渋谷・やまや





やまやさんは宮城県塩釜市を本拠地にして、東日本の至る所にワイン店を展開している巨大ディスカウント店(単に安いだけではないのですが)としてつとに知られています。東京地区には、西新宿(ここをご覧下さい)と東池袋に2店(池袋西店はここをご覧下さい)、それに赤坂(ここをご覧下さい)にお店があります。どのお店もあまりに大き過ぎて仰天してしまいますが、そのワインの品揃えたるや凄いものです。ところで、インターネットを見ていましたら何と渋谷にもお店があるそうな!案内の地図を見ますと、ハチ公前広場からガードをくぐって宮益坂をゆるやかに登って、丁度国道246号線と交わるところにある国民銀行を左に曲がって直ぐのところにあるようです。

渋谷駅からは、東口の都営バスの停留所が並ぶ広場の上に渡した空中回廊を通って、東急文化会館の横を抜け、飲食店が並んだ路地から行くのが面白いですね。丁度お昼時だったもので、土曜日にもかかわらず、どの食堂(敢えてレストランとは言わない)も行列が出来る程の混雑です。お馴染みの『びっくり寿司』もあります。なになに、『築地より新鮮な魚を揃えました!』。。。凄いですね、築地より
新鮮なお魚をどこから調達してきたのでしょうか?さすが、びっくり寿司さん!いや待てよ、築地から新鮮なお魚を調達してきたのかもね。日本語は難しい。。。

この路地の突き当たりには待ち合わせに格好な場所である山下書店があります。一見しても、本を手にとっている人はそれらしき方ばかりです。いけませんね。この路地を抜けますと左は宮益坂通り、右は国道246号線になります。どちらも直ぐ先で交わっています。その交差点の角に国民銀行があり、左の小道に入りますと少し先にコンビニがあります。コンビニの隣は焼き肉屋さんか何かのようです。やまやさんはその隣にあります。暮れに一度焼き肉屋さんのメニューまでは眺めたのですが、まさかその隣にやまやさんがあるとは夢にも思いませんでした。そういえば、メニューの傍に木箱が置いてあって、焼き肉屋さんには不釣り合いな超高級ワインの空き瓶が入っていましたっけね。あれはやまやさんのデコレーションだったのですか。。。

で、表のガラス戸を見ても、この小さなお店がやまやさん?と思える程入り口は狭いのです。中に入ってみましょう。店内はとても細くなっています。超ロング鰻の寝床のようです。壁には長ーーーいワイン棚があります。手前の棚にはお手頃な掘り出し物が多いようです。ふむ、3本1000円!ちょっと安過ぎますね。ずずーーーと見ていきますと、段々と高級なワインが置いてあります。奥は半T字型になっていて、真ん中の棚にもおびただしい数のワインが並んでいます。東欧やスイスのワインも豊富にあります。左手奥の突き当たりには有名なワインがめじろ押しです。何故かカロン・セギュールが沢山ありますね。ひとつの銘柄でも産出年によってお値段はマチマチです。たった1年違うだけでも倍位の差になるもんですね!

レジの隣は超高級ワインのオンパレードです。勿論、ロマネ・コンティもマルゴーもラ・トゥールもあります。よく注意してお値段を見ないと”0”をひとつ見落としてしまうことがありますのでご注意下さい。



今ワインを購入するとこのデザインのティッシュが頂けます。ちょっと珍しいですよ。


私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(赤) フランス: VIEUX D'ALBAN BORDEAUX

『ヴィュー ダルバン』は、南フランスのジロンド県で生産された上品な味わいを持つボルドーの赤ワインです。カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、プティ・ヴェルドーの4種類から造られています。爽やかな果実と樽の熟成によって落ち着いた渋味のバランスが馴染みやすい柔軟性とコクを引き出しています。どんな肉料理にも比較的合わせやすいタイプです。フロマージュにもお勧めします。辛口で、開封後30分位の16℃ー18℃が飲み頃です。冷暗所に寝かせて保存して下さい。未開封で5年位品質を保ちます。

何しろ3本2千円のワインと800円もしない安いワインばかり買ったので、これではやまやさんにあんまりと思い、高級ワインの棚を暫し眺めてみましたがちょっと我が身に不相応のものばかりだったので今回はこれにしました。ボトルがすりガラスのようになっていてちょっと変った感じがします。また、ラベルが何となくくすんだ感じでボルドー産には見えません。味の方も結構面白いかもしれませんね。

このワインは面白いです。キャップシールを剥がしたら、栓の具合が悪かったのか液漏れしていました。こりゃダメだと殆ど諦めて、試しに一口飲んでみたら実に上品な味がしてびっくり。。。とても飲み易くてついついグラスを重ねます。コルク栓がちゃんとしていたら、どんな味がしたのでしょうね?もう一本試してみたい気がします。



もう一度ラベルを撮り直したい。。。


(赤) スペイン: MARQUES DE MONISTROL RESERVA PRIVADA (1992)

The Monistrol Estate has belonged to my family since the Seventeenth Century. From generation to generation we have dedicated our lives to cultivating its 450 hectares of vineyards and producing our cavas and reserve wines using time-honoured traditional methods.

La Masia Monistrol appartient a la famile depuis le XVIIe siecle. Nous sommes plusieurs generations a voir consacre notre vie a la culture de ses 450 hectares de vignes et a I'elaboration artisanale de nos cavas et vins de Reserve.

Seit dem 17, Jahrhunderts befindet sich die Masia Monistrol im Besitz meiner Familia. Mehrere Generationen haben die 450 Hektar groben Weinberge bebaut und ihr Leben die Kunst der Cava-und Reservaherstellung gewidmet.

どういう意味か分からないのですが、ラベルの下あたりにお魚のマークが3つとその上に王冠を描いた彫り物があります。今まで随分ワインを飲んできましたが、このような彫り物は初めて見ました。よくよく見たら同じような絵がラベルにも描かれていました。これはきっとこのワインを産したファミリーの家紋か何かでしょう。。。

軽い割にはしっかりしたコクがあります。スペインの赤というと、濃くて渋い強烈な味を思い浮かべますが、全部が全部そういうタイプではありません。このワインのように比較的に飲みやすく、何にでも合う赤もあるのです。だからぁ、何事も試してみないとぉ。。。



何と、コルク栓にも3匹のお魚の絵が描いてありました。どういう意味なんでしょうね?



(赤) アルゼンチン: INFINITUS (1996)

En La Patagonia, tan cerca de donde termina la tierra, nacieron estos vinos como un homenaje del hombre al infinito. Las uvas de este oasis en el extremo del mundo alcanzan alli una identidad especial. Son substancia de lejania.

カベルネ・ソーヴィニヨンが56%、メルローが44%と表示してあります。

ラベルを見た瞬間、これは新種の鳥。。。でなく、初めての国のワインかと思いました。『From Patagonia』と書いてあったので、てっきりパタゴニアという国のワインかと思ったのです。帰ってからよくよくチェックしてみましたら、アルゼンチン産と書いてありました。それにしても、パタゴニアって何処にあるのでしょうか?例によってインターネットで調べてみますと、ここに紹介してありました。地図を見ますと、パタゴニア地方は南米大陸の最南端に位置しているようです。この辺りは年中強風が吹き荒れ、船乗りには魔の海峡として恐れられていますが、大西洋から太平洋に抜けるには必ず通過しなければなりません。私はそのようなイメージからこの地方では葡萄どころか、ペンペン草も育たない不毛の大地だとばかり思っていました。こんなところでもワインを産するのですね!

この赤ワインはとても洗練された味をしています。その上、上品でしかも素晴らしいコクがあるのです。チリ産とフランス産のワインをかけあわせて、その長所だけを受け継いだような味です。だから私はアルゼンチンのワインが好きなんです。







このコルクの栓が実に緻密で、中のワインをしっかりガードしていました。


(赤) ブルガリア: CHATEAU SHIVATCHEVO CABERNET SAUVIGNON ESTATE SELECTION (1993)

The vineyard was established in the region of Shivatchevo about 10 years old ago. Since no chemicals (with the exception of Bordeaux mixture) have been used in cultivation for the last 4 years, the producer is working to meet the new EC standards for natural agricultural methods.

STYLE AND QUALITY

An exciting new style of red wine from Vini-Sliven Winery in Bulgaria. The grapes have been given a modern vinification, known as "maceration carbonique", which makes the wine has also been prepared without the addition of any sulphur dioxide.

WHEN TO SERVE

Young vibrantly fresh wines, like this Cabernet Sauvignon, are ideal for drinking on their own, and may even be enjoyed chilled. They will also happily accompany most lighter dishes and make ideal picnic and party wines.

このワインは1997年度の何かの大会で銀メダルを受賞したとのことです。以前はブルガリアのワインをよく飲んだのですが、最近は新種が見つからずご無沙汰していました。このワイナリーは最近できたようですので、伝統的なブルガリアのワインと味がどう違うのか比べてみるのが楽しみです。

最近は何事につけても自然のままの食物が好まれています。直接口にする野菜は無農薬、豆類は遺伝子操作とは無縁のものといった具合です。ワイン造りにおいても、EUでは何年か農薬を使わないで育てた葡萄から出来たものについて有機ワインの認定をしているそうです。今までにも何本か有機ワインを飲んだことがありますが、あまり気にしていなかったせいかそんなに味に違いは感じませんでした。今回久しぶりにブルガリアの赤ワインを飲みましたが、気のせいかしっかりしたコクの中にもナチュラルで穏やかな味が感じとれました。有機ワインだから美味しいという訳ではありませんが、無農薬で葡萄を育てようとするとどうしても手がかかるため、結果的に造り手の苦労が味に反映されたのかもしれません。自然食の方にお勧めの赤ワインです。







(赤) スペイン: DUART DE SIO (1997)

Cellers Grimau-Gol ha elaborado y embotellado este vino para que mantenga sus naturales colores, aromas y sabores de la variedad CABERNET SAUVIGNON. No tiene ningun tipo de crianza. Su inspiracion esta en la sensacion gustativa del vino en el momento del sangrado de las barrias que antiguamente se hacia en las bodegas. Su evolucion es larga y esta prevista en su descorche, y de haberlo conservado un lugares frescos a temperatura constante. Se recomienda tomarlo a una temperatura de 10℃ a 12℃. Josep M Rossello creo la obra pictorica La Gitaneta, reflejando la belleza y la plenitud de este vino.

このワインのラベルには、髪全体が葡萄の房と化した女性が暑さに耐えかねたように葡萄の粒を口にしている絵が描かれています。喉が渇いたときには便利でしょうけど、そうでない時には重たくて大変なのではないかと気の毒です。

スペインらしからぬ、まろやかで美味しい赤でした。割と軽いせいかスイスイ飲めます。お食事のタイプは殆ど選びません。パンだけでも十分ですが、ブルーチーズと一緒に頂くと尚一層美味しくなります。お値段の割には凄く美味しいと思います。



(赤) フランス: CHATEAU BEYCHEVELLE SAINT-JULIEN GRAND VIN (1996)

特に解説はありません。インターネットで調べてみますと、ボルドーのメドック地区で第四級に格付けされていました(ここをご覧下さい)。

このワインは以前から一度飲んでみたいと思っていました。でも、お値段が庶民的でないのでいつも酒屋さんで拝むだけにしていた憧れのワインです。『フランダースの犬』のネロ少年は礼拝堂の絵を見るのが夢だったのでしょうけど、それに比べると私の場合はいかにも世俗的です。ですが、やまやさんで私にも何とか手の届くお値段のベイシュビルちゃんを見つけ、遂に一念発起して買い込みました。そして夢にまで見たこのワインを味わうことが出来たのです!

さあ、こんなワインには何を合わせればいいのでしょう?やまやさんでお勘定をしていた時に、ふと棚の向こうを見ますとチーズとか缶詰の棚が見えました。何か閃くものがあり、その棚に直行します。そんなに沢山の種類ではないのですが、お酒のおつまみになりそうな品が小さな棚に並んでいます。輸入品らしいポークのレバーで作られたパテ缶があります。早速ゲットします。その横には、私の大好きなスチルトン・チーズがありますね。世界3大ブルーチーズのひとつに数えられながら、結構安いので私の定番になっています。



おや、その隣には世界最高のブルーチーズとして知られるロックフォールがあります。このブルーチーズは、フランス南部のルエルグ地方で作られています。テレビで見たのですが、この地方では天然の地下洞窟を利用して良質のブルーチーズを作っているのだそうです。ペニシリンが発見される遥か昔から青カビを利用してこのロックフォール・チーズを作っているんですね。世界一のブルーチーズだけあってどのお店でもフツーは超高いのですが、どういう訳かやまやさんでは結構安かったのです。買うしかありません。



2000年以上の歴史を持つ世界3大ブルーチーズのひとつです。良質な羊乳から作られ、コンバルー山の天然洞窟で熟成されています。独特の旨みと塩味があり、ピリッとした風味が魅力です。ラングドック、ルーションの赤ワインとご一緒にお楽しみ下さい。


でも、幾ら美味しいからといって単純にチーズと赤ワインではつまらないですね。今回はちょっと意外な取り合わせを試してみました。お正月も過ぎると、暮れに買っておいたお餅がそろそろお荷物になってきます。昔はお餅を食べ切るまでは他のおやつは一切なしという厳しい掟があったのですが、昨今の子供には通用しません。そこでお父さん・お母さんが頑張って食べる破目になるのですが、お餅もそうそう一遍に食べれるものではありません。何か工夫が必要ですね。ワインのお供にしましょう!

先ずお餅を焼きます。ヤキモチですね。あまりプーーーッと膨らまぬ程度にしましょう。やや固め位で取り出します。次に、お握り用の海苔を用意します。四つ切り位の大きさがいいですね。海苔の上に片面にお醤油を軽く付けたお餅を乗せます。アッチッチ!熱いですから気を付けましょう。で、今度はお餅の上に例のポークのレバーで作ったパテを豪快に乗せます。更に、その上にロックフォールとスチルトンを乗せます。ブルーチーズの夢の饗宴ですね。これを海苔で巻いて出来上がりです。お餅から出た湯気で海苔と具がしっとりと馴染み、これをベイシュビルと一緒に頂きます。ベイシュビルの奥深い渋味、辛いけど豊かなコク、芳醇な香り。。。等々が如何にも日本的なお餅と海苔、洋風の代表格のようなブルーチーズとパテに超マッチするのがお分かり頂けると思います。最高に美味しいですよん!








ベイシュビルのトレードマークは帆を半分降ろした船の絵です。これは陸に向かって敬意を表しているのだそうです。










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