東京駅南口終点の距離の長いバス路線があります。都内のバス路線で一番長い距離を走るのは何でしょうね?武蔵境から新宿駅西口行きの小田急バスが一番かなと思っていたのですが、この等々力から東京駅南口までのバスも結構な距離を走ります。私も暇ではないもんで(さあ、どうかな?)等々力から東京駅まで乗ったことはありませんが、乗り換えなしに都心へ出れるのは確かに便利です。このバスに乗って赤羽橋で下車すれば、麻布十番までは歩いても大した距離ではない筈です。この路線は都営バスと東急バスが運行しているのですが、全く同じ道を走るのに運賃が10円違うのです。どっちのバスが来るか分かりませんので、とりあえず今日の運勢を占おうと都営バスに賭けて百円玉を2つ用意しました。あれ、東急バスです。えーーーと、あと10円ね。。。
このバスに乗りますと、途中目黒駅や八芳園を通りますので変化に富んだ都心の景色が楽しめます。乗り降りの乗客の人達を眺めていても、それぞれの人生模様が見えてなかなか興味があります。老人パスを持った紳士、2人分の料金を払うカップルの若い女性、携帯電話で何やら盛んに話しながら運転手さんからバスカードを買おうとする外国の人、等々。。。
バスは慶應大学の裏門と表門をぐるっと回って,やがて赤羽橋のバス停に到着します。ここから麻布十番までは歩いて5分位です。外苑東通りに沿って歩けばニッシンは直ぐに見付かった筈なのですが、つい手前の裏道の方を選んでしまいました。のんびりと歩いていたら、途中の路地の奥にチラッとお店らしきものが見えます。でも、あまりにも小さそうなのでそのままパス。。。麻布十番の交差点に着きましたが、ニッシンには出会えずじまい。。。はてどうしたものか?と、ひょと交差点の角にある交番の地図を見ますと、一の橋の方角にニッシンの場所が書いてあります。とりあえずそちらに歩いて行きましたが、どうもそれらしいお店は見えません(もうちょっと先にあったのですが)。お巡りさんに確認する程のものでもないし、ひょっとして先ほど見かけた路地の奥のお店かと思って裏道を引き返してみます。さっき通り過ぎた路地を入ってみますと、お店の前に沢山の商品を並べた木箱が見えます。これがニッシンでしょうか?麻布十番にお住まいの外国の方が利用するにしては、やけに小さなお店ですね。。。近づいてみますとお店の大きさには似合わず、結構お買い物の人の出入りはあります。それに、表に出された木箱にはお菓子(ここのチーズクラッカーは100円ながらとても美味しいです!)とか缶詰なんかが入っていて超お買い得ですね!狭い入口からお店の中に入りますと、これはビックリ!小さなお店に似合わないようなワインの品揃えです。それも千円とかの大衆ワインでなく(そういう安いワインもあるにはありますが)、何万円もするような高級ワインが無造作に棚に置かれているのです。なかなかに素晴らしいセレクションです。でも、入口に並べてあった超安いワインにも引かれるぅ。。。
私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。
- (赤) イタリア: LACRYMA CHRISTI DEL VESVVIO DOC ROSSO (1999)
- 『ラクリマ クリスティ デル ヴェスヴィオ DOC ロッソ』は、カンパーニャ州産の原産地統制呼称格付け(DENOMINAZIONE DI ORIGINE CONTROLLATA)の赤ワインです。肉を使用したパスタ料理、肉料理全般に良く合います。アリアニコとピエディ・ロッソという葡萄品種から造られています。16℃−18℃が飲みごろです。辛口度数は5段階中の4です(つまり辛い)。
ボトルの首に次の紹介文が括りつけてありました。
ラクリマ・クリスティでお馴染みのフェウディ・ディ・サン・グレゴリオ社は、現在イタリアで最も注目されている南イタリアのカンパーニア州の新鋭ワイナリーです。『ラクリマ・クリスティ』とは『キリストの涙』という意味です。サタンの仕業で荒れ果てたナポリの町をキリストが見て嘆き、流した涙の後に葡萄の樹が育ったという伝説から名付けられたワインです。このワインは、とても濃い色調とエレガントなフルーツの香り、ヴィンテージから2−3年保たれるフレッシュな酸、そしてしっかりとしたタンニン(渋味)と果実味が特徴です。味わいのあるお料理に合わせてお楽しみ下さい。
(ハーイ!)
このワインは大分前に飲んだことがあります(ここをご覧下さい)。ザ・酒ヤさんの宣伝文句では定価2−3千円のワインとありましたが、確かにその通りです。ラベルは違うものの驚くべき安さですね。
これが自由が丘で飲む最後のワインになりました。ラクリマ・クリスティではありませんが、お別れの涙がワインになったのかもしれません。それにしても、この涙は物凄く濃いですね。カンパーニャ州の赤ワインなのですが、シーフード主体のナポリの雰囲気からは想像もできません。ちょっと洗練されていない面もありますが、その分南イタリアらしい感じがします。出来うれば、冬のナポリを訪れて肉料理と一緒に頂きたいワインです。
- (赤) 南アフリカ: SAXENBURG GRAND VIN ROUGE
- 『グランバンルージュ』は、フランス産の葡萄(シラー、カリニャン、サンソー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン)を約70%、南アフリカ産の葡萄(サンソー、カベルネ・フラン)を約30%の割合でブレンドさせた最初のフランスと南アフリカのブレンドワイン、グランバンルージュです。ミディアムボディでフレッシュかつフルーティなバランスの良いワインです。
ラベルからして南アフリカ産との印象を受けます。超安いには違いないのですが、『グラン・ヴァン』とくれば妙に高級感がするもんです。それに、フランス産の葡萄と南アフリカ産の葡萄をブレンドしているとかで、どんな味がするのかも興味が引かれます。買ってみましょう。。。
フランス産の葡萄と南アフリカ産の葡萄をブレンドするのはどんなものでしょうかね?北半球と南半球では気候も収穫の時期も違うしで、ちょっとミスマッチな気がします。前置きはそれ位にして、早速味わってみることにしましょう。色は明るいワインカラーをしていますね。ふーーーむ、味は確かにミディアムボディの感じですが、どうも南アフリカ産の力強い特徴がないようです。。。ま、割と飲みやすいワインですので、暑い日でもそんなに抵抗なく頂けます。鰻なんかと一緒に頂いたらいいかもね。。。
This concept wine reflects the old world charm and elegance of France combined with the new world vibrance of the cape. A wine to enjoy at any time.
- (白) フランス: OGIER LES COLLINES BLANC
- 『オジェ・レ・コリン・ブラン』という名前の白ワインです。特に解説はありません。
お店の入り口には3種類の安いワインが棚に並べられてありました。上段には2−3千円のワインが980円で、中段には選り取り3本で2千円のワインが、下段にはバラ売りで500円以下のワインが並べられていました。この白ワインは一番安い下段の中の1本だったのですが、見た目は普通のワインです。外れでも別に後悔なんかしません。買いましょう!
ザ・酒ヤも確かに安売りのお店ですが、大崎駅西口にある『ユータカラヤ』は、私が今までに出会ったスーパーの中で一番の安売り店ではないかと思います。西口にはあまり住宅がない上に、駅の反対側には大崎ニューシティがあって、ダイエーを始めとする沢山のお店が入っています。かなり不利な立地条件をカバーする意味もあるのでしょうが、それにしても何から何まで安いっ!お店の外に溢れた野菜・果物の数々。。。何という安さかな!です。お店の中に入りますと、お肉の売り場、お魚の売り場がまた安いっ!でも、あれもこれもと片っ端から買い物篭の中に入れていたら。。。買い過ぎた。。。
野菜売り場の中に『苦瓜(ニガウリ)』がありました。沖縄では『ゴーヤ』とか言うらしいのですが、私も子供の頃に野菜炒めのようなのを食べたことがあります。ちょっぴり苦いながらもシャキシャキした歯ごたえは、夏の暑い時期に食べると食欲を増したものでした(←小さい頃から夏バテによる食欲不振など無縁でしたが)。懐かしくなって久しぶりに食べてみようと思いましたが、その料理方法が分かりません。沖縄で食べるくらいですから、豚肉と一緒に炒めたらいいだろうと思って、苦瓜を胡瓜の要領でザクザクと輪切りにします。おや、苦瓜の中には種らしきものが入っていますね。。。それに、綿のようなものも。。。えい、面倒とフライパンにガバッと入れて豚肉と一緒に炒めます。苦瓜をちょっと厚く切ったせいか、なかなか炒まりませんね。豚肉は早くも焦げ目が付き始めています。あせってガスを切ったもので、豚肉は焦げすぎ、苦瓜は半焼けになってしまいました。種はこんがり焼けたのですが、硬くて食べられたものではありません。綿はブヨブヨしてこれも食べられません。肝心の身の部分は炒め足りずに半生の状態で食感はサイテー。。。輪切りがまずかったのでしょうか?
お肉の売り場であまりの安さについ買い込んだのが500gパックの生ハム。。。小山のような量ながらもお値段は格安!久しぶりにパンを焼き、生ハムのマリネと一緒にこの白ワインを頂くことにしました。ちょっと脂身が多いものの、この生ハムはなかなかの美味です。それにこの白ワインは超安かったものの、なかなかにいい味をしています。ロワールの白ワインの味といったら当たらずとも遠からずの感じです。長いこと漬け込まれた梅酒のように、ちょっとトロッとした重口の豊かな味です。生ハムのマリネとパンと白ワインがあまりに合うもので、ついつい全部食べてしまったら夜中になって咽が渇く渇く。。。その都度ゴクゴクと麦茶を飲んだらお腹の中でパンが膨れてパンパン。。。生ハムはほどほどに食べましょうね。。。(←あなたに言われたくはないっ!)
- (白) アルゼンチン: TORRONTES DON DAVID MICHEL TORINO (1998)
- 『トロンデス ドン ダヴィッド』という名前の白ワインで、完熟フルーツの味わいがあります。次の解説が添えられています。
This grapevine variety, only found in the north of Argentina, is elaborated with selected Torrontes grapes harvested in the best conditions in our vineyards in Cafayate, Salta. It has a strong and pleasant aroma.
フルボトルのワインは容量が750ccと決まっていますが、ボトルの形によって中味が多く見えたり少なく見えたりします。多い分には得したように思えるのでいいのですが、同じ容量でも少なく見えると何か損をしたように思えます。このワインのボトルはガラスが厚いのか、他のワインのボトルよりも一回り大きく見えます。だから買ったという訳ではないのですが。。。
このワインも安かったのですが、味はなかなかのものでした。白ワインの中には水のように味の薄いものもあるのですが、これは芳醇でフルーティな濃い味をしています。さすがにアルゼンチン産のワインです。味もいいですけど、余計な雑味がなくスッキリしていて質の高さを感じます。こういうワインを飲んでいますと、自然と幸せな気持ちになってきます。この白ワインは、きっとアルゼンチンから幸せを運んできたのでしょう。。。
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