祐天寺・武蔵屋酒店



東急東横線の祐天寺駅西口から高架沿いに中目黒の方に歩いて行きますと、都心とは思えないような静かな住宅地が広がっています。広大な敷地の民家があるかと思えば、ごちゃごちゃと入り組んだ路地にひしめくように建っている住宅も見られます。それに、電車に乗っているとそんなに感じませんが、歩いてみますとこの辺りの地形がかなりアップダウンのある丘陵地だということが分かります。

中目黒から祐天寺まで歩いたことはありますが(ここをご覧下さい)、逆は初めてです。どっちに歩こうと同じだと思われるかもしれませんが、見方が変わると結構新たな発見もあるのです。今回、祐天寺と中目黒の中間辺りのとある路地の角に小さな酒屋さんを見つけました。前回歩いた時には気付きませんでしたので、多分見落としていたのでしょう。それほど小さな酒屋さんです。お店の表にワインを並べていなければ、ここが酒屋さんであるとは地元の人以外は恐らく気付かないでしょう。

普通、お店の外に出してあるようなワインは大体がどうということもないものだと相場が決まっています。ところが、ここのお店のワインにはちょっと気が引かれるのです。大きな酒屋さんでも見かけないようなモロッコのワインなんかがさり気なく置いてあるのです。こんなところに。。。と、ちょっとビックリです。どれどれ。。。と、ワインをチェックしていますと、昔からの住民なのでしょうか、ちょっと立ち寄った近所のおじさんがご主人と立ち話をしていきます。上目黒はペニーレインの歌詞を想い起こさせるようなそんな雰囲気の街です。

私のお勧めのワインは次の通りです(説明文はラベルから転記しました)。

(赤) モロッコ: EL CHERGUI MERLOT (1999)

『エル・チェルギ メルロー』は、新技術を用い世界各地で優れたワインを造る醸造家、ヒュー・ライマンによる北アフリカはモロッコ産の中重口の赤ワインです。ラズベリーや熟したプラムの香りが特長です。かすかな甘味を含んだ果実味と柔らかなタンニンがフレッシュな印象を与えています。

東京駅大丸のワインフェアでこれと同じ銘柄のモロッコのワインを買いました(ここをご覧下さい)。日本では未だモロッコのワインは珍しく、普通のお店には売っていないだろうと思っていましたが、先日散歩の途中に酒屋さんの表に箱に入ったまま無造作に並んでいるのを見つけました。酒屋さんといっても、住宅地の中の小さなお店です。通りすがりながら何でモロッコのワインだと分かったかといいますと、このワインのラベルはかなり特徴的なのです。大丸のフェアで買ったワインはカベルネ・ソーヴィニヨンでしたが、今回はメルローです。その表示を除けば、あとは全く同じデザインのラベルです。カベルネもとても美味しかったので、このメルローにも大いに期待が持てます。楽しみです。

ところで、同じ銘柄といってもカベルネとメルローでは微妙に味が違う筈です。ラベルの解説を詳細にチェックしてみますと(←ヒマ。。。)、次のような違いがありました。この味の違いが分かれば大したものですが。。。

カベルネ:
プラムやブラックベリーの香りをもち、豊かな果実味とスパイシーな味わいが見事に調和しています。タンニンはソフトながらも、力強いコクが心地よく続きます。
メルロー:
ラズベリーや熟したプラムの香りが特長です。かすかな甘味を含んだ果実味と柔らかなタンニンがフレッシュな印象を与えています。


期待した以上に濃い色と味でした。ワインをグラスに注ぎますと、泡の中の空気までが深紅のワインカラーに染まったかのようです。味の濃さは、この間飲んだ(前世紀ですが。。。)同じエル・チェルギのカベルネと比べましても段違いに濃厚です。でも、単に色と味が濃いだけでなく、このワインには分かりやすい美味しさが備わっています。つまり、飲んでみて直ぐにその美味しさが分かるのです。さすがにヒュー・ライマンの技術は素晴らしい!コルク栓とかキャップシールとかにも氏のサインが入っているのはその自信の現れなのでしょう。。。







(赤) フランス: MARIE DES FONTAINES CABERNET SAUVIGNON VIN DE PAYS D'OC (1998)

『マリー・ド・フォンテーヌ (ラ・スルス) カベルネ・ソーヴィニヨン ヴァン・ド・ペイ・ドック』という名前の赤ワインです。表のラベルに次のような解説が書いてあります。

ON DIT DANS LES HAUTS PAYS D'OC. QU'UNE BELLE BERCERE SOUVENT VENAIT JETER SON SEAU A LA FONTAINE DU VILLAGE. UN FIER GALANT QU'ELLE AVAIT ECONDUIT S'EN ETAIT TANT AMOURACHE QU'IL CHOISIT ALORS. DEPITE ET VENCEUR, D'EN ASSECHER LES EAUX. AU MOMENT DE CEDER A SA FORFAITURE. LA FONTAINE LUI DONNA SOUDAIN UN SI BEAU VIN. IMPETUEUX ET NOBLE. QU'IL PREFERA ALORS NE JAMAIS S'EN LAISSER CONSOLER ET QU'IL GLORIFIA AUTANT SES AMOURS JALOUSES QUE LE VIN DU MIRACLE...

ELEVE, VINIFIE
ET MIS EN BOUTEILLE PAR LES DOMAINES MARIE DES FONTAINES BEZIERS FRANCE



このワインもお店の表に置いてあった箱の中に他のワインと一緒に入っていました。どれも見切り品のように雑多に扱われていたのですが、よくよく見ますとなかなか捨てがたいワインばかりです。このワインはラベルの面白さに引かれて買い込みました。私はフランス語は全く分かりませんが、『FONTAINES』というのは『泉』のような意味ではないかと思います。してみますと、表のラベルに書いてある文章は、このワイン若しくはワイナリーにまつわる物語のような気がします。何時の日か真偽の程を確かめてみたいものです。

飲んでいて、気が付いたらボトルが空になってしまっていた。。。と云った感じで、そんなに味に特徴はなかったですね。強いて云えば、ちょっと酸味があるかなぁといったところでしょうか。もっとも、一緒に頂いたドライカレーに辛味香辛料を入れ過ぎて口の中が麻痺していたために何も感じられなかったのかもしれませんが(←8本全部を使うもんじゃないっ)。。。















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