一昔前まではアメリカ南部というと日本からは遠く離れた物語の国のように感じられてきましたが、日本企業の進出やアトランタ・オリンピックの開催などで日本人にもかなり身近なところになってきたようです。アメリカ南部をどこからどこまでと定義するのか本当のところは分かりませんが、いわゆる深南部といわれるアラバマ、ミシシッピー、ルイジアナ、ジョージアにその周辺を加えた地域を考えたらかなり当たっているのではないかと思います。
昔、『Route 66』というテレビ映画がありましたが、やはり気ままにドライブしながらアメリカ大陸を横断するというのは日本人にとっては夢のような話です。私も一生に一度は富士山に登って御来迎を拝むか、アメリカ大陸を車で横断出来たらなと思ってはいましたが、アメリカ南部を一周するのもそれに近いものがありました。ただ一人旅でしたので実際のところは難行苦行の連続でした。レンタカーのメーターでは3,000マイル以上はありましたから、ほぼアメリカ大陸横断に近い距離を走ったことになります。2週間ほどの大半は車の中でしたから本当の南部の魅力がどこまで分かったかはなはだ疑問ではありますが以下にその一部をご紹介したいと思います。
最初は、アミューズメントパークの都フロリダ州オーランドを起点にして、(Interstate Highways:日本で言うと東名とか名神とかの高速道路のような感じ)95号線を北上しサバンナから16号線を北西に進み途中で75号線と合流して南部の観光の中心地ジョージア州アトランタに至るルート。
2番目は、アトランタからさらに北上しチャタヌガを経て24号線に入りカントリーミュージックの都テネシー州ナッシュビルから40号線を西に向かいエルビス・プレスリーの故郷であるメンフィスに至るルート。
3番目は、メンフィスからミシシッピー川を越えてさらに40号線を西に進みクリントン大統領の故郷アーカンソー州リトルロックを経て30号線に入り一路南下してダラスに至り、35号線に入ってテキサス州オースチンにたどり着くルート。
4番目は、オースチンから一転してローカルな290号線を東に向かいジョンソン宇宙センターのあるヒューストンに至るルート。
5番目は、ヒューストンから10号線をひたすら(本当にこの言葉がピッタリするくらい辛く単調な)東に向かいジャズの本拠地ルイジアナ州ニューオーリンズに至るルート。
最後の6番目は、ニューオーリンズから10号線を真東に死ぬほど辛い単調なドライブに耐えてミシシッピー州とアラバマ州を通過し再びフロリダ州に戻ってタラハッセ(Tallahassee:地図を見るまでここがフロリダ州の州都だとは知らなかった)を経てジャクソンビルから懐かしの95号線を南下してゴルフのメッカであるセントオーガスチンや保養地のデイトナビーチを経てスペースシャトルの発射台があるケネディ宇宙センターに至り、そこから再びオーランドに戻るルート。
とにかく超格安チケットで日程を組んだため、オーランド空港に到着してレンタカーを借りる日と、レンタカーを返却してオーランド空港を発つ日だけが決まっていてあとはホテルもルートも一切行き当たりばったりの無茶苦茶な旅でした。しかもアメリカで車に乗るのは2回目だったのですが、3年間も車のハンドルとは無縁でしたのでどこまで行けるか全く分かりませんでした。