西小山・リックス日野屋 秋の試飲会





9月も最後の金曜日、何かと慌しい期末日です。朝、メールをチェックしていましたら、会社の仕事とは場違いなメールが届きました。タイトルを見ますと、『まだまだあつい日が続いておりますが、・・・』となっています。おんや、誰から届いたメールでしょう?ちょっと気にはなりましたが、急ぎの仕事がありましたので読むのは後回しにします。夕方になって仕事も一段落し、忙しさに紛れて読むのを忘れていたメールを引っ張り出してみます。『まだまだあつい日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしですか。暑い日にはきりりと冷えた白ワイン、ちょっぴり秋を感じ始めた日には赤ワインを楽しまれていらっしゃるのでは?日野屋では、ワインの美味しいシーズンにさきがけ、ご案内申し上げます。』とあります。以前、HANAKOシリーズでお伺いした西小山の日野屋さん(ここをご覧下さい)からのワインの試飲会のお誘いのようです。日野屋さんといえば、住宅地の中にポツンと建ったミニ・スーパーなみのお店ながら、地下には凄い数のワインケースが詰まったカーヴ(実際は倉庫)があり、なかなか興味深い体験をしたところです。その折私のメール・アドレスをお伝えしたために、こうやって試飲会の案内が届いたという訳です。昨年の秋口にも試飲会にお誘い頂きましたが、その時は葉書での案内でしたので多少心の準備もできましたが、今回は案内を頂いた当日の夜です。1時間ばかし考えて(←仕事はどうした。。。)人数に余裕があれば行ってみようという気になりました。花の金曜日でしたが、今夜も取り立てて予定はありません(寂しい。。。)。取りあえずお店に電話して人数に余裕があるかどうかお伺いしてみますと、Welcome!とのこと。カムカム、行くしかありませんね。



日野屋さんの最寄駅は西小山駅です。つい最近までは目蒲線の駅でしたが、今週から目黒線になっています。目黒線は、多摩川駅(旧多摩川園駅)から目黒駅を経由して、営団南北線と都営三田線につながりましたので随分と便利になりました。でも、途中駅の改修工事は未だ終わっていないところが多く、何となくチグハグな感じもします。西小山の駅も未だ雑然としていますが、駅の北口に大きな居酒屋が出来ていたものの、南口には以前と同じく昔ながらの小さな商店街が健在です。相変わらず分かりにくい道でしたが、記憶を頼りにテクテクと歩いて行きますと、庶民的な住宅地の中に『LICS』のネオンが高々と輝いています。時計を見ますと7時前になっています。今夜の試飲会は8時でお開きですから1時間しか居れません。この分では昨年ほどは飲めませんね。

日野屋さんは小さなマンション風の一階にお店が入っています。二階にはスタジオがあり、昨年もここが試飲会の会場でした。スタジオといっても、ピアノと音響装置を除けば普通のマンションのリビングのようなものです。1時間も遅れたのでもう満員か。。。と玄関を入りましたら、スタジオの中には4−5人しかいません。あれーーー、皆さん未だなのかなぁ。。。と受付に行きますと、社長さんの奥様がいらっしゃいます。試飲用のグラスを頂いて早速テイスティングの開始です。。。と思いましたら、どうも参加者は私も含めて2人だけのようなのです。出席者が多ければ割と気軽にテイスティングできますが、何しろ社長さんご夫妻を含めてお店の関係者が5人で参加者が2人ですからそうはいきません。社長さんまでもが私にピッタリと付かれ、ワインを一本一本丁寧に解説して下さいます。それはそれで有難いのですが、私のグラスにはなかなかワインが注がれません。タイミングを見計らって、『それお願いします!』と声をかけますが、それも一口で飲んでしまいます。今回は全部で36種類のワインが出されていましたが、結局実際に飲めたのはその半分位でしょうか?試飲とは云いましても、夕食抜きの胃袋にはちょっとこたえます。9時を過ぎてつい長居をしてしまいましたが、結構気分よく家路につきました。勿論、帰る前に1階のお店でワインを3本ばかし買い込んでいきましたが。。。

私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(赤) イタリア: COLLI PERUGINI ROSSO (1998)

Da uve Sangiovese 50%, Merlot 25%, Canaiolo e Montepulciano 25%. Colore rosso rubino con riflessi granata. Profumo di liquirizia, violetta e sottobosco. Invecchiato per un anno in botti di rovere. Corposo e giustamente tannico. Ottimo con primi saporiti, carni bianche e rosse, cacciagione. Servire a temperatura di 18-20℃.

今回の試飲会には、ボルドーワインが25本、ハンガリーのワインが8本、イタリアのワインが3本、合計36本が出品されていました。日野屋さんの試飲会は、会場が狭い割にはワインの本数が多く、いつも40本前後が出されます。今回、イタリアものは3本しかありませんでしたが、ちゃんと専属のアドバイザーの方が付いていて、いろいろ解説して下さいます。3本ともサッカーの中田選手がイタリアで最初にプレーしたペルージャ州の産とのことです。普通、イタリアの多くのワインはサンジョベーゼ種の葡萄から造られますが、珍しくこのワインにはメルロー種の葡萄も一部使われています。どんな味がするのだろうと思ってテイスティングしましたが、メルロー種独特のコクはあまり感じられず意外と軽い味でした。もう一度ちゃんと飲んでみましょうね。

やっぱし、家でちゃんと飲んでみましたら、フランスのそれもボルドーのような味・色・香りでした。何で試飲会のときに軽く感じられたのか不思議です。ま、テイスティングはグラスの底に張り付く位の僅かな量で行いますから、ワインにとっては味も色も香りも本来の実力を発揮出来ないのは仕方ないことです。つらつら思うのですけど、テイスティングでは、ワインをグラスに並々と注いでゆっくり時間をかけて味わうのが良いのではないでしょうか?確かに、グラスに並々と注げば、4種類位のワインをテイスティングしたところで大抵の人はグロッキーになってしまうでしょう。でも、沢山のワインをテイスティング出来るからといって、量が少ないために結局何も分からなかった。。。と云うよりかはマシではないかと思うのです。ま、それはさておき、このワインはイタリアとフランスの良いとこどりをしたような感じです。どちらかのワインに傾倒している方にとっては気に入らないかもしれませんが、美味しければそれで構わないという人にとっては非常にグッドなワインだと思います。



(赤) フランス: FRANCIS BOUTEMY (1998)

解説はありませんが、日野屋さんのパンフレットには次のように書いてあります。

『キュベ ボーテミー ボルドー』は、シャトーのオーナーであるボーテミーさん自らがブレンドした赤ワインです。毎年、安定した味わいと数量が確保できます。雑味がなく、まろやかな味わいです。

フランスのワインにしては単純で派手な色彩のラベルをしていますが、このワインの造り手のボーテミーさんはボルドーでは結構有名な方らしいです。何が有名かといって、。。。アレ?日野屋の社長さんからいろいろお聞きしたのですが、ゴッチャになってどれがどれだか分からなくなってしまいました。ボルドー大学の醸造学科の教授を退官して始めた有機ワイン?それとも、酸化防止剤が普通の1/10しか入っていないワイン?それともそれとも、有名なワイナリーから身を引いた名醸造家が、自分の飲む分として造ったワイン?多分、この中のどれかだと思うのですが。。。

試飲会で飲んだ時の印象とは味が随分違います。まあ、超美味しいという程ではありませんがまずまずの味です。ワインのテイスティングでは、普通グラスに50cc位のワインが注がれますが、これだけではなかなかワインの性格を把握することは困難です。それに、テイスティングする時の雰囲気にも大いに影響されます。してみると、僅かにグラスの底に張り付く程度のワインの量では本当の意味でのワインの見極めは難しいのではないでしょうか?やっぱし、実際に飲む時と同じように、美味しいお料理と一緒にボトルで飲んでこそワインの真価が分かろうというものです。でも、そうなったら試飲会なんか成り立たなくなりますねぇ。。。





(赤) フランス: DOMAINE DE MATIBAT COTES DE LA MALEPERE (1998)

特に解説はありません。

直輸入ワインということもあるのでしょうけども、あまりに安いワインですのでさすがに日野屋さんのパンフレットにも解説はありません。でも、千円ワインとしては充分な風格を持っています。ワインは値段ではありません。こういうプチ・シャトーの銘柄には、驚くようなハイクラスなワインもあるのです。このワインもそうあって欲しいですね。。。

このお値段ではワインが可愛そうです。このワインには解説がありませんので、お値段だけを見てパスする人もいらっしゃるかもしれませんが実に勿体ないことです。このワインの産地である『MALEPERE』が何処に位置するのかは分かりませんが、ボルドーワインとはまた違った豊かなコクがあり(ボルドー産だったらどうしよう。。。)、未だ若いにもかかわらず素晴らしい熟成感があります。日野屋さんは毎年フランスに出掛けられ、3日間で250種ものワインの試飲をされるそうですが、きっとこのワインもそのような膨大な試飲の中から選びぬかれたものなのでしょう。私はある試飲会で50種のワインを試飲したことがありますが(ここをご覧下さい)、3日間で250種の試飲というのはお仕事とはいえ大変なことです。でも私もやってみたい。。。











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